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82 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:21:42.22 ID:T8BkERgS0 オココココエストⅡ を さいかい しますか? →  はい  いいえ  神剣マーガリンの日記 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/01(日) 15:25:32.21 ID:1bwHB/Yg0 →神剣マーガリンの日記 wktk 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/01(日) 15:25:32.37 ID:Y+XK2ZBV0 神剣マーガリンの日記 87 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:27:45.01 ID:T8BkERgS0 ・・・。 神剣マーガリンの日記 を かいし します 94 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:34:47.72 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) ここは暗い。 神に作られた私だったが、何の因果か今は洞窟で眠っている。 盗賊や貴族、様々な人間の手に渡ったが、 最後の持ち主はこの洞窟でモンスターに食い殺された。 それから20年、私はここで次の主人となる人間を待っている。 96 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:44:06.19 ID:T8BkERgS0 (日付けは書かれていません) ある日、私は4人の若々しい人間に拾われた。 「おお これは素晴らしい剣だ。」 そう言いながら人間達は私を持ち帰った。 20年誰も足を踏み入れる事はできなかったこの土地に、 この人間達はほぼ無傷の状態で辿り着いた。 人間もなかなか侮れないな。 4人の人間のうち、かかかさ という青年が私の38人目の主人となった。 100 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:58:42.12 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) 4人の人間は故郷に帰ると、英雄として崇め奉られた。 世界を脅かす魔の者を討伐したためだ。 まあ、ほとんど かかかさ という青年が、私を振りかざしただけで闘いは決着したので、 この人間達は楽して英雄になったと言わざるを得ないが。 かかかさ という青年は私を一緒に旅をしていた中年の男に預けた。 「おお 本当にわしが預かっていいのか? かかかさ よ。」 4人の人間達は、それぞれの道を進んだ。 かかかさ という青年は、めめめもの村 という所で妻と静かに暮らすと言った。 中年の男は、めめめもの村に大きな館を築き、偉そうに暮らしたい。と言った。 一番若かった青年は、門番となりめめめもの村を守りたい。と言った。 一人だけ人種の違う男は、サイキン バンガローキョウ 二 ハマッテ マース と言い、おかしな宗教団体に入った。 105 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 16:07:14.11 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) 今日も宝物庫で一日を終えるのか。 4人の人間と旅をした日が懐かしい。 ふと もう老人となった男が、私を宝物庫から取り出した。 「はい これ」 と言い、いとも簡単に私を一人の少年に渡した。 その少年は、とても澄んだ目をしていた。 あの かかかさ という青年の息子らしかった。 親子揃って世界を救おうとしているのか。大したものだ。 そして親子揃って私を使って苦もなく英雄になろうというのか。 恵まれたものだ。 108 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 16:21:25.45 ID:T8BkERgS0 「聖剣キングオブパンクラチオン とは大違いだ。 すごいなあ この剣。」 その少年は、うっとりしながら私を眺め、言った。 当たり前だ。 この私をあのようなガラクタと比べてもらっては困る。 少年は、かかかさ と同様に私を天に振りかざしまくった。  神龍をはじめ、闘神ババンゴや大魔神岩男 といった 強敵を苦もなく次から次へと倒していった。 それにしてもこの少年、人が良すぎるというか、頼まれた事を断る事が出来ない。 少年は、疲労とストレスが極度に溜まっていたが、人々の前では決して見せる事はなかった。 しかし、少年も所詮人の子。 たまにストレスのはけ口となったベンガルトラが、 じわりじわりと嬲り殺されていた。 少年は、とてもいい笑顔をしていた。 115 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 16:40:35.31 ID:T8BkERgS0 バッテリーの切れた私は、魔剣バームクーヘンと会った。 