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最終回:その総括的考察

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「偕行」60年3月号

「証言による南京戦史」(最終回)

<その総括的考察>

偕行編集部 執筆責任者 加登川幸太郎・42期


畝本正巳君の「証言による南京戦史」は前月2月号、第6章をもって終わった。昨年4月号から1年近く連載されたこの「戦史」には、当然そのしめくくりとして結論的な「総括的考察」を必要とするであろう。畝本君の作業原稿にはもちろん終章第7章として「筆者の総括的考察」があり、これが編集部に届いている。

だがわれわれは協議の結果、結論的考察は『偕行』編集部がこれを起草することとし、畝本君の同意を得た。従って本号で以下述べるところは「編集部としての考察」である。

この戦史はもともと、畝本君の署名原稿であり、われわれは、極力同君の見解を尊重してきたのであるが、この問題を採り上げた『偕行』としての原則的立場と見解もある。また、この編集間に『偕行』の立場で新たに入手した証言や史料もある。これらと畝本君の作業との間には、密接な連絡のもとに。度々見解の調整を加えてきたのであるが、記事の完結に当たってさらに最終的な視点の調整を必要とするものがあると考え、畝本君と会同し、その原則的同意のもとに「総括的考察」を文字にするのには慎重な検討を加えた。

防衛研究所職員の森松俊夫、原剛君らの参集を求め、本問題の研究家板倉由明氏の援助も願い、高橋登志郎編集担当常任理事、竹下正彦理事、依嘱編集委員加登川幸太郎、おなじく細木重辰らがこれに当たった。ただ文章上の責任を明らかにするために執筆者名を明記した。

「証言による南京戦史をおえて」

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