寄生虫

  • タマゴバチ  卵に寄生する、見えないような小さな小さなハチの仲間です。
このハチに寄生された卵は黒く変色し、幼虫が生まれる事はありません。
何しろいるかどうかもわからないような小さな生き物ですので、あまり気にしないでもいいでしょう。
寄生する期間は「卵の間のみ」です。


  • ヤドリバエ  普通のイエバエよりも一回り大きい、ハエの仲間です。
ある程度育った幼虫の身体か、幼虫が食べそうな葉に白い卵を産み付け、そこから卵ごと寄生します。
身体に付いた場合は、幼虫が取れないような位置を狙い、強力な接着剤で固定されます。
生まれた幼虫はアゲハチョウの幼虫の表皮を食い破り、直接体内に侵入、寄生します。
葉についた場合は、幼虫が食べる事で体内に侵入し、消化される事なく体内で孵化、そのまま寄生します。
人間が見つける事は難しくないので、もし見つけたら急いで取り除きましょう。
不幸にも寄生されてしまった場合には、チョウが蛹になって少ししてから殻を食い破って現れます。
出現が近くなると、蛹には異常な色や、真っ黒い影などが現れるようになり、蛹がもがき苦しんで暴れる事もあります。
ヤドリバエはアオスジアゲハの幼虫にとって、特に天敵となる存在です。
寄生する期間は「幼虫の間のみ」です。


  • アゲハヒメバチ  他の寄生虫よりも大きな、寄生バチの仲間です。
あまり数は多くありません。幼虫の身体に直接産卵管を刺し、体内に産卵するという特徴がありますので、
寄生された幼虫は青虫になると、刺された傷痕が真っ黒い点になって残る事もあります。
寄生されていた場合は、蛹の中を自身のゆりかご代わりに使い、そのうち殻を食い破って羽化します。
ヤドリバエは複数出現する事がありますが、このハチは複数寄生しても必ず1匹しか現れません。
成虫はかなり大きいのでネットでの防御などが効果的です。
寄生する期間は「幼虫の間(3令以上くらいの大きさ)」のみです。

  • アオムシコバチ  アゲハチョウの成長と飼育、そして他の鱗翅目においても最大の天敵です。
体長5ミリにも満たないような非常に小さな寄生バチの仲間で、非常に数が多く、狙われる危険性が高いです。
優れた触角のセンサーを使って、寄生する対象がいる所を正確に見つけ出し、しつこくしつこく狙ってきます。
アオムシコバチは鱗翅目の蛹に大量に産卵し、その後15日ほどで死んだ蛹から大量のアオムシコバチが出現します。
一度に発生する数はとてつもなく多く、1つの蛹から200匹以上が現れたという報告もあります。
アゲハチョウを飼育する上でも最も対処の難しい天敵となります。
というのも、アオムシコバチは非常に小さく、虫かごの通気口などは平気で通り抜けてしまうからです。
さらにアオムシコバチは、幼虫の唾液と、食草の汁が反応してできる臭いを狙ってくるため、隠してもすぐに見つかってしまいます。
幸いな事に狙われるのは「前蛹から蛹になって4日目くらい」と言われていますので、その時期に対処が出来れば以後は大丈夫です。
何しろ小さいので、目の細かい洗濯ネットや、完全に屋内の奥まった所に蛹や幼虫を隠してしまうのが有効です。
こいつに寄生された蛹には、シャーペンで突いたような黒い点が残ります。
屋内で大量発生されたりしたら地獄ですので、蛹がおかしいな、と思ったら気をつけましょう。
こいつの寄生を完璧に防ぐ事が出来るようになれば、かなりの確率で成虫に出会えるようになる事でしょう。
寄生する期間は「前蛹から、蛹になって4日目くらいまで」と言われています。

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最終更新:2011年08月05日 22:26
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