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イルカ漁批判の映画が相次ぎ上映中止、唯一の映画館を緊急応援

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イルカ漁批判の映画が相次ぎ上映中止、唯一の映画館を緊急応援

2010年6月10日


 日本のイルカ漁を批判的に描いた米国のドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」の上映中止が相次いでいる。予定通り上映する見込みなのは首都圏で横浜の1館だけという事態に。9日には、こうした風潮を懸念するシンポジウムが都内で開かれ、「言論表現の自由は発表の場が確保されて成立する。(上映する)映画館を応援する」とする緊急アピールを発表した。

 「ザ・コーヴ」は和歌山県太地町で伝統的に行われているイルカ漁を隠し撮りした映画。アカデミー賞(長編ドキュメンタリー賞)を受賞した。

 配給会社アンプラグド(東京都目黒区)によると全国26館で上映を予定していたが、抗議電話や街宣活動があったため、都内の2館や大阪の映画館が相次いで中止を決めている。

 首都圏で唯一の上映予定館となった「横浜ニューテアトル」(横浜市中区伊勢佐木町2丁目)は「内容についてスタンスがあるわけではない。賛否は映画を見て判断すべき」との立場で、予定通り7月3日から上映する意向。同館によると都内の映画館が上映を断念してから抗議電話があるが、一方で「都内で見られないのでぜひ上映して」との声も寄せられているという。

 9日のシンポは月刊「創」の篠田博之編集長が呼び掛け人になった。神奈川新聞社の取材に篠田編集長は「いかなる表現でも賛否両論で議論することが大切。抗議の矛先が向いている横浜がキーポイントになる」と話した。

 会場のイベントホールでは実際に作品を上映した後、映画監督の森達也氏や映像ジャーナリストの綿井健陽氏らが討論。「米国では反米映画でも『上映するな』という動きはない。日本で表現の自由が機能していないのであれば、その理由を問いたい」(森氏)などの意見が交わされた。

 緊急アピールには映画監督やジャーナリストら60人超が名を連ねた。


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