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これまでの説明会においての主なQ&A

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これまでの説明会においての主なQ&A

平成23年4月15日現在
福島県教育庁学校生活健康課

「福島県放射線健康リスク管理アドバイザーによる教育関係者等説明会」において、多数寄せられた質問等について、福島県放射線健康リスク管理アドバイザー神谷研二先生にお聞きした内容についてお知らせします。

Q:登下校中に、児童生徒に注意させるべきことは何ですか。
A:現在の空気中の放射線量では必要以上に心配することはありません。しかし、基本的な考え方としては、余分な放射線を浴びないことが大事です。もし、心配なら、次のことに配慮するとよいでしょう。
  • 長袖を着るなど、できるだけ肌の露出を減らす。
  • 帽子をかぶる。
  • 必要に応じてマスクをする。(マスクの着用は直接放射能を防ぐことはできませんが、舞い上がったほこりを吸い込むことを避けるためには有効です。)
  • 雨が降ったら、傘をさしたり、レインコート等を着たりして雨に当たらないようにすこと。(濡れた場合は、拭き取れば問題ありません。)
  • 道路や側溝にあるたまり水などにふれない。

Q:屋外での教育活動(体育の授業、部活動、花壇作業、土遊び、野外活動など)は、実施できますか。
A:各学校の屋外の放射線量によります。各学校によって異なりますので、校庭の空気や土壌の放射能の汚染量によって活動できるかどうかが決まってきます。その基準については、現在、国(文部科学省)が方針を検討しておりますので、今後その方針に従って、屋外の活動を含め、学校の教育活動を実施していくことが望ましいと考えます。
現時点では、国の方針が示されるまでは、より児童生徒の安全側に立って、屋外の教育活動については、時間を制限したり、自粛したりすることが望ましいと考えます。

Q:飲料水は飲んでもいいですか。
A:現在のところ、飲料水は厳密に検査・管理されているので全く問題ありません。

Q:学校給食は実施しても大丈夫ですか。
A:日本では市場に出回る前に、厳密に管理されているので心配ありません。

Q:学校では夏にプールを使用しますが、その際の注意すべきことは何ですか。
A:現在のプールには、放射性物質が溜まっている可能性があります。水を全部抜き放射性物質を流して洗浄すれば問題ありません。長期的に使用する場合は、モニタリングをしてその結果に基づき使用した方がより安全です。プール再開にむけて清掃を行う場合には、念のため、教職員や保護者の協力により行うほうがよいでしょう。

Q:健康診断においてX線検査を実施しても大丈夫ですか。
A:医学的観点から、問題ありません。放射線を使うことによる不利益より、疾病発見のための利益の方が大きいと考えられます。

Q:「放射能」と「放射線」のちがいについて教えてください。
A:「放射能」とは、放射線を出す能力のことをいいます。
「放射線」とは、放射性物質から出されるもの、出てくるもののことをいいます。「放射線」の種類には、電磁波であるx線やγ線と粒子線であるα線、β線等があります。

Q:「外部被ばく」と「汚染」のちがいを教えてください。
A:「外部被ばく」とは、放射線が身体に当たり、身体を通り抜けることをいいます。被ばくした人の健康問題が心配されますが、放射線の量によって健康影響が出てくるかが決まります。
「汚染」とは、放射性物質が身体表面や物に付着している状態をいいます。周囲に汚染拡大の可能性がありますので、持ち歩かず、排除する(払い落としたり、洗ったりする)ことが大切です。現在の状況は、健康に影響する量ではないので、過度に心配することはありません。
形態については、以下の形態があります。
  <形態>    <対処法等>
  • 外部被ばく
  • 身体表面汚染 → よく洗うことが大切です。
  • 創傷汚染 → 校庭等で転び、汚染された砂等が傷口に付いた場合は、丁寧に洗い消毒します。
  • 内部被ばく → 放射性ヨウ素が甲状腺にたまってがんになる可能性はあります
が、量が問題となります。現時点では、水についても食品についてもしっかり管理されていますので、問題はないといえます。

Q:放射線の単位にはいろいろありますが、よく使われる「Bq(ベクレル)」と「Sv(シーベルト)」のちがいについて教えてください。
A:「Bq(ベクレル)」とは、放射線を出す側の強さの単位です。例えばたき火で例えると、火の強さといえます。
「Sv(シーベルト)」とは、人(放射線を受ける側)が受ける健康影響の強さの単位です。

Q:放射線被ばくによるがん発生のリスクはいくらですか、また、その浴び方による違いがありますか。
A:例えば、100ミリシーベルトの放射線を浴びた場合、がん発生のリスクは、0.5パーセント高くなります。具体的には、一般の日本人のがんで死亡する割合は、100人のうち、30人ですが、100ミリシーベルトの放射線を被ばくした場合は、それが30.5人になります。また、100ミリシーベルトより低い量の放射線による被ばくでは、統計的に有意ながんの増加は認められないとされています。一方、同じ量の放射線でも、放射線をゆっくり浴びた場合の方が、一瞬にして浴びた場合よりも、がん発生のリスクが低くなるというデータがあります。

Q:放射性物質の半減期について教えてください。
A:半減期には、「物理学的半減期」と「生物学的半減期」とがあります。
物理学的半減期 生物学的半減期
放射性ヨウ素131 8日 ・乳児 11日
・5歳児 23日
・成人 80日
放射性セシウム137 30年 ・~1歳 9日
・~9歳 38日
・~30歳70日
・~50歳90日
人間は、生まれながらにして身体に入った余計なものを外に出そうとする力があるので、身体に入った放射性物質がそのまま身体にとどまることはないといえます。

放射線を怖がるのではなく、正しい知識と情報のもと、冷静な対応をとることが大切です。


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