ちょっと人間の言葉を喋れるからといって調子に乗っているあの老いぼれだ。 正直、私はあの爺が大嫌いだ。 あの爺は、私より先に神に作られた。 しかし、いつの間にか魔の者に奪われ、再び会った時は、魔剣に変わってしまっていた。 「クソ爺め。神剣としての誇りを失ったか。」 「ほっほっほ。久し振りじゃのうマーガリン。 相変わらず人間の言葉もろくに喋れないのかえ?   所詮はパンにつけるだけのものじゃからの。」 これが 180年前の話だったか。 まおう という男と、魔剣バームクーヘンは、戦わずして私と少年の前から去った。 追いかけようとしたが、少年は魔王のしもべ達に負わされた傷が痛み、その場に倒れた。 しばらくして、汚い顔をした男が倒れた少年の前に現れた。が、去っていった。 なんなのだあの男は。 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/01(日) 16:42:15.05 ID:nMEBMFIj0 おこここktkr 126 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 16:56:14.07 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) 少年は、バッテリーがすぐに切れる私を不便に思い、 携帯型充電器欲しさに、野蛮なる男の祭典 という会場に入っていった。闘技場だった。 少年は、しばらく入るのをためらっていた。 なぜだか私には分からなかった。 私は少年の心を読んだ。 なるほど。 そんなことがあったのか。 可哀想に。 少年は、決勝戦まで何の苦もなく勝ち進んだ。 まあ 当然の事だ。  私がついているからな。 しかし、決勝前、何度か会った汚い顔をした男が少年の前に現れた。 この男の顔、何度見ても吐き気がする。 にやつくな。 ムカムカする。 少年は、汚い顔の男としばらく話し、なんとこの私を手渡してしまった。 「ふひひひっ! この剣があれば勝利は確実!!」 触るな。汚らわしい。死ね。 少年は手渡す直前に私からバッテリーを抜き取っていた。 ナイスだ。少年。 131 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 17:11:28.45 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) 少年は何を考えているのか。 汚い顔をした男をつけているのだ。 悪趣味にも程がある。 汚い顔をした男が、湖で べっぴんなめがみ と話しだした。 べっぴんなめがみ が、落とした剣はどの剣か問いかけた。 「もちろん僕が欲しいのは、貴方です。」 あの男は、一体どの口からそのような気色の悪い言葉がでてくるのか。 考えに苦しむ。 当然 べっぴんなめがみ は湖に戻っていった。 言うまでもない。 その後、少年は名刀あじのもとを手に入れようと ぼろいけん を買いに行った。 この少年、私という便利な剣を持ちながら、まだ楽をしようというのか。 見上げた精神だ。 少年は、稀にこのような一面を見せる。人前では見せない、濁った一面だ。 この少年の本質は、案外こちら側なのかもしれない。  いつか爆発する日もくるだろう。  137 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 17:24:59.62 ID:T8BkERgS0 名刀あじのもと を 手に入れられなかった私たちは、めめめもの村へ戻った。 正直、少年があれを手にする事にならなくて、良かったと思う。 あの剣は危険だ。  少年の未熟な精神では、あの剣の魔力に心を蝕まれてしまうだろう。 あの剣は、神が戯れに創った物だ。 要は失敗作だった。 強大な力を持っているが、神は力の制御の強化を怠った。 神は、今どこで何をしているのだろう。 以外と横着な奴だったが、良き神だった。 話によると、ある剣に神自ら宿ったという話だ。 その剣を手に入れた人間は、余程の強運の持ち主だな。 一体、誰が手に入れるのであろうか。 それとも、もう誰かの手に渡っているのであろうか。 力のない人間の手に渡ってしまう事だけは、どうしても避けたい。 142 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 17:39:50.20 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) まおう という男と魔剣バームクーヘンが、傷ついた体で少年の前に現れた。 みみみむ という娘を助ける為、力を貸してほしいという。 あの老いぼれを使っているとはいえ、この まおう という男、なかなかの男だ。 人間にしては類稀な力を持ち、また不屈の精神をもっている。そして誇り高い。 惜しむらくは両親のネーミングセンスか。 全くもって、天は二物を与えずである。 少年は、最初は渋っていたが、まおう に説得され、共に村はずれの森に向かった。 途中で、べっぴんなめがみ が合流した。  少年は若干頬を赤らめていた。 今は余計な事を考えるな。未熟者が。 森に着くと、汚い顔をした男が、少女に卑猥な行為をしようとしている。 またあの男か。 なんと手には名刀あじのもとを持っている。 あのような負のオーラの持ち主があの剣を持つと、もう手がつけられない。 私の力を持ってしても、とてもじゃないが敵わない。 