15年戦争資料 @wiki

昭和史の謎を追う(上)

最終更新:

pipopipo555jp

- view
メンバー限定 登録/ログイン

昭和史の謎を追う(上)

1993年3月5日第1刷
1993年5月15日第4刷
著者 秦郁彦
発行者 堤尭
発行所 ㈱文蟄春秋

著者略歴(はたいくひこ)

昭和7(1932)年山口県生れ。31年東京大学法学部卒業。ハーバード大学、コロンビア大学留学を経て、防衛研修所教官、防衛大学校講師、大蔵省財政史室長、プリンストン大学客員教授。現在は拓殖大学教授。法学博士。著書に『昭和史を縦走する』(グラフ杜)『史
録・日本再軍備』(文塾春秋)『裕仁天皇五つの決断』(講談杜)『南京事件』(中公新書)『第二次大戦航空史話』(光風杜出版)『昭和史の軍人たち』(文春文庫)『日本陸海軍総合事典』(東大出版会)などがある。

目次

第1章 田中上秦文から「天皇の陰謀」まで
  • 偽書の系譜と役割/世界を征服せんと欲せば/上奏文をめぐる真偽論争/絞られた偽造者像/王家禎の告白/『天皇の陰謀』のウソ
第2章 張作霧爆殺事件 青年天皇の「熟慮」
  • 二百キロの黄色火薬/「オラが総理」田中義一/河本大作「暴走」の背景/露見した真相/窮地に立った首相/お上は御承知になりますまい/なぜ天皇は怒ったのか?
第3章 柳条湖事件の新証言 原点に立つ
  • 公式見解の白々しい嘘/クーデターとしての満州事変/広がる疑惑/東京裁判から花谷証言まで/爆破現場からの証言/消えぬ負い目に
第4章 昭和天皇の二・二六事件 若殿に兜とられて
  • 目標は真崎内閣/「陛下、ご試錬でございますぞ!」/暫定内閣は許さず/天皇と本庄の対決/天皇に叱られた秩父宮/雪はよごれていたか
第5章 もう一つの二・二六事件 平泉史学と青年将校
  • 平泉史学の成立/派閥抗争の渦中に/二・二六組から脱落/「一撃もって天謙」を/大導師として
第6章 盧溝橋事件(上) 謎の発砲者は誰か
  • 七夕の夜間演習/戦闘詳報と清水手記/どこをさ迷ったか/失敗した捕虜獲得行/中国の主張は偽証か/何基〓(サンズイに豊)手記は何を示唆するか/深まる謎
第7章 盧溝橋事件(下) 中共謀略説をめぐって
  • 奥野失言の波紋/葛西純一と幻の政治課本/東京裁判の桂証言/謎の挑発策動者は複数?/四つ巴の華北情勢/劉少奇の浮沈/二九軍に潜入していた中共党員/金大隊長の発砲許可
  • うっかり数を出せない理由/四万でも立派な大虐殺なのに/九百カ所の改ざん/直二試斬ヲ為サシム/ザンゲ屋も出現
第9章 明暗のノモンハン戦秘史(上) 見捨てられた田原大隊
  • 破断界のノモンハン戦場/「大隊全員死ネ!」/七六一高地への「独断前進」/壊滅-戦車と格闘/「斬姦」と「自刃」の谷間で/怨念の伝承
第10章 明暗のノモンハン戦秘史(下) 宮崎連隊と深野大隊の勇戦
  • 「ソ連軍に徹底的打撃を…」/売り言葉に買い言葉/ドロト湖畔の宮崎連隊/草原の対戦車戦/深野大隊の白兵戦/五〇〇平方キロを失った
第11章 河豚プランと日本 ユダヤ論の系譜
  • 反ユダヤ主義とシオニズム/ユダヤ専門家の群像/ユダヤ人を料理できれば/杉原の通過ヴィザ/上海ゲットーの恐怖
第12章 ゾルゲ諜報団 東京へ
  • 革命記念日に死す/マルクスの秘書を祖父に持って/近衛とオットの周辺で/トップ情報はつつ抜け/警報を無視したスターリン/北進か南進か/はじめて負けた!
第13章 関特演 幻の日ソ戦
  • 南進か北進か/熟柿か青柿か/マッキー覚書/無線封止事件の波紋/戒厳令下の対ソ戦/関特演の「イフ」
第14章 真珠湾は燃えているか 奇襲の条件
  • 「エライことを引き受けてしまった」/「これは演習にあらず」/「死のような静寂」/「これは戦争を意味する」/真珠湾症候群の行方
第15章 真珠湾・対米最後通告の研究
  • 自衛戦に通告は不要?/天皇と山本五十六/対米覚書の発電/土曜日の大使館では/足踏みする両大使/責任者は誰か
第16章 ミッドウェー海戦 米暗号解読陣の勝利
  • 歌わざるアドミラル/戦闘情報班の解読者たち/真水装置の偽電/「グレー・ブック」は語る/しかし、解けました!/空っぽのシャンペン
第17章 マレーシア虐殺報道の奇々怪々
  • 報復か威圧か?/抗日華僑の系譜/魔人ライテク/抗日と粛清の因果関係/「人を裁くな」(マタイ伝)/一八○字に一箇所のミスが/不発に終った第二、第三撃
第18章 ゼロ戦盛衰記 太平洋の日米航空戦
  • 軽戦か、重戦か/ゼロ戦情報は速報された/サッチ・ウィーブの誕生/アクタン島の古賀機/セント・バレンタインの虐殺/F6Fに敗れる
第19章 失われた対米諜報(未作成) 「東」情報と密偵ベラスコ
  • 対米諜報網を設置せよ/須磨公使とベラスコ/本命は西海岸の六人/「東」情報は無視された?/ラスベガスで殺された諜者/マドリッドのたそがれ
第20章 「桜花」特攻 大田正一の謎
  • 特攻の胎動/大田上申の謎/「私が乗ってゆきます」/志願を強制された/全減した「桜花」隊/田中元知事の葬儀場で/大田正一は生きている?
第21章 日本の細菌戦(上) 七三一部隊と石井四郎
  • 軍医団の"辻政信"/資源の乏しい日本にうってつけの…/平房にリクルートされた医師たち/マルタの犠牲の上に/ノモンハンの給水隊/ホルステン川に流したチフス菌
第22章 日本の細菌戦(下) 中国大陸とサイパンで
  • 中国大陸での細菌戦/標的はサイパン、硫黄島、米本土/グアム島沖に沈んだ岩崎グループ/ペスト菌散布のシナリオ/戦犯免責と引きかえに/「立派なガンです」

