「それじゃあ、今日はありがとうございましたー」
一礼と同時に、大きな胸が一揺れ。
その童顔に似合わぬ蛋白石ちゃんの胸は、同性の私ですら思わず目が行ってしまう。
大きい……何というか、雑誌のグラビアアイドルも真っ青になりそうだと、つくづく思う。
「おねーたんっ、またあそんでねー」
「うん、また今度ね。それでは」
ソーダの頭を撫でた後、笑顔で玄関から外へ出る蛋白石ちゃん。
もう一度一礼した後、玄関のドアが閉められた。
「ママー、ごはん……ママ?」
「……え? あぁ、ご飯ね。今から準備するから、ちょっと待っててね」
一礼と同時に、大きな胸が一揺れ。
その童顔に似合わぬ蛋白石ちゃんの胸は、同性の私ですら思わず目が行ってしまう。
大きい……何というか、雑誌のグラビアアイドルも真っ青になりそうだと、つくづく思う。
「おねーたんっ、またあそんでねー」
「うん、また今度ね。それでは」
ソーダの頭を撫でた後、笑顔で玄関から外へ出る蛋白石ちゃん。
もう一度一礼した後、玄関のドアが閉められた。
「ママー、ごはん……ママ?」
「……え? あぁ、ご飯ね。今から準備するから、ちょっと待っててね」
「ソーダ、ピーマン残しちゃダメ」
「うー……」
隣で野菜炒めのピーマンだけをどかしていたソーダ。
まぁ、これぐらいの小さな子が好き嫌いをするのは当然のこと。でもそれを克服させる術は、
母親としての経験がない私にはどうにも難しい。
最近は結婚している同僚から色々と話を聞いてみたりしているけれど、やはり話だけではどうも……。
「にがーい……ピーマンやー」
「やーじゃないの。好き嫌いしてたら大きくなれないよ?」
「おおきくー……おっきくなれる?」
こちらの顔を見上げてくるソーダ。
大きくなると言われて、どこか期待しているような眼差しを感じる。
「う、うん。もちろん」
「おねーたんみたいにおっきくなれる?」
「お、お姉さん?」
「うん、おねーたん。ソーダもおねーたんみたくなるのー」
自分の胸に両手を当てて、笑顔を見せるソーダ。
お姉さんって……まさか、蛋白石ちゃんのことだろうか。
正直、宝石乙女が食事で大きくなると言うのが想像できないけど……まぁ、
理想を抱くのは良いことかも知れない。
目標となる人がいれば、もしかしたら好き嫌いの克服にも繋がるかも知れない。蛋白石ちゃん、
ちょっと協力してもらうね。
「それじゃあ、好き嫌いは直さないとダメよ。大きくなるのに必要なもの、たくさんあるんだから」
「いっぱい?」
「そうだよ。ほら、お姉さんだって好き嫌いせずに色々なもの食べてるでしょ。だから大きくなれたんだよ」
正直、蛋白石ちゃんは食べ過ぎだと思うけど。太らない体というのは本当に羨ましい……。
「うー……ピーマンも?」
「もちろん」
「ピーマンぜったい?」
「ぜったい」
「うぅー……あむっ」
ひとしきり悩んだところで、ソーダがフォークに刺したピーマンを一口。
眉間にしわを寄せながらそれを噛み、そして飲み込む。
「にがぁい……にがいけどぉ、たべたよぉー」
「よし、いい子いい子。でも他のものと一緒に食べた方が苦くないと思うけどなぁ。ソーダ、ニンジンは好きでしょ?」
「すきーっ。でもピーマンといっしょはやー。あまいの、なくなっちゃう」
そういいながら、今度はニンジンを一口。
今度はピーマンの時とはうってかわり、幸せそうな笑顔を浮かべる。
「そうかも知れないけど……とにかく、好き嫌いせず、色々食べなきゃダメだよ?」
「はぁーい」
何とか話をまとめ、こちらも食事に戻る。
しかし、最近おかずは野菜炒めばかりのような気がする。そろそろ何か別のものでも作ってみようかなぁ。
「……ママー」
そんな私をずっと見ていたのか、ソーダが急に話しかけてくる。
「ん、なぁに?」
口の中のものを飲み込み、ソーダの方に顔を向ける。
そして……
「んとね、ママもすききらいしたぁ?」
……いきなり答えにくい質問を投げかけてきた。
「……そ、それはまぁ、私も少し……」
「そーなんだぁ。じゃあ、ソーダはすききらいしないようにがんばるねっ」
と、小さくガッツポーズするソーダ。
一体私の何を見てそんな決意を固めたのだろうか。
「えっと、いきなりどうして私なの?」
「んー? えとね、ママはちいさいからぁー」
……ストレートに言い放つソーダの視線は、私の胸。
「うー……」
隣で野菜炒めのピーマンだけをどかしていたソーダ。
