宝石乙女まとめwiki

-(マイナス)

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匿名ユーザー

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 白とか、黄色とか。いろんな色の紙が、いっぱい。
 全部、マスターの。
「マスター……お手紙ー」
「ん、あぁ。ありがとう、電気石」
 難しそうな本を読んでるマスターに、全部あげる。
 マスターのお手伝いすると、マスターはニコニコする。
 もっと、ニコニコして欲しいな。
「えっと……えー」
 3枚目の、黄色いお手紙。
 マスター、嬉しくない? 困ってる?
 ん……お手紙、嬉しくない?
「どうしてこう、次から次へと訳の分からないセールスが……」
 黄色いお手紙を、テーブルに置く。
 マスターを困らせるお手紙……めー。
 でも、どんなお話、書いてあるのかな。
「これは携帯電話の……電気石?」
 黄色いお手紙……漢字、読めない。
 でも、ひらがなとカタカナ……あと、英語読める……トルマリン?
「あぁ、それは遊びで使っていいよ。ただのチラシだから」
 トルマリンは、私。
 ん……マイナス、イオン。
「マスター……マイナスイオン?」
「え?」

「つまりまぁ、トルマリンのアクセサリーはマイナスイオンを発生させるから、肩こりとかが取れて癒しの効果があるんだよっていう事」
「癒し?」
「うん」
 癒しは、分かる。みんなが幸せになるって、姉様言ってた。
 でも、私。マイナスイオン? ん……。
「まぁ、あまり科学的に正しいかどうかは分からないことで……電気石、難しい顔してどうしたの?」
 私が、癒しで、幸せ?
 マスター、ニコニコになるのかな。
 それなら、私も幸せ。ニコニコ。
「……私、マイナスイオンで、幸せ?」
「い、いや、マイナスイオンで幸せかどうかは……まぁ、電気石はトルマリンだもんね」
「うん」
 トルマリン。私の名前。綺麗な宝石。
 付けると、みんな幸せ。
「じゃあ……マイナスイオンー」
 マスター、幸せにしてあげられる……?

「ただいまー。ご主人様ーっ、卵売り切れ……ご主人様」
 おうちに入ってくる、姉様。
「お、おかえり」


「はい。えっと、お姉様と遊んでたんですか? 首にぶら下がって……」
 姉様が、私を見てる。
 今は、マスターのアクセサリー……ネックレス?
「いやその、まぁ、何というか……」
 マスターが、抱っこしてくれる。
 ……おかしいな。アクセサリーは、抱っこしない。
 でも、私はニコニコ。
「マスターに、マイナスイオン」
「マイナスイオン? 美味しい物っ?」
 姉様、違う。
 マイナスイオン、食べられない。だけど……。
「幸せー」
「幸せになるぐらい美味しいっ? ご主人様ー、私にもマイナスイオン下さいっ!」
 姉様が、マスターの隣に座る。
 姉様もマイナスイオン、欲しい。幸せになりたい?
 ……姉様も、ニコニコ?
「いやいやいや、あげるとかそういう物じゃなくてね……何て言えばいいんだろう」
 でも、マスター……嬉しい? 困ってる?
 ……ニコニコ、して欲しいな。お手伝いした時みたいに。



※おまけ

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