「二日酔いの特効薬」(2006/09/30 (土) 11:38:45) の最新版変更点
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過労の状態で泥酔してしまい、起き上がれなくなってしまった。
「もうっ! こんなになるまで呑むなんて。今日は罰として、一日中休んでもらいますからね」
ペリドットはご機嫌斜め。仕方ない。最近、仕事に追われて放っておいたし。一段落したと思ったら、二日酔いでくたばってるし。だらしない主人に愛想尽かしてなきゃいいけど。
ぼーっとしながら、彼女を眺める。
「どうしました? 大丈夫ですよ。私はそばにいます」
頬と髪を撫でられる。気持ちいい。意識が途切れていく……。
何時間たったのだろう? 意識が戻ってきた。まだ頭が痛む。
「目が覚めました? 食事はできそうですか? いま温めますから」
体がだるい。動く気力が湧かない。今日の俺ってダメダメだなぁ。
「体を起こしましょうね。大丈夫ですか? はい、ア~ン」
こ、これは、これがあの『ア~ン』なのかっ。なんてこった。何でここで動かないんだ俺の体は。クソッ。
「あら、熱かったですか? 涙が出てますよ」
違う! 違うんだっ!
「フー、フー。はい、ア~ン」
『フーフー』だって! チクショウ、転がりたくても動けないよッ。
「はい、お粗末さまです。お茶持ってきますね」
ああ、お腹に食べ物が入って少し落ち着いた。けど、眠いなぁ……。
あのまま眠ってしまったのだろうか、夢をみているのだろうか。ペリドットに膝枕をされている。なんだろう、この状況は。歌? 聞きなれない言葉だけど、心地いい。子守唄だろうか。
起きてこの時間を途切れさせるのももったいない。もう少しこのままでいよう。彼女の膝枕は柔らかで、髪を撫でる手は温かで、歌声は優しくて、また眠くなってきた……。
すっかり体調が戻ったのは夜になってから。彼女は隣のベッドで寝息をたてている。可愛い寝顔。
今日は面倒かけてしまったな。明日、どこかに出かけようか。
よこしまな気持ちを振り払い、ベッドに潜り込んだ。
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