【萬物相】韓日歴史共同研究 - 15年戦争資料 @wiki

http://www.chosunonline.com/news/20100324000048
記事入力 : 2010/03/24 11:22:00

【萬物相】韓日歴史共同研究

　日本の古代の歴史書『日本書紀』には「神功皇后三韓征伐」という説話がある。3世紀、神功皇后が新羅を征服し、新羅王を「馬飼い」にし、これを聞き自ら降伏した百済王と高句麗王を「小作管理人」にしたとなっている。全く根拠がない話だが、朝鮮植民地支配を合理化するための根拠を見いだすことに没頭した日本帝国主義の御用学者たちにとって、これほど格好の材料はなかった。

　学習院大学の末松保和教授（1904－92年）は、でたらめの史料をいかにもそれらしく仕立て上げ、「任那日本府説」というものを完成させた。古代日本は伽耶（かや）を征伐し、「任那日本府」という統治機関を置き、韓半島（朝鮮半島）南部を支配したという主張だ。日本はこの根拠がない説に基づき、日本人には優越感を抱かせ、韓国人には「お前たちは1500年前、すでに日本の植民地だったのだから黙っていろ」と威圧した。

　韓日両国の有識者による韓日歴史共同研究委員会は、23日に発表した第2期研究最終報告書で、「任那日本府説は事実でない」と正式に廃棄することを宣言した。2007年から34人が共同研究を進め、24のテーマをめぐり67回の会議を重ねてきた結実の一つだ。植民地史観の看板の一つが消えるのに、光復（1945年：日本の植民地からの解放）から65年かかった。「これほど長い時間と努力が必要だったのか」と思う一方で、「両国の学者が胸襟を開いて話し合えば、できないことはない」という可能性も見いだせる出来事だ。

　ナポレオンのドイツ侵攻（1806年）以来、4回にわたり戦争を繰り広げたドイツとフランスは、2006年に初めて高校用の共同歴史教科書を出版した。03年、仏独協力条約（エリゼ条約）締結40周年記念の両国青少年議会に参加した高校生550人は、「両国が真の親善関係を築くには、何よりも自国中心の歴史認識から脱しなければならない」という点で認識を共にした。彼らはこの認識に基づく共同歴史教科書の編さんを自国の首相や大統領に訴え、両国トップや社会を担う世代はそれに前向きに応じた。

　韓日歴史共同研究委員会は01年、両国首脳が合意して始まったという点で、多分に政治主導的だ。この研究が共同歴史教科書編さんにまでつながるには、さらに数多くの「いばらの道」があるだろう。今回の報告書でも、独島（日本名：竹島）や従軍慰安婦、韓日強制併合の違法性などについては、取り上げることもできなかった。間違った歴史認識の第一の被害者は、自分たちの子供になるかもしれないという姿勢で、謙虚に過去を振り返り、一歩一歩前進していくことを期待する。

金泰翼（キム・テイク）論説委員
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版

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