15年戦争資料 @wiki

22

最終更新:

pipopipo555jp

- view
管理者のみ編集可

Kensaku Kawauchi[uniting-peace][11252] 友愛外交の評価について2009/09/22

CMLの同文より引用

[CML 001429] 友愛外交の評価について
Kensaku Kawauchi kenkawauchi at nifty.com
2009年 9月 22日 (火) 14:51:07 JST


 河内謙策と申します。“独善的”立場からの、私の問題提起、「私の気になるNE
WS&情報(12)」を発信させていただきます。私見への反論・転載・転送は自由
です。ただし、反論をいただいても、体調不良につき、御回答できない場合がありま
す。御了解ください。


 鳩山首相がアメリカへ出発しましたので、友愛外交の評価について述べさせていた
だきます。ただし、鳩山政権の外交方針は、まだ全面的に明らかになっていないの
で、民主党・社民党・国民新党の政策合意、民主党のマニフェスト、民主党政策集I
NDEX2009 を中心に論じることにします。
http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/other/090909_3party.htm
http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2009/txt/manifesto2009.txt
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/index.html

 まず、私の立場を明らかにします。

 21世紀前半の日本の最重要の国家戦略は、憲法9条にもとづきアメリカにも中国に
も毅然とした平和国家を創造することだと考えます。「憲法9条にもとづき」という
のは、憲法9条と憲法前文(とくに平和的生存権規定)を含みます。
また、私は、21世紀になって、中国の世界制覇・アジア覇権確立の意図と行動
が明確になったので、アメリカ帝国主義だけでなく、中華帝国主義にも毅然とす
ることが求められていると考えます。

 まず、憲法について。「政策合意」を読んでびっくりするのは、「憲法の」「三原
則の遵守」「憲法の保障する諸権利の実現」が抽象的に言われているだけだ、という
ことです。「憲法9条にもとづき」という文言は無理だと思っていたのです が、
「改憲論議は、政権の担当期間中は行わない」という一文が何ゆえに入らなかったの
でしょうか。

 私の友人の安保廃棄論者と話していて「政策合意」の「対等な日米同盟というの
は、いいじゃないか」と言われてびっくりしたことがあります。日米同盟というの
は、日米軍事(!)同盟のことです。また、現在の安保条約は、従属的軍事同盟です
から、「対等な日米同盟」というのは、対等な日米安保条約を新しく締結するという
ことです。また、この問題を提起すれば、必ず「日本はどんな努力をするのか」と切
り替えされて、集団自衛権等のアメリカの要求を突きつけられます。このことを三
党、とくに村山内閣の失敗を経験している社民党は、分かっているのでしょうか。鳩
山政権は、最初の記者会見で、この点を質問され、「日米関係については全般的なレ
ビューをしてから」とトーンダウンを始めました。
 http://www.kantei.go.jp/

 普天間基地の返還問題・辺野古沖米軍基地新設問題については英雄的な沖縄の人々
の運動が続けられていますが、「政策合意」では触れられませんでした。一時期県
外・国外移設を明言した民主党が、辺野古受け入れを前提にして日米協議に臨めば沖
縄に対する「裏切り」と言われることになるでしょう。しかし、ここでもトーンダウ
ンが始まっています。危険です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090917-00000002-maip-pol
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090917-00000007-ryu-oki

 鳩山政権の「売り」になっているのが、核密約問題です。岡田外務大臣は「きびし
い調査命令」を出したと言われています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/gaisho/g_0909.html#8

 しかし、この調査は何を目的にしているのでしょうか。非核3原則の堅持は、「政
策合意」には書かれていません。実際、鳩山総理大臣は、非核3原則の見直しに理解
を示す発言をしたことがあります。日本の支配層の一部には、核を持ち込まず、を削
除しようという動きがあります。これに対決するのでしょうか。国連総会の鳩山演説
で「画期的だ」と言って、はしゃぎだす反核論者が出るのも心配ですが。

 今、鳩山総理がニューヨークで胡錦涛国家主席と会見し、東アジア共同体創設で合
意した、というニュースが飛び込んできました。とんでもない暴挙です。
一体、国家百年の計にかかわることを、国会の論議も経ないで、中国トップと合意す
るとは、どういうことでしょうか。また、現在の時点で東アジア共同体を創設すれ
ば、中国覇権主義の道具にしかなりません。中国は昔の中国ではありません。今年中
にも日本をぬいて世界第2位の経済大国になる国です。アメリカからG2で世界支配
を、と色目を使われている国なのです。単に、中国と仲良くすることが悪いか、とい
う問題ではないのです。私は、中国覇権主義の危険性を数年前から訴えてきました
が、日本の平和運動は、この問題を真剣に議論してきませんでした。この弱点の早急
な克服が求められます。

 「政策合意」に入っていませんが、民主党は、永住在日外国人に地方参政権を与え
るという政策を持っています。
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/05.html#

 この立法化の動きが急だ、という情報が入ってきています。

 そもそも私は、1990年代には在日外国人に地方参政権を与えることに賛成していま
した。原理的には、今でも肯定すべきものと思っています。しかし、21世紀に入っ
て、当面、実施すべきでない、と考えるようになりました。中国人が大挙して日本に
押し寄せ、中国公安の指示のもとに地方自治体を「占拠」する危険があるからです。
チベット問題での「長野事件」は、私の懸念を裏づけました。
現在、世界に中国人が進出し、そのためにどんな問題が起きているかは、たとえば、
次の本を見てください。
 *ジェームズ・キング『中国が世界をメチャクチャにする』草思社
また、対馬が韓国人に占拠される危険性については、次の本を見てください。
 *青山繁晴『王道の日本 覇道の中国 火道の米国』PHP研究所
したがって、現在では、反対すべきと考えています。

 以上、当面問題になっていることから、友愛外交をレビューしてみました。

 私が最後に言いたいのは、改革=善ではない、ということです。マスコミは、改革
の中身の議論を避けて、改革のムードだけを煽り立てています。そのために「ともか
く、以前より、いいではないか」という議論が出始めています。冷静な国民的議論を
しなかったために軍部の台頭を招いた戦前の過ちを、再び繰りかえすことがあっては
ならない、と思います。


河内謙策


Kensaku Kawauchi
Home:(Tel)+81-49-254-1804 (Fax)+81-49-254-1801
Office:(Tel)+81-3-5978-3784 (Fax)+81-3-5978-3706
email: kenkawauchi at nify.com


目安箱バナー