あの老いぼれでは、尚更だ。  146 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 17:50:49.59 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) なんだかよくわからない展開の末、もももよ大陸を襲った第1の厄災は去った。 少年は、私を連れて かかかさ と共にめめめもの村へ帰り、人々から祝福を受けた。 汚い顔をした男は、いずこかへ旅立っていた。 もう 会うこともないだろう。 せいせいする! その日の晩、久し振りに家に帰ってきた かかかさ は、妻と情事に及んでいた。 少年は、それを複雑そうな顔で覗いていた。 「まあ・・・ 久し振りに帰ってきたんだもんね。 父さん 母さん 仲良くね。」 少年は、毎晩このような光景を見せられるという事をこの時は分かっていないようだった。  149 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 18:03:27.76 ID:T8BkERgS0 (日付はかかれていません) 少年は、私を使って暴れ回っている。これが家庭内暴力というものか。 いつからだろう。少年がこのようになってしまったのは。 べっぴんなめがみ に それほど惚れていたのだろうか。可哀想に。 それにしても かかかさ は、酷く力が衰えたものだ。全く人間という者は、脆い。 この日少年は、 りあるかんがくがい に入っていった。 そこで、約半年振りに、汚い顔をした男に再開した。 なんという事だ。 死んでいなかったのか。 死ねばよかったのに。 そして、汚い顔をした男は事もあろうか私を少年から盗み取った。 なんと。この私の39人目の主人は、この男になるというのか。 私は、自分の運命を呪った。 と 思ったら、すぐ質屋に売られた。 「フヒヒ!! りあるかんらくがい!! りあるかんらくがい!!   きょう は みみみむ ちゃん を しめい して やりまくるぞーーー!!」 アホでよかった。 153 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 18:14:56.50 ID:T8BkERgS0 (日付けはかかれていません。) 質屋に売られて2ヶ月が経ったか。 私は一人の剣士見習いに買われた。 まだ未熟そうな金持ちのボンボンといった感じだ。 その剣士は、私に充電をすることなく、ベンガルトラと戦った。 当然、その剣士はベンガルトラに殺され、私はまた、一人になった。 次に私を拾うのは、どのような人間であろうか。                     神剣マーガリンの日記 オワリ
82 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:21:42.22 ID:T8BkERgS0 オココココエストⅡ を さいかい しますか? →  はい  いいえ  神剣マーガリンの日記 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/01(日) 15:25:32.21 ID:1bwHB/Yg0 →神剣マーガリンの日記 wktk 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/01(日) 15:25:32.37 ID:Y+XK2ZBV0 神剣マーガリンの日記 87 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:27:45.01 ID:T8BkERgS0  ・・・。 神剣マーガリンの日記 を かいし します 94 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:34:47.72 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) ここは暗い。 神に作られた私だったが、何の因果か今は洞窟で眠っている。 盗賊や貴族、様々な人間の手に渡ったが、 最後の持ち主はこの洞窟でモンスターに食い殺された。 それから20年、私はここで次の主人となる人間を待っている。 96 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:44:06.19 ID:T8BkERgS0 (日付けは書かれていません) ある日、私は4人の若々しい人間に拾われた。 「おお これは素晴らしい剣だ。」 そう言いながら人間達は私を持ち帰った。 20年誰も足を踏み入れる事はできなかったこの土地に、 この人間達はほぼ無傷の状態で辿り着いた。 人間もなかなか侮れないな。 4人の人間のうち、かかかさ という青年が私の38人目の主人となった。 100 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 15:58:42.12 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) 4人の人間は故郷に帰ると、英雄として崇め奉られた。 世界を脅かす魔の者を討伐したためだ。 まあ、ほとんど かかかさ という青年が、私を振りかざしただけで闘いは決着したので、 この人間達は楽して英雄になったと言わざるを得ないが。 