宮崎日誌に見る戒厳令検討
[195] Re[4]:戒厳と天皇大権
Name: nagaikazu
宮崎日誌に戒厳の件がでてくるのは、昭和19年12月26日、昭和20年1月17日、2月11日で、これはすべて台湾での戒厳の可否についてです。第10方面軍から戒厳施行について検討要求が大本営に出されているとの記述です。
19年12月30日から台湾総督は第10方面軍司令官が兼任することになったので、第10方面軍内にその必要はなくなったという意見が優勢になったが、しかし法的根拠を明確にするためにやはり戒厳令の施行が必要とする意見が第10方面軍から出されているとの記述で終わっています。
第32軍は第10方面軍の隷下にあるので、第10方面軍の担当区域に全面的に戒厳令が施行されたならば、沖縄も含められますが、しかし台湾総督との統治区域に限定されると、沖縄は除外されることになります。
ともかく言えることは、この時期に大本営で問題になったのは、台湾の戒厳であって、沖縄限定のものでなかったということです。
なお、2月21日にも「戒厳令の研究→海軍」という記述がありますが、こちらは本土にかかわるもののようです。
http://tree.atbbs.jp/pipopipo/index.php?n=195
nagaikazu氏が指摘されたページの画像を保存しました。
典拠
大本営陸軍作戦部長
大本営陸軍作戦部長
宮崎周一中将日誌
軍事史学会編 錦正社 H15.6.1
宮崎周一⇒wikipedia
★昭和19年12月26日
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★昭和20年1月17日
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★昭和20年2月11日
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★昭和20年2月21日
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