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日常の一コマっ!」(2006/10/16 (月) 02:31:44) の最新版変更点

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<h4><b>日常の一コマっ!</b></h4> <dl> <dd><br>  ここは毎度お馴染みの河川敷。そこに立てられたビニールシート張りの一軒の家、いえ、テント。<br>  そこには川平家の犬神使い川平啓太様とその犬神のようこが住んで居ます。<br>  この二人、普段は仲が良いのですが、啓太様の浮気性というか、<br> 女性、取り分け十代後半から二十代後半ぐらいの容姿を持った女性に滅法弱く、<br> すぐに目移りしてしまうところが原因で、何かと喧嘩、<br> と、言いましても、ようこの一方的なお仕置きなのですが、<br> まあ、すぐにそんな状況になっちゃうという大変困ったところがありまして、<br> 今日もまた、日常茶飯事となっているお仕置きが始まっちゃいそうなのです。<br> <br></dd> <dd>「ケイタ~! 待ちなさ~い!」<br> 「アホ~! 待ったらお前、何すっか分かんね~じゃね~かあ!」<br>  早速、テントからお二人が出てきました。<br>  勢いよく走り抜ける啓太様。そして、それを飛行して追いかけるようこ。<br>  もはや見慣れた光景。この後に起こることが目に浮かぶようです。<br>  そう、きっとようこが啓太様をじゃえんで焼き払うか、しゅくちで川へと放り込むことでしょう。<br>  ですが、その予想は外れちゃいました。<br> 「お待ちなさい。ようこ」<br>  ようこの目の前、啓太様との間に立ち塞がるようにして、川平薫様の犬神、せんだんが現れたのです。<br> 「む! せんだん!」<br>  その姿を見るにつけ、ようこはあからさまな不満顔になりました。<br>  ようこは頬をぷくうと膨らませながら、<br> 「何しに来たのよ~」<br> 「貴女が啓太様に乱暴を働いていないか。確認に参ったのです」<br>  せんだんは扇子で優雅に口元を隠しながら言いました。<br> 「ら、らんぼ~って、わたし、そんなことしないもん!」<br>  痛いところを突かれたと思ったのか、はたまた意味を履き違えているのか、ようこは真っ赤な顔で反論しました。<br>  せんだんはようこの反論を無視して、啓太様の方へと振り向き、<br> 「啓太様。ご無事で何よりです」<br>  そう言って啓太様のご無事に安堵しています。<br>  無視されたようこは当然、<br> 「ちょっと~! なにムシしてんのよ~!」<br>  ぷんぷんと、まるで湯沸かし器のように湯気を立ち上らせそうな勢いで、せんだんへ向かって怒鳴りました。<br> 「啓太様。暫くお待ち下さいませね」<br>  そう言うと、せんだんは再びようこの方へと向き直って、<br> 「ようこ! 今日こそ貴女との決着をつけさせて貰いますわ!」<br>  閉じた扇子でびしっとようこを指し、宣戦布告をしました。<br> 「お、おい、待てよ! 喧嘩はよくないって!」<br>  ご自分が原因なのに、いえ、ご自分が原因だからでしょうか。啓太様は何とか二人を仲裁しようと間に割って入りました。<br> 「なに言ってるのよ! ケイタがゲ~インじゃない!」<br>  当然ようこはそう言って怒っています。ですが、せんだんは、<br> 「見苦しいですわよ。ようこ。いい加減、私を啓太様の犬神として認めなさい」<br>  そうなのです。二人がいがみ合っている理由。それはせんだんを啓太様の犬神として認めるかどうか。<br>  別に啓太様を取り合って喧嘩をしていたという訳ではないのです。<br>  まあ、ようこにとって見れば同じことでしょうし、せんだんも力尽くで認めさせようとしたことはありましたけどね。<br>  何にせよ、ようこは啓太様を渡したくないと考えているようで、<br> と、言いましても、既に啓太様とせんだんは愛し合ってらっしゃるようなのですが、<br> 何としても新たな犬神を憑けさせまいと、抗っているのです。<br>  勝手に契約してしまえばいいじゃないか。ですって?<br>  本来ならばそれでいいのでしょうが、このお三方の場合、薫様という第四の人物もいらっしゃるので、そうはいきません。<br>  何故なら、薫様はせんだんを啓太様に譲渡する条件として、<br> 『ようこがせんだんを啓太様の犬神として認めること』<br>  という、ようこの人となりを知っていれば無茶でしかない条件をお掲げになったのです。<br>  当の啓太様も「んな無茶な」と、仰っておられました。ですが、ようこを説得しようと日々、頑張っておられます。<br>  せんだんも毎日こうして河川敷へ訪れては、ようこを説得、まあ、大半が口論となっちゃってますが、頑張っています。<br>  ようこはようこで啓太様を死守しようと、あの手この手と頑張っています。<br>  啓太様を誘惑しようにも、以前のように易々と釣られてはくれないと、苦心しているようです。<br>  果たして、ようこが啓太様を寝取る時は来るのでしょうか。ようことしては、逆に寝取られた気分でしょうけどね。<br>  正直、いつまで経っても決着のつかないまま、三角関係が続いていくのではないかという気がしちゃってます。<br>  さて、そろそろこの場も荒れちゃうでしょうし、そうなる前に退散しちゃいましょうか。<br>  え?<br>  お前誰だよ。ですって?<br>  ヒントは緑色で甲羅背負ってて頭の一部がつるっとしている。というところでしょうか。そうそう、好物はキュウリです。<br>  それでは一泳ぎして参ります。<br> <br> <br>  おしまい<br> <br></dd> </dl> <hr size="2" width="100%"> <blockquote>[06/09/14-余所者-2-192~193]<br></blockquote>

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