かかかさ という青年は私を一緒に旅をしていた中年の男に預けた。 「おお 本当にわしが預かっていいのか? かかかさ よ。」 4人の人間達は、それぞれの道を進んだ。 かかかさ という青年は、めめめもの村 という所で妻と静かに暮らすと言った。 中年の男は、めめめもの村に大きな館を築き、偉そうに暮らしたい。と言った。 一番若かった青年は、門番となりめめめもの村を守りたい。と言った。 一人だけ人種の違う男は、サイキン バンガローキョウ 二 ハマッテ マース と言い、おかしな宗教団体に入った。 105 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 16:07:14.11 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) 今日も宝物庫で一日を終えるのか。 4人の人間と旅をした日が懐かしい。 ふと もう老人となった男が、私を宝物庫から取り出した。 「はい これ」 と言い、いとも簡単に私を一人の少年に渡した。 その少年は、とても澄んだ目をしていた。 あの かかかさ という青年の息子らしかった。 親子揃って世界を救おうとしているのか。大したものだ。 そして親子揃って私を使って苦もなく英雄になろうというのか。 恵まれたものだ。 108 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 16:21:25.45 ID:T8BkERgS0 「聖剣キングオブパンクラチオン とは大違いだ。 すごいなあ この剣。」 その少年は、うっとりしながら私を眺め、言った。 当たり前だ。 この私をあのようなガラクタと比べてもらっては困る。 少年は、かかかさ と同様に私を天に振りかざしまくった。  神龍をはじめ、闘神ババンゴや大魔神岩男 といった 強敵を苦もなく次から次へと倒していった。 それにしてもこの少年、人が良すぎるというか、頼まれた事を断る事が出来ない。 少年は、疲労とストレスが極度に溜まっていたが、人々の前では決して見せる事はなかった。 しかし、少年も所詮人の子。 たまにストレスのはけ口となったベンガルトラが、 じわりじわりと嬲り殺されていた。 少年は、とてもいい笑顔をしていた。 115 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 16:40:35.31 ID:T8BkERgS0 バッテリーの切れた私は、魔剣バームクーヘンと会った。 ちょっと人間の言葉を喋れるからといって調子に乗っているあの老いぼれだ。 正直、私はあの爺が大嫌いだ。 あの爺は、私より先に神に作られた。 しかし、いつの間にか魔の者に奪われ、再び会った時は、魔剣に変わってしまっていた。 「クソ爺め。神剣としての誇りを失ったか。」 「ほっほっほ。久し振りじゃのうマーガリン。 相変わらず人間の言葉もろくに喋れないのかえ?   所詮はパンにつけるだけのものじゃからの。」 これが 180年前の話だったか。 まおう という男と、魔剣バームクーヘンは、戦わずして私と少年の前から去った。 追いかけようとしたが、少年は魔王のしもべ達に負わされた傷が痛み、その場に倒れた。 しばらくして、汚い顔をした男が倒れた少年の前に現れた。が、去っていった。 なんなのだあの男は。 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/01(日) 16:42:15.05 ID:nMEBMFIj0 おこここktkr 126 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 16:56:14.07 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) 少年は、バッテリーがすぐに切れる私を不便に思い、 携帯型充電器欲しさに、野蛮なる男の祭典 という会場に入っていった。闘技場だった。 少年は、しばらく入るのをためらっていた。 なぜだか私には分からなかった。 私は少年の心を読んだ。 なるほど。 そんなことがあったのか。 可哀想に。 少年は、決勝戦まで何の苦もなく勝ち進んだ。 まあ 当然の事だ。  私がついているからな。 しかし、決勝前、何度か会った汚い顔をした男が少年の前に現れた。 この男の顔、何度見ても吐き気がする。 にやつくな。 ムカムカする。 少年は、汚い顔の男としばらく話し、なんとこの私を手渡してしまった。 「ふひひひっ! この剣があれば勝利は確実!!」 触るな。汚らわしい。死ね。 少年は手渡す直前に私からバッテリーを抜き取っていた。 ナイスだ。少年。 131 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 17:11:28.45 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) 少年は何を考えているのか。 汚い顔をした男をつけているのだ。 悪趣味にも程がある。 汚い顔をした男が、湖で べっぴんなめがみ と話しだした。 べっぴんなめがみ が、落とした剣はどの剣か問いかけた。 「もちろん僕が欲しいのは、貴方です。」 あの男は、一体どの口からそのような気色の悪い言葉がでてくるのか。 