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毎日 集団自決訴訟:判決の日…悲劇の舞台63年目 渡嘉敷島

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集団自決訴訟:判決の日…悲劇の舞台63回目 渡嘉敷島



「白玉乃塔」の犠牲者の刻銘板をなぞる女性=沖縄・渡嘉敷島で2008年3月28日午前9時46分、松本光央撮影


 第二次世界大戦・沖縄戦の「集団自決」で旧日本軍の軍命を巡る大阪地裁判決が言い渡された28日、くしくも悲劇の舞台、沖縄県・渡嘉敷島(渡嘉敷村)は戦後63回目のあの日を迎えた。「集団自決」に軍の関与を認めた地裁判決。島内の慰霊の塔を訪れる人たちからは「当然だ」との声が漏れる一方、戻らぬ家族を思う鎮魂の祈りも静かに続いた。

 1945年3月28日の朝、島内には手りゅう弾の爆発音が響き渡った。300人以上とされる犠牲者と、大戦による島民の戦没者も含めて慰霊する「白玉之塔」には朝から続々と島民らが訪れ、手を合わせる姿があった。

 塔を訪れた「集団自決」の生存者、吉川嘉勝さん(69)は判決の一報に「ほっとした」と漏らした。「この島々で軍がいるところだけで自決が起きているのは事実。教科書検定に抗議する昨年9月の県民大会で渡嘉敷や座間味だけではなく、県民全体が立ち上がり、真実を語った成果だ。裁判所がよく判断してくれた」と話した。

 生存者の一人、73歳の男性は「自決場では周囲で血が噴き出し、恩師が倒れているのを見た。軍命があったかどうかは分からない。ただ、若い人たちは戦争がどんなものかをずっと忘れないでいてほしい」と語った。【松本光央】

毎日新聞 2008年3月28日 11時16分(最終更新 3月28日 12時23分)
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