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1-3 防護対策の目的

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1-3 防護対策の目的


防災指針に掲げられる防護対策については、以下の4つの項目を目的とし実施することとする。なお、その際、国際放射線防護委員会(ICRP)等により示された正当化※1(Justification)、最適化※2(Optimization)の原則に則り、当該防護対策の実施による結果を十分勘案することが重要である。
  • 周辺住民、原子力施設従事者及び防災業務関係者等の確定的影響※3の発生を防止すること。
  • 被ばく患者に応急処置を実施し、また、放射線障害に対する治療等を適切に行うこと。
  • 被ばく集団における確率的影響※3の発生を実行可能な範囲で低減すること。
  • 周辺住民、原子力施設従事者及び防災業務関係者等の健康不安を軽減すること。


※1 正当化:防護措置の便益が、その実施に付随するリスク、その他の影響による損害よりも大きい場合にその実施は正当化される。
※2 最適化:それぞれの防護措置によって回避される放射線障害は、その措置によって達成される正味の便益が最大となるように、その措置の費用と他の損害に対してバランスを保つ必要がある。
※3 ICRP、IAEA等の文書において、放射線の健康影響として、必ずしも全ての場合で発生はしないものの、ある一定以上の線量を被ばくした際に見られる確定的影響と、より少ない線量を被ばくした際にも見られる確率的影響が記載されている。また、IAEAの文書において、防護対策の目的として、放射線防護の基本原則である確定的影響の防止と確率的影響の低減が記載されている。



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