参考文献リスト/主要人名索引/下巻目次

下巻目次
第23章 「昭和天皇独白録」を読み解く
第24章 原爆機、広島へ 反転爆撃への疑惑
第25章 終戦史再掘(上) 「聖断」の構造
第26章 終戦史再掘(下) 報いなき二つの反乱
第27章 熊沢天皇始末記(上)
第28章 熊沢天皇始末記(下)
第29章 天津教盛衰記 日本神国論の系譜
第30章 東京裁判 裁かれなかった人たち
第31章 BC級戦犯たちの落日 アンボンで何が裁かれたか
第32章 人肉事件の父島から生還したブッシュ
第33章 帝銀事件の真犯人は?
第34章 再考「日本の黒い霧」(上) 下山総裁は謀殺されたのか?
第35章 再考「日本の黒い霧」(下) 松川事件の真犯人は?
第36章 教職追放 安井郁の場合
第37章 朝鮮戦争と日本(上)
第38章 朝鮮戦争と日本(下)
第39章 池田・ロバートソン会談の幻
第40章 遠景になった六〇年安保
第41章 従軍慰安婦たちの春秋(上)
第42章 従軍慰安婦たちの春秋(下)
第43章 三島由紀夫、市ヶ谷に死す
あとがき
目安箱バナー