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判決全文の電子化にあたって

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pipopipo555jp

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判決全文の電子化にあたって




1 真実に近づくもっとも有効な方法

2008年3月28日に判決が下った沖縄集団自決訴訟大阪地裁判決の全文を Hyper Text 化しました。OCRによるテキスト読み取りでは、3人の方にお手伝いいただきました。本当に有難うございました。

裁判の判決文は、一見して、一般人が読むには難しいものと思われがちです。私もそう思っていました。しかし、熱心に事案に取り組んだ裁判官が書く判決文はそれほどでもないのです。そのことを私は、前回の判決文 Hyper Text化で知りました。

判決文の論理と構成を理解して読めば、とても分かりやすい教科書になります。なぜなら、裁判とは原告vs被告の「対話」の場です。ソクラテスとプラトンではありませんが、「対話」とは物事の真実に近づくもっとも有効な方法です。判決文はその「対話」の総括レポートなのですから、これを私たちは、真実に近づくために活用しない手はありません。

今回の「判決文というレポート」のテーマは沖縄戦「集団自決」です。


2 もっとも親切な参考書籍リファレンス

裁判では、原告被告双方から膨大な準備書面が弁ぜられると共に、多数の証拠書面が同じく原告被告双方から提出されました。大阪地裁の3人の裁判官は、これらを丹念に読みこなしました。

そのリストだけでも、私たちには「参考書籍リスト」として役に立ちます。

その上、各書籍書面について判決文は、原告側と被告側が相反する立場でどう読んでいるかその違いを再現したのちに、裁判官自身がどう読んだかを丁寧に記しているのです。私たちにはまるで、図書館のレファレンスルームで書籍案内の個人教授を受けているようなものです。

ですから私は、判決全文を最大限に有効活用するために Hyper Text化しました。


3 デマを防ぐ情報開示

Hyper Text化のもう一つの目的は、WEB上で展開されるであろうデマや誤解を未然に防止することです。判決文が引用されにくい状態で放置されるとき、必ず、意図的あるいは願望的に、間違った部分引用(トリミング)などが横行します。

誰にでも読め、誰にでも引用できる状態にすれば、改変や捏造の余地がなくなります。


4 検索とリンクが旺盛にできるHyper Text

そして Hyper Text化の最大の目的は、判決文ぜんたいを検索可能にすることです。WEB資料の最大の強みは検索可能となることで、誰もが何回も自由に利用できるということです。とても便利なサイト内検索をご活用ください。

私は、ゆくゆくは、集団自決体験証言の全体とリンクできるようなサイトに発展させたい、という構想を抱いています。


5 マークアップの工夫

「読める判決『集団自決』」と題した今回の試みでは、
  1. 引用文を視覚的に分かるようにしました。
  2. 判決文内へのリンクをつけました
  3. ページ内小見出しをつけアンカーとし、そこにリンクできるようにしました。
  4. 検索の便宜性を考えて、洋数字や英文字はできるだけ半角に統一しました(おそらくまだ不完全)。
など。


6 ご指摘ご指導を請います

まだまだ不備が多いと思います。誤字、重複脱落、そしてリンクエラー、どしどしご指摘ください。また、どのように改良したらよいか、ご指導くだされば幸いです。
誤記ご指摘やご意見はこちら
書証一覧を埋めるための情報を提供してください。


7 読み方いろいろ

  1. 総合目次から階層(ディレクトリー)を辿って読みたいところへ行けます。
  2. 各ページの左肩に「通xxx」という番号がありますから、それを辿りながら「次へ」をクリックして行けば、一気通巻で読むことができます。
  3. 通巻ファイルリストから読みたいページへと飛ぶことができます。



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