考えに苦しむ。 当然 べっぴんなめがみ は湖に戻っていった。 言うまでもない。 その後、少年は名刀あじのもとを手に入れようと ぼろいけん を買いに行った。 この少年、私という便利な剣を持ちながら、まだ楽をしようというのか。 見上げた精神だ。 少年は、稀にこのような一面を見せる。人前では見せない、濁った一面だ。 この少年の本質は、案外こちら側なのかもしれない。  いつか爆発する日もくるだろう。  137 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 17:24:59.62 ID:T8BkERgS0 名刀あじのもと を 手に入れられなかった私たちは、めめめもの村へ戻った。 正直、少年があれを手にする事にならなくて、良かったと思う。 あの剣は危険だ。  少年の未熟な精神では、あの剣の魔力に心を蝕まれてしまうだろう。 あの剣は、神が戯れに創った物だ。 要は失敗作だった。 強大な力を持っているが、神は力の制御の強化を怠った。 神は、今どこで何をしているのだろう。 以外と横着な奴だったが、良き神だった。 話によると、ある剣に神自ら宿ったという話だ。 その剣を手に入れた人間は、余程の強運の持ち主だな。 一体、誰が手に入れるのであろうか。 それとも、もう誰かの手に渡っているのであろうか。 力のない人間の手に渡ってしまう事だけは、どうしても避けたい。 142 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 17:39:50.20 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) まおう という男と魔剣バームクーヘンが、傷ついた体で少年の前に現れた。 みみみむ という娘を助ける為、力を貸してほしいという。 あの老いぼれを使っているとはいえ、この まおう という男、なかなかの男だ。 人間にしては類稀な力を持ち、また不屈の精神をもっている。そして誇り高い。 惜しむらくは両親のネーミングセンスか。 全くもって、天は二物を与えずである。 少年は、最初は渋っていたが、まおう に説得され、共に村はずれの森に向かった。 途中で、べっぴんなめがみ が合流した。  少年は若干頬を赤らめていた。 今は余計な事を考えるな。未熟者が。 森に着くと、汚い顔をした男が、少女に卑猥な行為をしようとしている。 またあの男か。 なんと手には名刀あじのもとを持っている。 あのような負のオーラの持ち主があの剣を持つと、もう手がつけられない。 私の力を持ってしても、とてもじゃないが敵わない。 あの老いぼれでは、尚更だ。  146 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 17:50:49.59 ID:T8BkERgS0 (日付は書かれていません) なんだかよくわからない展開の末、もももよ大陸を襲った第1の厄災は去った。 少年は、私を連れて かかかさ と共にめめめもの村へ帰り、人々から祝福を受けた。 汚い顔をした男は、いずこかへ旅立っていた。 もう 会うこともないだろう。 せいせいする! その日の晩、久し振りに家に帰ってきた かかかさ は、妻と情事に及んでいた。 少年は、それを複雑そうな顔で覗いていた。 「まあ・・・ 久し振りに帰ってきたんだもんね。 父さん 母さん 仲良くね。」 少年は、毎晩このような光景を見せられるという事をこの時は分かっていないようだった。  149 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 18:03:27.76 ID:T8BkERgS0 (日付はかかれていません) 少年は、私を使って暴れ回っている。これが家庭内暴力というものか。 いつからだろう。少年がこのようになってしまったのは。 べっぴんなめがみ に それほど惚れていたのだろうか。可哀想に。 それにしても かかかさ は、酷く力が衰えたものだ。全く人間という者は、脆い。 この日少年は、 りあるかんがくがい に入っていった。 そこで、約半年振りに、汚い顔をした男に再開した。 なんという事だ。 死んでいなかったのか。 死ねばよかったのに。 そして、汚い顔をした男は事もあろうか私を少年から盗み取った。 なんと。この私の39人目の主人は、この男になるというのか。 私は、自分の運命を呪った。 と 思ったら、すぐ質屋に売られた。 「フヒヒ!! りあるかんらくがい!! りあるかんらくがい!!   きょう は みみみむ ちゃん を しめい して やりまくるぞーーー!!」 アホでよかった。 153 名前:1 ◆3GcCm7z.d2 :2006/10/01(日) 18:14:56.50 ID:T8BkERgS0 (日付けはかかれていません。) 質屋に売られて2ヶ月が経ったか。 私は一人の剣士見習いに買われた。 まだ未熟そうな金持ちのボンボンといった感じだ。 その剣士は、私に充電をすることなく、ベンガルトラと戦った。 当然、その剣士はベンガルトラに殺され、私はまた、一人になった。 次に私を拾うのは、どのような人間であろうか。                     神剣マーガリンの日記 オワリ

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