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日韓歴史共同研究:第2期報告書 東京学芸大教授・坂井俊樹氏の話

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「未来志向の教科書」、今後に期待--東京学芸大教授(韓国歴史教育)・坂井俊樹氏



 国家を代表して共同研究が進められたこと自体、意義深い。特に「教科書小グループ」の「記述ぶり」は具体的な戦争、近代的法秩序などの問題点が洗い出され論議された点は評価できる。しかし、「教科書とは何か」「植民地支配とは何か」という重要な前提部分の議論がなされないままに進められた感が強い。

 そのため教科書とは実証的歴史学の単なる薄墨なのか、それとも日韓の友好親善のためなのか、研究目的と方法論が不明確なまま進められ、歴史認識の違いばかりが目立った。

 日本側の論文批評に「生産的なものがなかった」との否定的結論も見られた。論文と批評によって歴史事象の誤りを攻撃しあうのは後ろ向きだ。会議で質問するなりして解決されるべき問題もあったはずだ。この点は日本側の問題と感じる。

 それでも客観的な歴史事象検証を踏まえながら未来志向の教科書を、という意見が複数あり、今後の研究の継続が期待される。


毎日新聞 2010年3月24日 東京朝刊

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