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平野正美さん逝く 「天に届け」和光小OBがエイサー演舞

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平野正美さん逝く 「天に届け」和光小OBがエイサー演舞

2009年7月19日


エイサーを披露する「らふてーずJr」=18日、東京世田谷区


平野正美さん

 【東京】東京の私立和光小学校で、20年以上続く沖縄での平和学習の仕掛け人の1人で、エイサー教育に力を入れた同校副校長の平野正美(まさみ)さん(60)が9日、脳腫瘍(しゅよう)のため亡くなった。平野氏が結成に尽力した和光小と和光鶴川小の卒業生らでつくるエイサー団体「らふてーずJr(ジュニア)」は18日、世田谷区の経堂(きょうどう)まつりでエイサーを披露。参加した生徒の中には、これまで一緒に踊ってきた平野さんの姿がないことに寂しさを感じ、目を潤ませて踊る姿も見られた。

 和光小は1987年から沖縄への平和学習を始めた。当時はなかなか証言者が見つからない環境。平野さんは本島だけでなく「集団自決」(強制集団死)のあった渡嘉敷島などにも足を運び、証言者を捜し、体験を話してくれるよう説得した。戦後も基地被害に苦しむ沖縄の現状も学ぼうと、一坪反戦地主との交流も広げた。

 沖縄戦で亡くなった人への鎮魂や先祖を大切にする心をエイサーを通して学んでほしいとエイサー教育にも力を入れた。夏期休暇中などには自ら沖縄市の園田青年会に足を運び、本場のエイサーを習得し子どもたちに教えた。和光小の発表会「いちょうまつり」では、毎年6年生がエイサーを踊るのが恒例となった。

 経堂まつりでエイサーを披露したらふてーずJrのメンバーの三好夏子さん(14)は「ずっと一緒に踊ってくれた先生だった。とても寂しいけど、平野先生の分まで頑張って、これからもエイサーを続けていきたい」と話した。和光小では10月に平野先生を送る会を開く予定で、子どもたちによるエイサー演舞を行う。

(仲井間郁江)


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