最高裁に棄却求める 岩波訴訟判決報告会

2008年11月23日

 沖縄戦における「集団自決」(強制集団死)で、座間味・渡嘉敷両島の戦隊長の自決命令はなかったとする原告の主張を退けた10月末の岩波・大江裁判の大阪高裁判決の意義を考える報告集会が22日、那覇市の教育福祉会館で開かれた。約120人が参加し、2006年度高校歴史教科書検定の沖縄戦に関する検定意見撤回と、判決を不服とした原告の上告を棄却するよう最高裁に求めるアピール文を採択した。

 集会は「沖縄戦の歴史歪曲(わいきょく)を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会」など3団体が主催、被告代理人の秋山幹男弁護士ら関係者が判決について報告した。

 秋山弁護士は高裁が「新たな資料などで批判、再批判が繰り返され意見が形成されていく。その過程を保障することが民主主義社会の存続の基盤を成す」などと示したことを紹介し、「判決は新たな資料の出現で表現が萎縮(いしゅく)することの不利益は大きいという判断を示した」と説明。表現の自由が重視された判決として評価した。

 岩波書店の岡本厚さんは沖縄戦の史実が裁判所の判断を受けることになったことに憤りを示し「歴史は裁判の中で決められるものではない」と指摘した。その上で「(沖縄戦の)歴史をさらに研究し社会に定着させることが課題」と話した。