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2-07 さきに慰安所は昼間は下士官兵、つまり下級者が利用し夜は将校が利用したといったが、えらい将校たちもそこで列をつくって利用したのか…
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pipopipo555jp
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2-07 さきに慰安所は昼間は下士官兵、つまり下級者が利用し夜は将校が利用したといったが、えらい将校たちもそこで列をつくって利用したのか…
将校クラス、つまり下士官兵の上にたつ将校が下士官兵とともに列をつくるとしめしがつかなくなるから、それは夜間ということにされていたが、これは下級将校だけだった。幹部クラスの中には別に自分たち専用の施設をつくらせていたのもいた。
たとえばビルマ方面の最高指揮機関であるビルマ方面司令部は福岡市の花柳街にあり、芸者もかかえていた「一楽」という店をまるごと輸送船でラングーンに連れてきていた。芸者、仲居、下働きなど計百六十人。いずれも日本人で芸者には日本髪をゆわせ、これを自分たち専用の慰安婦にしていた。
そこの軍司令官は連合軍がどっとビルマに攻め込んでくると彼女らを連れ飛行機でタイに逃げたという話が伝わっているが、そのビルマ方面軍の下部機関である第十五軍司令部は「清明荘」というこれまた自分たち専用の高級慰安所をつくりそこから軍司令部に通勤していた。
第十五軍といえば数万の兵隊が飢えのためのたれ死したあのインパール作戦をやらせた兵団だ。集めたのは日本人従軍慰安婦で、それぞれ個室をつ<らせていたことを最下級の将校である元少尉でそこの管理をやらされた人が証言している。軍司令官は将官、軍司令部にいる参謀らは佐官だったが、こうした高級将校は慰安所に列をつくったりはしなかったということだ。
もっとも同じビルマ方面軍のなかでも第三十八軍の軍司令官に桜井省三という中将がいたが、彼はこんな施設をつくることを許さず方面軍司令部がタイヘ逃げたあともビルマに一人がんばっていたし、このような司令官の方が多かったのも事実だが、それはともかく侵略戦争をやる側は上から下まで風紀軍紀を乱すということだろう。
