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「つくる会」分裂、ほぼ同内容で2冊目合格 教科書検定

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「つくる会」分裂、ほぼ同内容で2冊目合格 教科書検定

2009年4月9日15時4分


 文部科学省は9日、来年度から新たに学校で使われる教科書についての検定結果を発表した。今回申請があり、検定に合格したのは「新しい歴史教科書をつくる会」が主導した自由社の中学歴史と、東京書籍の高校生物の2冊。同日の教科用図書検定調査審議会の総会で報告された。

 「自虐史観の克服」を掲げる「つくる会」は過去、扶桑社から教科書を出してきたが、会は意見対立で分裂。中心の筆者らは今回、出版社を変えて教科書をつくったが、細かな文章表現まで扶桑社版とほぼ同じ内容になっている。扶桑社も従来通り発行を続けるため、代表執筆者も内容も変わらない2冊が存在する異例の状態となる。

 「つくる会」による扶桑社版の中学歴史教科書は過去、00年度と04年度の検定に合格。今回の自由社版は04年度の改訂版を踏襲しており、章立てや項目の表記もほぼ同じだ。日本の優れた点や公(おおやけ)、天皇に献身する精神に焦点を当てた記述の多さも変わらないが、今回はさらに、戦艦大和や、昭和天皇の発言を紹介するコーナーを追加している。

 申請本には516カ所に検定意見が付き、つくる会側は修正して再申請。さらに136カ所の意見が付いたが、修正して合格した。検定意見の多くは固有名詞の誤記などの単純ミスだが、過去の扶桑社版の検定時に意見がついたものを再度記し、同じように検定意見が付いた個所も複数あった。

 教科書検定はほぼ4年に1度実施され、通常は大量の申請がある。しかし今回は、中学の新学習指導要領の本格実施が12年度に迫っており、それに対応した教科書検定が来年度にあるため、ほとんどの出版社が申請を見送った。東京書籍の高校生物は過去に2回申請し、誤りを多く指摘され不合格になっていたもので、今回、3回目で合格した。(上野創)


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