星に願いを - 宝石乙女まとめwiki

　　夜中にふと、朝見たニュースのことを思い出した。ベランダに出て空を見上げる。
「んー……見えないなぁ」
　　想像とは違ってお星さまは随分とケチなようだ。そういえば前の時もちょっとしか見れなかった気がする。
「何してますの？」
　　鶏冠石が俺の隣に来て空を見上げる。その横顔を眺める。
「願い事叶うかもって獅子座流星群探してた」
　　そういえば、と鶏冠石も探しだす。満点の星空の下で鶏冠石の横顔を見て少しドキドキする。
「流星がなくとも充分綺麗ですわね……」
　　子供のように目をキラキラさせて流星を探す鶏冠石。どこか子供のころに戻ったかのような錯覚をしてしまう。
「あなた探す気ありますの？　そんなんじゃお願いなんてできなくてよ」
「あー、願い事……もう叶ったからいいや」
「あ！　ほら、今流れましたわ！！」
　　隣で鶏冠石が笑っていた。