「つき合ってもらって悪いね」
「いいんですよ、お手伝いも仕事のうちですから」
そんな会話をしながら、ビニール袋を両手に提げる二人組。まぁ俺と黒曜石なのだが。
別に何かあったわけでもなく、普段の買い物だ。何せうちは四人もの同居人がいる。食料だって毎週買いに行かなければすぐなくなる。
「食材を見るからに、今日はカレーだね?」
「はい」
黒曜石は、たまに食べたくなるような物をタイミングよく作ってくれる。
なんだか合わせてもらっているような気もするけど、こちらとしてはとてもありがたい。
そっか、カレーか……今から楽しみだ。
「もしかして手抜きとか思われちゃいましたか?」
「ん、そんなことないよ。ただ黒曜石はタイミングがいいなって」
「タイミング?」
「まぁ、こっちの話だ。それより早く帰ろう」
ビニール袋を持ち直し、黒曜石の前を歩く。
と、そのとき俺の脇を少し強い風が通りすぎた。
「あっ……」
とっさに声がした方を振り返ってみ……あ、白い。
……まぁ、何というか、見事に黒曜石のスカートがめくり上がっていた。
いや、狙って見たわけではない。これは不可抗力だ。
だが、向こうはそう思っただろうか。視線が合った瞬間、黒曜石の顔はトマトのように赤くなる。
「あ、あぅ、うぅぅ……ふぇ……」
「いや、なんだその、えーっと……とりあえず悪かった」
「……きゅぅ」
って、気絶!?
何だ何だっ、恥ずかしさで頭がオーバーヒートでもしたのかっ!
「って、俺が混乱してどうする……」
「いいんですよ、お手伝いも仕事のうちですから」
そんな会話をしながら、ビニール袋を両手に提げる二人組。まぁ俺と黒曜石なのだが。
別に何かあったわけでもなく、普段の買い物だ。何せうちは四人もの同居人がいる。食料だって毎週買いに行かなければすぐなくなる。
「食材を見るからに、今日はカレーだね?」
「はい」
黒曜石は、たまに食べたくなるような物をタイミングよく作ってくれる。
なんだか合わせてもらっているような気もするけど、こちらとしてはとてもありがたい。
そっか、カレーか……今から楽しみだ。
「もしかして手抜きとか思われちゃいましたか?」
「ん、そんなことないよ。ただ黒曜石はタイミングがいいなって」
「タイミング?」
「まぁ、こっちの話だ。それより早く帰ろう」
ビニール袋を持ち直し、黒曜石の前を歩く。
と、そのとき俺の脇を少し強い風が通りすぎた。
「あっ……」
とっさに声がした方を振り返ってみ……あ、白い。
……まぁ、何というか、見事に黒曜石のスカートがめくり上がっていた。
いや、狙って見たわけではない。これは不可抗力だ。
だが、向こうはそう思っただろうか。視線が合った瞬間、黒曜石の顔はトマトのように赤くなる。
「あ、あぅ、うぅぅ……ふぇ……」
「いや、なんだその、えーっと……とりあえず悪かった」
「……きゅぅ」
って、気絶!?
何だ何だっ、恥ずかしさで頭がオーバーヒートでもしたのかっ!
「って、俺が混乱してどうする……」
両手に大量のビニール袋をぶら下げ、背中には黒曜石。
そんな格好で帰宅しては、みんなから奇異の目で見られるのは当然のことだ。
「……黒曜石、どうした?」
なぜか俺を睨みながら雲母が話しかけてくる。
「いや、強い風で白い物がちらりとしてオーバーヒートというかなんというか」
「それじゃ……それではよく分かりませんよ、マスター」
雲母と金剛石は首をかしげ、瑪瑙はなぜか顔真っ赤。
瑪瑙だけ、俺の言わんとすることを理解したか……。
「不埒」
そう呟く雲母。どうやら理解できたようだ……って、目の前に荒巻がっ。
「いてっ、いきなり荒巻で殴るなよぉ。不可抗力だって」
「見るな」
「そう言われても……あだっ、わ、分かった見ないもう見ないっ!」
この様子を見ても、金剛石はまだ分かっていない様子。
「あ、あの、とりあえず黒曜石ちゃんを寝かせてあげた方が」
「そ、それもそうだな……」
瑪瑙がソファに枕代わりのクッションを用意してくれる。
そこに黒曜石を寝かせる。
「まぁ、何というか筋金入りの恥ずかしがり屋だからなぁ」
「あはは……今日は風、強いみたいだから。仕方ないですよ、マスター」
「仕方なくない。見るな」
雲母の視線が非常に痛い。
不可抗力なんだけどなぁ……まぁ、仕方がない。
「……何の話なんだろ」
で、ここに未だ理解できていない子が一人。
一番風に注意しなきゃいけない格好してるのに、こんなのでいいのか?
「うぅ……」
そんな格好で帰宅しては、みんなから奇異の目で見られるのは当然のことだ。
「……黒曜石、どうした?」
なぜか俺を睨みながら雲母が話しかけてくる。
「いや、強い風で白い物がちらりとしてオーバーヒートというかなんというか」
「それじゃ……それではよく分かりませんよ、マスター」
雲母と金剛石は首をかしげ、瑪瑙はなぜか顔真っ赤。
瑪瑙だけ、俺の言わんとすることを理解したか……。
「不埒」
そう呟く雲母。どうやら理解できたようだ……って、目の前に荒巻がっ。
「いてっ、いきなり荒巻で殴るなよぉ。不可抗力だって」
「見るな」
「そう言われても……あだっ、わ、分かった見ないもう見ないっ!」
この様子を見ても、金剛石はまだ分かっていない様子。
「あ、あの、とりあえず黒曜石ちゃんを寝かせてあげた方が」
「そ、それもそうだな……」
瑪瑙がソファに枕代わりのクッションを用意してくれる。
そこに黒曜石を寝かせる。
「まぁ、何というか筋金入りの恥ずかしがり屋だからなぁ」
「あはは……今日は風、強いみたいだから。仕方ないですよ、マスター」
「仕方なくない。見るな」
雲母の視線が非常に痛い。
不可抗力なんだけどなぁ……まぁ、仕方がない。
「……何の話なんだろ」
で、ここに未だ理解できていない子が一人。
一番風に注意しなきゃいけない格好してるのに、こんなのでいいのか?
「うぅ……」
ちなみに、黒曜石が目を覚ましたのは夕方ごろ。夕食の準備はみんな総出で大忙しだった。