跪いて足をお舐め!



私はふん、と鼻を鳴らした。
さぁこの手はどうだ!
さっきまでの嬉しそうな顔から一転、上田は硬直している

勿論 今、私が言った言葉の意味はちゃんと理解している。
馬鹿な癖に人一倍、いや人よりも数十倍プライドの高い上田が従うはずはない。
こんな命令に従うなんて屈辱的だろう。
跪け!って言ってるんだし。
この馬鹿上田が私に頭を垂れる事などないのだ、絶対!
あっはっは!
 さぁ寝ようっと。

「じゃあ、こ」
口を開いた。瞬間





「・・・なんだ、そんな事か」
「・・・・・はい?」

上田がとても凶悪そうな顔をして笑った。
そして足首を掴まれる
 え。

そのまま上田の唇が足の甲に吸い付いた

「――!」




なんだろう、この光景は。
絶対こんな事在るわけないと思っていた。

上田が私の前に跪いて、足を舐める。
ひれ伏している。私の言うことに従っている。

言うんじゃなかった、後悔は頭の中で渦を巻いている

「・・・っ」
そうこう考えている間にも上田の口は私の右足を這っている。
がっちりとその足を掴んでいる、大きな手が痛い。
舌先から与えられる刺激がくすぐったい。

「ちょ、うえだっ」
抵抗の声を出してみても目の前の男はびくともしない。
今度は丁寧に足の指を一本ずつ舐め始めた。





「うえだ・・・」
親指
「うえださん、って」
人差し指
「聞いて・・・」
中指
「ちょっと・・・」
薬指

「やめんかーーー!!」
左足で跪いた上田の肩を蹴った

それに上田は驚いたんだろう、小指に歯が軽く食い込んだ。





「・・・you痛いじゃないか」
上田の口が足から離れて、右足が解放される。
すとん、とやっと足が地につく
「五月蝿い、真に受けるな!」
「これが条件だと聞いたが」
「そ、それはじょ、冗談で!」

とん 右首の丁度 真横に手を置かれる

「約束は約束だ、you」

上田の影がすっぽりと私に覆い被さった。


やばい、この目は・・・・マジだ。




「ちょ、上田ッ」

頬にたくさん口付けされる。ちゅう、ちゅうと音が鳴る。恥ずかしい
そして上田の手は私が来ているパジャマのボタンを一つずつ外していく。
逃げられない・・・上田の体重が私の体にかかってくる。ああっ!押し倒されている。

「上田、やめ・・・っ」
必死に手で上田の体を押し返す。ぎゅうっと、ぎゅぅーーっと。
しばらく(でもきっと1分にも満たなかったのだろう)すると両手とも掴まれた。

「抵抗するなら、こうだ」
上田は私の体に体重を掛けたまま 片手でソファーに掛っていたタオルを取った。
あ、私がさっき髪拭いてたやつだ・・。
        • って、真逆おいッ


そのタオルで手首をぎゅっと結ばれた。きつく。




「上田ッ!」
結ばれて動きの取れなくなった腕をそのまま、頭の上に持って行かされる。
伸びの体制のような、いや万歳の体制かな・・・って、違ッ!そんな事を考えてる場合じゃないっ!
考えるんだ、考えるんだ奈緒子!こいつから逃れる方法を・・ってッ!?

首筋にキスを落とされた。
手は胸の膨らみを直に触っている。
パジャマの前はもうはだけられていた。

チッ、チッと肌が吸われている。
くすぐったいような、痛いような、痺れるような感覚
口から思わず息が漏れる

目をぎゅっ、と瞑ってみた。


最終更新:2006年09月05日 13:43