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梅澤裕インタビュー平成21年9月12日(土)

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梅澤裕インタビュー平成21年9月12日(土)


聞き取り1 スパイで負けた


1/4【沖縄集団自決の真実 Part2】知られざる座間味島の戦いの実相[桜H21/10/16]
http://www.youtube.com/watch?v=3KRreGxUHCE&feature=channel
全43:00 より

梅澤裕インタビュー
平成21年9月12日(土)
兵庫県・西宮市内
ききて 井上和彦

  • 沖縄戦の前哨戦である慶良間列島座間味に布陣しておられたんですが、まず、そのあたりの戦闘からお話いただけますでしょうか?
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私が省みますに座間味の戦闘というのは、アメリカの情報活動、情報戦でもって惨敗してしまったのです。これは沖縄の戦闘全てにいえますが、第一戦隊は特にそういうことです。
我が戦隊の協力隊というものがあるんです。戦隊は104名の特攻隊ですがそれだけでは何も行動できない、それにいろいろお世話をしてくれる基地隊というのがありました。これが食糧から船の整備から諸工事、そういうものをやってくれる基地隊です。その基地隊とい小沢隊というのがあったんです。この小沢というのが私より年の上の小沢少佐、当時私は梅澤大尉、それが昭和19年の9月に座間味に配置されたわけです。それでこの小沢隊は後で持って9師団が沖縄から台湾の方に行ったモンですから、1000人ほどおったものが700人程行ってしまって穴埋めの方にとられた、あとで300人足らずの者が残って私の特攻隊の世話をしてくれたわけです。後のひとは小沢さんではなしに鶴田さんという人でした。鶴田ヤエハルさん。
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その小沢隊にですね、日本の軍人であるのに、幹部候補生であったxx中尉というのがおりました。正規の正規の候補生ではなくて幹部候補生でした。戦隊との連絡将校がいまして、第一戦隊の全てを流してしまったのです。

(つづく)

感想 I


スパイをアメリカ軍が「将校として座間味島に送り込んだ」そうですが、梅澤さんの妄想が、さすが年季を入れただけあって面白いです!! 身振り手振りでご自分がスパイを実行したかのように!

後でまた整理しますが、私が気が付いたことを記します

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
0、インタビューを聞いて驚いたのは

私がチャンネル桜の梅澤インタビューを聞いて驚いたのは、
  • 「座間味の集団自決でなくなった人たちは本当にお気の毒です。」
  • 「(私が命令したわけではないが)当時の軍の指揮官としてもうしわけない」
という言葉が、延々3時間番組の中で一言もなかったことです。

私が感じたのは、全てを他人のせいにする「さもしい元日本陸軍将校」です。92歳で矍鑠とした、「元軍人、見てきたようにウソをいう」の3時間の姿でした。


1 中尉はスパイ?

神山という苗字は沖縄にも多いし、ハワイには沖縄系の二世が多いので、梅澤がこの基地隊副官をスパイと言う事はもっとものように聴こえますが、とんでもない大嘘です、

なぜ嘘かって?

なぜなら梅澤は、フィリピンルソンで米軍は〔○レ〕に酷い目に遭わせられたから、沖縄座間味にスパイを送ってきたのだといってます。どうやって、そんなことができるんですか? フィリピンに送った海上挺進隊も、梅澤隊も、そして基地大隊も、偏制は1944年8月です。ドラエモンにだってできる技ではありません。

しかも梅澤によれば、アメリカが開戦後直ぐにアメリカ国内で日系人をかき集め、その中からスパイを養成した、その一人が「神山中尉」だというのです。さらに梅澤によれば、開戦後に密かに日本に送られ、「特幹」から将校になったそうです。(インタビュー後半では、フィリピンルソンの結果を見て日本に送ったようにも行ってますが。)

この場合の「特幹」は、「船舶特別幹部候補生」ではなく甲種特別幹部候補生のことだと思います。兵士からの下士官、将校への道で、二等兵から入隊した軍役期間と2年間の陸軍予備士官学校の教育が最低必要です。通常『特幹あがりの将校』という言葉は、士官学校あがりの将校が「あいつは教育程度の低い将校だ」という意味で使う言葉だそうです。

しかも、基地隊の士官は既存部隊からの転属です。どうやって首尾よくスパイがもぐりこめるのか、梅澤にもう一度聞いてみれば、おもしろい漫才となるでしょう。

  • ※ 挺隊と基地隊の編制経緯については、海上挺進第2戦隊の特幹生だった儀同保さんの「ルソンの碑」に詳しく書かれています。

神山中尉の消息を探った結果は、きっと、ご遺族からの名誉毀損の訴訟なり声明になるでしょう。


2 特攻兵器を人道的に改良した?

