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「百人斬り競争」と南京事件 内容目次
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「百人斬り競争」と南京事件
史実の解明から歴史対話へ
笠原十九司 大月書店 2008年6月20日第1刷
内容(「BOOK」データベースより)
「百人斬り競争」を“賞賛”した時代があった。軍人はなぜ日本刀を携行したのか。「百人斬り」は可能か。「百人斬り競争」は創作記事か。文献史料を徹底的に検証し、歴史学の立場から「論争」に終止符を打つ。
- 「百人斬り競争」と南京事件 掲載史料 部内資料
内容目次
はじめに 7
- 「百人斬り競争はあったとおもいますか」 7
- 「百人斬り競争」を英雄視した時代があった 10
- 注 14
第1章 「百人斬り競争」を生み出した戦争社会 15
- 1 軍人はなぜ日本刀を携帯したのか 15
- 軍特権クラスの権威誇示 15
- 日本軍の前近代的な武器 18
- 中国戦場で日本刀が使われた理由 22
- 日本刀と白兵戦 26
- 日本刀はどのように使われたのか 30
- 「日本刀はヤワイ、人は斬れない」か 33
- 2 中国戦場でおこなわれた無数の「百人斬り」 35
- 『京都日出新聞』 35
- 『新愛知新聞 三河版』 39
- 『松陽新報』 41
- 『東京日日新聞』 44
- 注 48
第2章 「百人斬り競争」の傍証 ― 日本刀と軍国美談と国民 51
- 「軍職務上、百人斬りはできなかった」か 51
- 若松第六五連隊の「○○斬り」 57
- 歩兵砲小隊長も可能だった「百人斬り」 68
- 大隊副官にも可能だった「百人斬り」 75
- 南京攻略戦で破損した日本刀の修理 80
- 『戦ふ日本刀』に見る日本刀の使われ方 82
- 注 85
第3章 「百人斬り競争」の証明(1) 87
- 「百人斬り競争」は「創作記事」か 87
- 向井・野田両少尉の部隊 88
- 歩兵砲小隊長の任務 92
- 第1報 「競争」の開始 無錫―常州 96
- 【百人斬り競争! 両少尉、早くも八十人】 96
- 【南京めざし 快絶・百人斬り競争 「関の孫六」五十六人を屠り 伝家の宝刀廿五名を仆す 片桐部隊の二少尉】 97
- 常州駅広場での会見 99
- 浅見記者の回想 100
- 無錫で会合したという両少尉 105
- 無錫では会合できなかった 109
- 横林鎮での戦闘と捕虜 112
- 投降兵・捕虜の殺害 117
- 常州付近の戦闘と部落掃蕩 121
- 常州虐殺 123
- 「百人斬り競争」の始まり 127
- 「百人斬り」の実相 130
- 浅海記者が報道しなかったこと 136
- 注 138
第4章 「百人斬り競争」の証明(2) 145
- 両少尉のアリバイの主張 145
- 第2報 「競争」急ピッチ 常州―丹陽 148
- 【急ピッチに躍進 百人斬り競争の経過】 148
- 向井少尉のアリバイ崩れる 150
- 第3報 「競争」大接戦 丹陽―句容 152
- 【“百人斬り”大接戦 89-78 勇壮!向井、野田両少尉】 152
- 片桐部隊・冨山部隊の迂回戦術 156
- 迂回戦術による農民の犠牲 159
- 第4報 「競争」“超記録” 句容―紫金山山麓 165
- 【百人斬り“超記録”向井106=105野田 両少尉さらに延長戦】165
- 紫金山の片桐部隊 166
- 紫金山麓の「敗残兵狩り」 169
- 記者たちが目撃した南京城内の掃蕩戦 176
- 片桐連隊の南京城内外の掃蕩 182
- 中国軍砲兵学校(湯山・句容)に駐屯 190
- 「百人斬り競争」延長戦の報道 191
- 最高裁判決における判断 200
- 注 204
補論 「百人斬り競争」はなぜ南京軍事裁判で裁かれたのか 211
- 1 中国ではどのように認識されたか 211
- 『ジャパン・アドバタイザー』に掲載 211
- 『チャイナ・ウィークリー・レビュー』の最初の報道 213
- 国民政府軍事委員会政治部『日寇暴行目撃記』 217
- 『外人目睹中之日軍暴行』の翻訳発行 223
- 『文芸陣地』の漫画 224
- 2 南京軍事裁判に向けた日本軍の犯罪調査 226
- 3 裁かれた南京大虐殺と「百人斬り競争」 227
- 松井石根の移送要請 227
- 先行した谷寿夫裁判 232
- 継続裁判で裁かれることになった「百人斬り競争」「三百人斬り」236
- 4 「百人斬り競争」公開裁判 240
- 5 判決の波紋 246
- 東京裁判国際検察局の尋問は何だったか 246
- 判決文に見られる「殺人競争」のイメージ 251
- 象徴としての「三○万人虐殺」 255
- 6 放棄させられた対日賠償要求 257
- 注 259
おわりに 269
- 「百人斬り競争」を生み出した「異常な戦争社会」 269
- 「異常な戦争社会」から日本人は目覚めたか 273
- 注 277
あとがき 279