はじめてネタ by 名無しさん


「イタタタタ!!
  う 上田さん、
  ちょ ちょっとストップ!ストップ!ストーップ!!
  痛い!痛いってば!!
  止めろ言うとろうが!このボケぇ!!」

上田が奈緒子の中に少しだけ入った瞬間、
あまりの痛みに、奈緒子は上田を押しのけベッドの隅まで逃げてしまった。

    しまったぁ・・・。
    痛い痛いとは聞いていたけど、マジで痛いじゃない・・・。
    どうしよう・・・、逃げちまうか?
    でも、ここまで来て逃げ出すわけには・・・。
    マジでどうしよう・・・・・。

ハッ!と我に返り上田を見ると、、
彼は股間を押さえ、肩を落としうずくまっていた。
奈緒子にはその意味が分からない。
奈緒子は、自分が上田を傷つけてしまったと思った。
拒否したことで、上田を怒らせてしまったと思った。
奈緒子の中には、
後悔と懺悔の念がふつふつと沸き起こっていた。




    しまったぁ・・・。
    まさか、この私がこんな事になるなんて・・・。
    どうしよう・・・、笑ってごまかせるか?
    でも、この状況をごまかせるだろうか・・・。
    マジでどうしよう・・・・・。

上田は奈緒子の入り口を探し当てるまでに、
塗れた秘肉に自身を何度も押しつけていた。
経験のない上田には、充分すぎるほどの刺激だった。
そこに急激な刺激が加わり、上田は果ててしまった・・・。
上田の頭の中で声が響く。

「センセ、何してはるんですかぁ・・・」
「兄ィ、センセは大きいくせして早漏じゃのう」

 「うるさい!!」

!!
上田は自分の声の大きさに驚き、我に返った。
そこで見た物は、怯えた瞳で自分を見つめる奈緒子だった。
上田は、その視線を侮蔑と感じていた。
自分が恥ずかしかった。
巨根の弊害を感じていた・・・。

奈緒子は上田を見つめ、上田はうつむき。
この状態が永遠に続くかと思われたその時、
奈緒子が口を開いた。



 「ごめんなさい・・・。」

やっとの想いで発した言葉だった。
堪えていた気持ちがあふれ出し、奈緒子の瞳から涙がこぼれた。
涙は止まることを知らず、一粒、二粒と頬を濡らしていく。

 「ごめんなさい・・、
  ごめんなさい・・・」

泣きじゃくる奈緒子を目の前に、上田は困惑した。
もうどうしたら良いか全く分からなかった。
ただ、悲しむ奈緒子を見たくはなかった。
その悲しみを取り除いてあげたかった。

 「ど どうしてYOUが泣くんだ?
  もういいから泣くのを止めろ。
  ほら、ほら。
  すごいだろう?
  ほ~ら、ほ~らぁ~~」

上田、取って置きのパントマイム。
何をやっているのか全く分からないパントマイム・・・。
出来がどうであれ、効果はあったようである。
事実、奈緒子は泣きやんだ。
泣き止みはしたが、眉間のシワは消えていない。

    何やってんだ コイツ・・・。




上田のパントマイムは理解できなかったが、
上田が自分を心配してくれている事は理解できた。
パントマイムはウザかったが、その気持ちは嬉しかった。
奈緒子は上田にすり寄り、その大きな胸に額を押しつけて言った。

 「ごめんなさい・・・」

 「ん、あぁ・・
  まぁ、気にする事はない。
  こう言った事は良くあることだ。
  フッ 特に男女間においてはな。」

 「本当にごめんなさい・・・。
  私、今度は頑張りますね。」
  だから・・・、上田さんも頑張って下さいね。」

 「・・・!? YOU!!」

上手いこと誤魔化したつもりの上田であったが、
いつの間にか奈緒子に気付かれていたようだ。
上田に寄り添う奈緒子は、
今までで最高の笑顔で微笑んでいた。
涙でグシャグシャではあったが、
それは間違いなく最高の笑顔だった。

 「エヘヘヘ」


窓の外には雪が降り始めていた。
この世界に奈緒子と上田、2人だけ。
そう思わせるほど静かな夜だった。
最終更新:2006年10月14日 22:41