〔○レ〕を爆雷とともに衝突させる方式から、爆雷投下後に衝突回避させる方式に変わったのは、前者よりも後者の方が相手の艦船にあたえるダメージが大きかったからです。それも、儀同保さんの「ルソンの碑」に詳しく書かれていました。 ヒューマニズムの為でないことは知っておく必要がありそうです。

Wikipedia「四式肉薄攻撃艇」にも
特攻艇として認識されているマルレではあるが、震洋との大きな違いは最初から特攻艇として開発されたものではないということである。従って震洋は艇内に爆薬を搭載しているのに対し、マルレは艇尾に爆雷を懸架する形式になっており、正式名称が示す通り大挙して高速で敵船団に奇襲をかけ肉薄し敵船至近に爆雷を投下して離脱するという構想の元に開発されたものである。

と書かれていますが、「離脱するという構想の元に開発」は虚偽で、あとから爆発効果の問題で改良された、というのが正しい姿です。

最初は船体に直接爆装し、これでぷち当たる方法が考えられ、隊の幹部はむしろそれを希望したとも言われているが、実際に採用する段階で投下方法を採ったのは、吃水線より上で爆破しても船を沈没させるほどの効果はなく、むしろ十メートルぐらいの水中で爆破させる方が、水圧の利用により、装甲に弱点をもつ輸送船には効果がある、という理由からであった。
(儀同保さんの「ルソンの碑」より http://www16.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/2288.html#id_43a1ff05

離脱方式は、当初からの構想でもヒューマニズムによる改良でもありません。同書には

なお爆雷については、前に書いたように、艇の両側に一個ずつ装着する方法であったが、のちに宇品の沖で老朽船の高崎丸に対して投下実験をした結果、これでは撃沈するには十分でないことが判ったので、艇の後ろに二百五十キロか、百二十キロニ個を結束してつけることになり、舟艇が配置された現地でもできるかぎり改造された。(同上)

とも書かれております。

海上挺進の「第1」戦隊長である梅澤が、最終的な投下実験に携わっていたことは充分に考えられます。しかしだからといって、開発に携わっていたというのは「法螺」であり「虚偽」です。梅澤は北支の騎兵隊長をしていたのです。編制されたのは8月です。出発したのが9月です。彼が設計考案者の一人だった可能性はないに等しいのです。


3、マルレ発案者を貶める

なお、インタビューの後半で梅澤は、フィリピンに行った別の戦隊長をこっぴどく誹謗中傷していますが、これを聞くと「死人に口無し、何でも人のせいにする嘘つきジイさん」という感を強くします。

その戦隊長とは、フィリピンに派遣された第10隊長の菅原久一氏でしょう。もともとは落下傘部隊で昭和18年に「特攻挺」を考案し、そして、自らの落とし前をつけるために海上特攻実戦部隊に志願したのです。

自分だけイイ子になって他人を貶める、そうしたことは普通の大人なら自制するのですが、梅澤裕という老人は完全にそのタガが外れてしまったようです。


4、大量の犠牲者を出した戦隊長


梅澤はまた、前任地北支では「自分は部下を一人として死なせなかった」とヒューマニスト自慢していますが、座間味ではどうだっかには全く触れません。おそらく慶良間3島三戦隊の中では、部下を死なせた筆頭ではなかったかと思います。それもこれも「みんなスパイのせいだった」といいたいのでしょうか? 

座間味の梅澤指揮下部隊の死没者
  • 第一戦隊 69名(104名中)
  • 元基地第一大隊 約100名(約250名中)
  • 元船舶工兵第26連隊 32名(約50名中)
  • 水上勤務隊 軍人15名 軍夫 不詳(不詳中)
(防衛省公刊戦史『沖縄方面 陸軍作戦』より 他隊との比較http://www16.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/2347.html


5、誰よりも早く米軍に投降した戦隊長

これも本人は隠していますが、慶良間3島三戦隊長の中で真っ先に投降し、真っ先に米軍協力者になったのは元少佐梅澤です。
  • 「おいおい、梅澤少佐が米軍の服を来て米軍の船に乗ってやってきたよ」
それは、梅澤のヨタ話の中の「神山中尉」と同じ姿です。こちらの方が真実で記録も残っています。

根拠なしに他人をスパイだという、こうした梅澤裕の卑劣な人間性。92歳になっても世間に害毒を撒き散らしている姿は、座間味の人々にも良く報せるべきだと思います。

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まだその先に
2/4【沖縄集団自決の真実 Part2】宮城晴美氏のフィクションが生まれた背景[桜H21/10/16
http://www.youtube.com/watch?v=Pn3MqD_9Fdk&feature=video_response
28分19秒


3/4【沖縄集団自決の真実 Part2】この裁判は日本の将来のため[桜H21/10/16]
http://www.youtube.com/watch?v=zX-e62BF0c4&NR=1
27分43秒


4/4【沖縄集団自決の真実 Part2】梅澤裕隊長の人柄[桜H21/10/16]
http://www.youtube.com/watch?v=Fb72d8HuNtA&feature=video_response
57:36

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  • 梅沢のような人間が本当の事実に蓋をしようとします。今、東京電力が本当の事に蓋をしようとしているのと同様です。また、旧自民党政府が国策として地元住民を騙し原発の安全性を喧伝してた事に全く自民党が触れないのと同様に卑怯な上の人がどの時代にもいるもんです。残念なことですが、そういう人を簡単に許してしまうのも日本人の悪いところですね。 -- (やまみ) 2011-04-23 18:27:12
  • 神山中尉の戦後を調べることが必要ですね。
    ご本人は島の戦闘では亡くなっていないようですし、ご家族など一族の方は今でも沖縄のどこかで暮らしていらっしゃるのでしょうから・・・。 -- (nikochan) 2010-09-06 13:28:55
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