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軍関与の記述削除 「集団自決」国立歴史博物館 検討委に慎重論

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軍関与の記述削除 「集団自決」国立歴史博物館 検討委に慎重論

社会 2010年3月9日 09時49分

(4時間7分前に更新)

 【東京】16日にオープンする国立歴史民俗博物館(千葉県)の新常設展示室「現代」で、沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」の記述について、内部の検討委員会での慎重論や同問題をめぐる裁判が係争中であることなどを理由に、日本軍の命令や関与などを削除して展示することが8日分かった。

 沖縄戦は広島、長崎の原爆投下とともに「大量殺戮(さつりく)の時代」をテーマにした展示で、パネル3枚で説明される。同博物館によると、沖縄戦の「集団自決」の説明で、軍関与を明記せずに「集団自決」が強いられた―などと表記している。

 当初の説明では、日本軍の指示や命令などが住民の意思決定を左右したなどの記述があったという。内容を検討する展示プロジェクト委員の中で、住民に自決を命じたという記述で名誉を傷つけられたとする旧日本軍の元戦隊長やその遺族が起こした訴訟が最高裁で係争中であることなどを理由に挙げ、変更を求める意見が出た。同博物館は校正の最終段階で、指示や命令の記述を削除した。

 平川南館長は「社会的に意見が分かれることは今後の研究に託さざるを得ない。最高裁の判断が示された段階で内容を検討し、改善が必要であれば改善する」とした。

 常設展示室「現代」は1930~70年代までを対象に、戦争と占領、高度成長の時代の人々の生活と文化をベースに多角的に展示する予定。国立の歴史博物館で初めて日中戦争や太平洋戦争などの歴史解釈に取り組むとして注目されている。



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