まぁ、これぐらいの小さな子が好き嫌いをするのは当然のこと。でもそれを克服させる術は、
母親としての経験がない私にはどうにも難しい。
最近は結婚している同僚から色々と話を聞いてみたりしているけれど、やはり話だけではどうも……。
「にがーい……ピーマンやー」
「やーじゃないの。好き嫌いしてたら大きくなれないよ?」
「おおきくー……おっきくなれる?」
こちらの顔を見上げてくるソーダ。
大きくなると言われて、どこか期待しているような眼差しを感じる。
「う、うん。もちろん」
「おねーたんみたいにおっきくなれる?」
「お、お姉さん?」
「うん、おねーたん。ソーダもおねーたんみたくなるのー」
自分の胸に両手を当てて、笑顔を見せるソーダ。
お姉さんって……まさか、蛋白石ちゃんのことだろうか。
正直、宝石乙女が食事で大きくなると言うのが想像できないけど……まぁ、
理想を抱くのは良いことかも知れない。
目標となる人がいれば、もしかしたら好き嫌いの克服にも繋がるかも知れない。蛋白石ちゃん、
ちょっと協力してもらうね。
「それじゃあ、好き嫌いは直さないとダメよ。大きくなるのに必要なもの、たくさんあるんだから」
「いっぱい?」
「そうだよ。ほら、お姉さんだって好き嫌いせずに色々なもの食べてるでしょ。だから大きくなれたんだよ」
正直、蛋白石ちゃんは食べ過ぎだと思うけど。太らない体というのは本当に羨ましい……。
「うー……ピーマンも?」
「もちろん」
「ピーマンぜったい?」
「ぜったい」
「うぅー……あむっ」
ひとしきり悩んだところで、ソーダがフォークに刺したピーマンを一口。
眉間にしわを寄せながらそれを噛み、そして飲み込む。
「にがぁい……にがいけどぉ、たべたよぉー」
「よし、いい子いい子。でも他のものと一緒に食べた方が苦くないと思うけどなぁ。ソーダ、ニンジンは好きでしょ?」
「すきーっ。でもピーマンといっしょはやー。あまいの、なくなっちゃう」
そういいながら、今度はニンジンを一口。
今度はピーマンの時とはうってかわり、幸せそうな笑顔を浮かべる。
「そうかも知れないけど……とにかく、好き嫌いせず、色々食べなきゃダメだよ?」
「はぁーい」
何とか話をまとめ、こちらも食事に戻る。
しかし、最近おかずは野菜炒めばかりのような気がする。そろそろ何か別のものでも作ってみようかなぁ。
「……ママー」
そんな私をずっと見ていたのか、ソーダが急に話しかけてくる。
「ん、なぁに?」
口の中のものを飲み込み、ソーダの方に顔を向ける。
そして……
「んとね、ママもすききらいしたぁ?」
……いきなり答えにくい質問を投げかけてきた。
「……そ、それはまぁ、私も少し……」
「そーなんだぁ。じゃあ、ソーダはすききらいしないようにがんばるねっ」
と、小さくガッツポーズするソーダ。
一体私の何を見てそんな決意を固めたのだろうか。
「えっと、いきなりどうして私なの?」
「んー? えとね、ママはちいさいからぁー」
……ストレートに言い放つソーダの視線は、私の胸。
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私の、胸……。
「ソーダ、私と蛋白石ちゃんを比べないの」
「えー」
「わ、私だって日本人の平均値より少しは上なの! 別に、蛋白石ちゃんが羨ましいなぁとか、
そんなこと思ってないんだから!」
「んー?」
……私、何ソーダに言い訳してるんだろう。
急に頭がしらふに戻り、恥ずかしさが急激にこみ上げてくる。
い、いや、確かに胸は……うん、まぁ、そのね……。
「ママー、ごはんつめたくなっちゃうー」
そんなソーダの声も、右から左に受け流してしまった。
「ソーダ、私と蛋白石ちゃんを比べないの」
「えー」
「わ、私だって日本人の平均値より少しは上なの! 別に、蛋白石ちゃんが羨ましいなぁとか、
そんなこと思ってないんだから!」
「んー?」
……私、何ソーダに言い訳してるんだろう。
急に頭がしらふに戻り、恥ずかしさが急激にこみ上げてくる。
い、いや、確かに胸は……うん、まぁ、そのね……。
「ママー、ごはんつめたくなっちゃうー」
そんなソーダの声も、右から左に受け流してしまった。
「ウェルカム。私達の世界へ……」
「……えっと、月長石ちゃん、何の話?」
「なぁに、同じ悩みを抱える同志として……ね、虎眼石」
「……歓迎」
「……えっと、月長石ちゃん、何の話?」
「なぁに、同じ悩みを抱える同志として……ね、虎眼石」
「……歓迎」