「やぁ月長石」
「……やっほー」
「……やっほー」
月長石は毎月この日の夜にここへ来る。
「キミも暇だね」
「まーいきなりいなくなられても困るしね」
「いなくなったらどうするんだい?」
「べっつにー。何もしない」
「まーいきなりいなくなられても困るしね」
「いなくなったらどうするんだい?」
「べっつにー。何もしない」
いつも黙って来るが気配を隠す事もなく来た事を隠すこともない。
だからいつもこっちから気付いてあげる。
だからいつもこっちから気付いてあげる。
「いなくなっても、ここに来るのかい?」
「……別にアメジストに会いに来てる訳じゃないし」
「ふふ、そうか。 ほらそんなとこじゃ寒いだろ。こっちにおいで」
「んじゃぁ遠慮なく……」
「……別にアメジストに会いに来てる訳じゃないし」
「ふふ、そうか。 ほらそんなとこじゃ寒いだろ。こっちにおいで」
「んじゃぁ遠慮なく……」
――素直じゃない可愛い妹が甘えてくる日。
それは月も恥じらう新月の夜――
それは月も恥じらう新月の夜――