最高裁での勝訴誓う/「集団自決」訴訟/高裁判決報告会/棄却求める署名提起


 「集団自決」訴訟で十月三十一日の大阪高裁勝訴を受けた大江・岩波側の報告会が二十二日、那覇市古島の教育福祉会館で開かれた。原告の上告に対し、集会では「最高裁での勝訴」を誓うとともに、検定意見の撤回と高校歴史教科書で削除された軍の強制・命令の記述回復を求めるアピール文を全会一致で採択した。

 集会は「沖縄戦の歴史歪曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会」など三団体が主催した。

 弁護団主任弁護士の秋山幹男さんは「一般論として最高裁が弁論を開く場合は一、二年ほどかかる。地裁、高裁以上に気の抜けない裁判になる」と語り、これまで以上の支援を呼び掛けた。

 岩波書店訴訟担当の岡本厚さんは「沖縄戦の異様さが『集団自決』などに表れている」と指摘。「沖縄戦を語り継ぐ仕事を続けたい」と語った。

 大江・岩波沖縄戦裁判支援連絡会(大阪)の小牧薫事務局長は「どう天皇の軍隊の本質を広めていくか、そのことを追求することが教科書の中身をしっかりしたものに変えることにつながる」と指摘した。

 「すすめる会」の高嶋伸欣共同代表は文部科学省に対し、検定意見の撤回や教科書出版社に訂正申請を行う勧告をするよう求める要請書を提出したと報告。同会は上告棄却の署名を集め、最高裁に要請したいと提起した。

 同訴訟は沖縄戦時に慶良間諸島で起きた「集団自決(強制集団死)」をめぐり、慶良間諸島の元戦隊長と遺族が軍命の記述をめぐり、大江健三郎氏と岩波書店に対し出版差し止めなどを求めている。