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陥落前の人口byとほほ

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pipopipo555jp

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陥落前の人口


さて、十二月分ではとりあえず、四日以降、南京陥落前日十二日の私の担当までを全文掲載しました。なぜなら、南京の人口に関して参考になる記述は一箇所しかない。それでも全文掲載したのは「ないこと」を説明するためには「あるもの」を全文掲載して確認していただく他にないからです(^^;

さてその一箇所はへげもんさんの指摘された一行の文章の含まれる箇所です。

すなわち十二月六日の日記にある箇所ですが、再掲しておきましょう。

これほどまでに言語道断な台詞(せりふ)があるだろうか。二の句がつげない! しかもこいつは蒋介石委員長側近高官ときている! ここに残った人は、家族をつれて逃げたくても金がなかったのだ。おまえら軍人が犯した過ちを、こういう気の毒な人民の命で償わせようというのか! なぜ、金持ちを、約八十万人という恵まれた市民を逃がしたんだ? 首になわをつけても残せばよかったじゃないか? どうしていつもいつも、一番貧しい人間だけが命を捧げなければならないんだ?

この箇所は[#1222]でも論証したように、この数字はラーベが公言したものでも誰かに報告したものでもなく【「最後の一人まで戦え」と言う国民党軍の将校への怒りを日記に書き記した部分です。】

従ってそれほど信憑性の置ける数字ではない、と考えます。すくなくとも『南京の真実』からだけではこの数字の根拠はほとんどつかめません。が、ありがたいことに今回の検証中、熊猫さんが紹介してくれた『目撃者の南京事件』のなかである二人の証言に南京の残留人口が約40万人であるという記述を発見する事ができました。熊猫さんによると

#1370
これら二つの記述は、全く関連性がないところで書かれたにもかかわらず偶然にも、【40万人】と【難民区の家賃が高い】等の共通点があります。
難民区以外にも、同等或はそれ以上の住民が居たことを難民達が認識していたとする資料ではないかと思います。
勿論、この40万人という数字が正確に集計された数字であるとは思っていません。むしろ南京市民よりも周辺住民が南京へ避難した数のほうが多いのではないかと思っております。

という事で、私もこの見解にはまったく同意します。しかし付け加えさえていただければ、この二人の証言者はともに防衛軍軍人であるということです。ですから、まったくの偶然、というよりは防衛軍内の認識として【残留人口40万人】というものがあったのかもしれない、と考えたほうが無難ですが、だとするとこの40万人という数字には南京への流入人口を含まない可能性が高いです。

この数字は元々南京に住んでいた民衆の人口であり、攻略戦に伴い攻略戦途上の民衆の避難場所であるはずの南京への流入人口、清野作戦等による流入人口、つまりもともと南京の住民ではない『難民』の数を含んでいないように思えます。しかもこの中国人被害者の証言によれば、安全区外の住民は陥落後数日内でほとんど殲滅されています。

私のいう雲を掴むような話である、とはこのこともそうですし、百人斬りで象徴されるような、攻略戦途上における虐殺数などは掴みようがないのです。【虐殺数三十万人】と言う数字が決して荒唐無稽な数字ではない事をご納得いただけましたでしょうか?

以下の私の各月の日記検証における総括を再度確認の上私の検証に明らかな誤りが有ればご指摘ください。

また、へげもんさんの十二月十三日以降の検証にも期待したいと思いますしまた、最初に申し上げましたとおり、南京事件の資料はなにもラーベ日記だけではありませんので他資料と照合した上でより一層の検証が必要である事は言うまでもありませんので、K-Kさんが南京の人口に関する資料もまとめてありますのであわせてご検討のうえ反論・批判等を賜りたく存じます。




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