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「ザ・コーヴ」3日公開、抗議警戒・劇場ピリピリ

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「ザ・コーヴ」3日公開、抗議警戒・劇場ピリピリ



 上映中止が相次いだ米映画「ザ・コーヴ」が、3日から東京、大阪など全国の映画館で順次公開される。

 和歌山県太地町のイルカ漁を隠し撮りしたドキュメンタリーで、米アカデミー賞受賞作。反日的との抗議を受ける中、3日に上映開始する全国6館の映画館では、警察と連携するなどして公開初日に臨む方針だ。

 この映画は、6月26日からの公開が決まっていたが、「欧米の日本人差別に加担する上映予定館の偽善と軽薄を許さない」とする団体からの抗議活動を受けて白紙になった。

 中止を決めた映画館は、「度重なる抗議電話があり、街宣活動の予告が劇場などにあった」(シアターN渋谷)、「劇場を利用いただくお客様が安心して映画をご鑑賞いただく環境を阻害されることが懸念される」(シネマート六本木、同心斎橋)と説明する。

 だが、映画への関心は逆に高まった。上映中止が報じられた直後の6月9日には、映画関係者、ジャーナリストらによるシンポジウムが東京都内で開かれた。会場は一般の参加者でいっぱいになり、入場できない人もいたほど。

 登壇者は「映画に対する賛否はあるが、それと上映ができないことは別の話」「映画を見て堂々と議論すればいい」などと訴えた。会場の外では上映阻止を訴える団体がビラを配る姿も見られたが、大きな混乱はなかった。

 映画を撮ったルイ・シホヨス監督は「(抗議活動によって)多くの日本の方が、この映画で描かれていることは一体何なのか、今まで以上に興味を持たれたのでは」とコメント。映画を配給するアンプラグドの加藤武史社長は「一般からの電話も応援の声が多くなっている」と話している。

 こうした声に押される形で全国計24館で順次公開されることが決まったが、3日から公開のシアター・イメージフォーラム(東京・渋谷)、横浜ニューテアトルでは、上映を再び阻止しようとする抗議活動が活発化。横浜地裁は、横浜ニューテアトル付近での演説などを禁じる仮処分を出した。

 当日の警備は、各館とも地元の警察署と相談して決める方針。シアター・イメージフォーラムの山下宏洋支配人は「自主警備を含めた対応を取っていきたい」、横浜ニューテアトルの長谷川喜行支配人は「お客さんに迷惑がかからないよう無事に上映したい」と話している。

(2010年7月1日12時02分 読売新聞)

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