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歴史教科書検定:意見撤回求め1000人結集

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歴史教科書検定:意見撤回求め1000人結集


 2007年の文部科学省高校歴史教科書検定で、沖縄戦における「集団自決」(強制集団死)について日本軍の強制に関する記述が削除・修正された問題で、超党派で開催された「教科書検定意見撤回を求める県民大会」から2年となった29日、同大会を呼び掛けた6団体で構成する「9・29県民大会決議を実現させる会」が「9・29県民大会決議を実現させる県民集会」を那覇市の県民広場で開いた。主催者が目標とした500人を大幅に上回る1000人余(主催者発表)が参加。検定意見の撤回や「沖縄条項」の実現などを求めた。主催者は10月下旬にも上京、関係機関に要請する。

 集会で、渡嘉敷村で「集団自決」を体験した吉川嘉勝さんが登壇し「赤松嘉次戦隊長の命令があった」と強調。「実現させる会」の玉寄哲永世話人は「2年前の11万6千人ときょうの参加者は同じ土俵に立っている。熱意を文科省に伝えよう」と呼び掛けた。

 民主、共産、社民、社大の県内政党代表や仲村信正連合沖縄会長らも決意を述べた。

 集会最後には沖縄条項の実現や「07年の大会を機に語り始めた多くの戦争体験者の声に、耳を傾けることが必要」などとするアピール文を参加者が拍手で採択した。

 集会参加者は国際通りを牧志公園まで行進し、軍の強制に関する記述の回復などを求めて拳を突き上げた。

<大会アピール要旨>沖縄条項実現を

 2007年、文部科学省が高校歴史教科書検定で沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」の記述を削除させるための検定意見を付した。県民の怒りは復帰後最大規模の11万6千人余の県民大会につながった。

 文科相は執筆者による訂正申請は認めたものの、県民の願いである「検定意見の撤回」などはいまだ実現していない。それどころか新たに執筆者に守秘義務を課し、県民が求めた「検定制度の透明化」とは逆行するものとなっている。

 しかも文科相は今年、沖縄戦について意図的に3月の「集団自決」をなかったことにしようとする教科書に「検定合格」を与えた。文科相の責任は重い。これまで政府・文科相が「審議会」を隠れみのとし、県民の声に耳をふさいできたことを、これ以上放置することは許されない。

 わたしたちは連立政権が実現した今、9・29県民大会決議を実現させるために再び県民の声を届けなければならない。そして速やかに密室でなされた検定意見を撤回させ、二度と沖縄戦の実相をゆがめることが起こらないよう沖縄条項の実現を求める。

    9・29県民大会決議を実現させる県民集会参加者一同

◆八重山集会に110人参加

 【八重山】那覇市での県民集会に呼応し、石垣市でも「歴史教科書問題9・29八重山集会」(平和憲法を守る八重山連絡協議会主催)が29日夕、新栄公園の九条の碑前で開かれ、平和団体や学校教諭ら約110人が参加し、教科書検定意見の撤回を求める決議文を採択し、実現に向けてこぶしを突き上げた。

(琉球新報)

2009年9月30日


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