十一月十四日
すばらしく晴れた日曜日。爆撃もなし! 韓にいわせると、日本人は日曜には来たがらないそうだ。
「どうしてだか、私にもわかりません。たぶん敵も骨休めしたいんでしょう」
「どうしてだか、私にもわかりません。たぶん敵も骨休めしたいんでしょう」
それを聞いて、以前天津にいた楊を思い出した。楊はひどくなまけものだったので、毎日、どこへ行き、どんな取引をしたか、日誌につけさせなければならなかった。日曜日の文句はきまっていた。「今日は、神聖な日曜日。だから仕事をするわけにはいかない!」
リーべは今朝早くに漢口まで行くつもりだったが、見合わせた。ジャーディン海運社の蒸気船でいくのだが、最下等客室しかあいていなかったのだ。私だったら乗ったがね。そして船長か一等航海士にうやうやしく下につれて行かれるまで、一等客用のサロンでねばっただろう。イギリス人は、ヨーロッパ人にはていねいだから。
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