大都会は何のゲームを遊んでいるの?
大都会ではよろず卓上ゲームを扱っています。
卓上ゲームって?
この「卓上ゲーム」というのは、TVゲームが代表するいわゆるコンピュータゲーム……ではないゲームの総称です。複数人でテーブルを囲んでゲーム用具を並べる場合が多いことからこう呼ばれます。同じ原理で「テーブルゲーム」という言い方も存在し、カジノ等で用いられてきたせいか、本ページで紹介しているような意味合いでなく一般で見る可能性も高いかもしれません(本ページで説明しているところのゲーム群を示すために、英語では「Table Game」と区別して「Tabletop Game」という言い方があります)。
この他に、電池やコンセントが必要ない場合が多いことから「非電源ゲーム」「電源不要ゲーム」というような呼び方がされることもあります。また電子計算機、つまりコンピュータに関わるものを「デジタル」、その反語としてコンピュータが関わらないものを「アナログ」と呼ぶ文化慣習から、「アナログゲーム」とも呼ばれます(こちらは企業サイドで採用されています)。
具体的にはどういうゲームをやってるの?
将棋やチェス、麻雀やバックギャモンといった伝統的なゲームもこの卓上ゲームに含まれますし、大都会はよろず卓上ゲームサークルということで、これらが扱われることもあります。とは言っても、それらの多くは他に専門としているサークルがありますから、大都会として遊ばれるゲーム、にもやはり傾向があります。大都会として遊ばれるゲームは、ジャンルとしては主に次の三種に大別されます。
TRPG
仮想世界を舞台として、様々な事件や状況を楽しむゲームです。テーブルを複数人(たいてい4〜6人程度)で囲み、ゲームマスターと呼ばれる進行役のプレイヤー(ゲームの参加者)の下で、各プレイヤーが仮想世界内の特定個人を担当します。その世界で起こっている事件や事態を、物語りや会話、またテーブルに広げたマップなどを通じて全員で共有し、担当する個人にそれぞれ何かしらの言動を取らせ、あるいはそれらの言動を取りまとめて、状況の推移を楽しみます。
ゲームの中で、担当する人物に取らせた行動がどれだけ上手くいくかを公平に判断するために、多くの場合、サイコロを使うのがこのゲームジャンルの大きな特徴です(サイコロ以外の見た目は「複数人が紙や本が置かれたテーブルを囲んで、明らかに日常会話でない怪しげなトークをしている」という感じです。そこにサイコロをジャラジャラさせていたらTRPGです)。サイコロは英語の複数形でダイスと呼ばれます。普段目にする白い立方体の6面サイコロのダイスの他に、10面体や20面体といった変わった形のダイスが見られます。
Tは「テーブルトーク」の略です。コンピュータゲームジャンル「RPG」の元になったゲームジャンルなのですが(実質的には「アドベンチャーゲーム」も)、我が国ではあちらの形態の方が圧倒的に有名になってしまったために、それと区別する必要が生まれました。そこで、画面に映るグラフィックを眺めてコントローラーやキーボードを操作するのでなく、複数人でテーブルを囲んで会話(トーク)しながらゲームを進めることから、「テーブルトーク」と呼ばれるようになったのです。説明的に言う時にはTを略さずにテーブルトークRPGと、また区別してコンピュータゲームの方に言及する際には「コンピュータRPG」、CRPGと呼びます。
この他に、ボードゲームやシミュレーションゲームを囲む光景になぞらえて「ボードRPG」などという言い方も存在します(日本に入ってきて間もなく作られた用語ですが、今はほとんど使われないようです)。
TRPGの発祥国アメリカでは単にRPGとだけ呼んでこれを指すことが多いようですが、区別のための名称として「Tabletop RPG」「Pen-and-Paper(=PnP) RPG」というものが作られています(後者は Pen が Pencil なこともあります)。欧州各国の言語でも、同様に「テーブル」「ペンと紙」が冠されて呼ばれるようです。
この他に、ボードゲームやシミュレーションゲームを囲む光景になぞらえて「ボードRPG」などという言い方も存在します(日本に入ってきて間もなく作られた用語ですが、今はほとんど使われないようです)。
TRPGの発祥国アメリカでは単にRPGとだけ呼んでこれを指すことが多いようですが、区別のための名称として「Tabletop RPG」「Pen-and-Paper(=PnP) RPG」というものが作られています(後者は Pen が Pencil なこともあります)。欧州各国の言語でも、同様に「テーブル」「ペンと紙」が冠されて呼ばれるようです。
- 最近よく遊ばれているタイトル:アリアンロッド2E、アルシャードセイヴァー、ダブルクロス、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」シリーズ、トーキョーN◎VA、カオスフレア、エンゼルギア、ゲヘナ、ソードワールド2.0、等々
TCG
複数人、たいていは2人対戦型のカードゲームの一種ですが、トランプのようにゲーム中使われるカードが決まっているわけではなく、それぞれのプレイヤーが使用するカードの構成に特色があります。ゲームタイトルごとにカードは何百種類と存在し、プレイヤーはそれぞれこのカードをコレクションして、その中から一定枚数(たいていは50枚程度)をセットにしたものをテーブルに持ちよって、ぶつけ合うのです。テーブルにつく前の時点で既に、戦略が試されるわけです。
我が国では週刊少年ジャンプで連載していた漫画『遊戯王』と、そのアニメ化で一気に有名になっており、「存在は知っている」という人は相当に多いかもしれません。大都会では、TCGというジャンルを生み出した米 Wizards of the Coast 社の「マジック:ザ・ギャザリング(M:tG)」が盛んにプレイされています。『遊戯王』内に登場したTCG「マジック&ウィザーズ」もこれをモチーフとしたものです。
また、最近ではブロッコリー社の「アクエリアンエイジ」もプレイされるようになりました。「アクエリアンエイジ」は、今や国内TCG界での一大ジャンルとなった美少女TCGの先駆けとなった作品で、他の美少女TCGとは異なり「版権モノを基本的にはベースにしていない」という特徴があります。
また、最近ではブロッコリー社の「アクエリアンエイジ」もプレイされるようになりました。「アクエリアンエイジ」は、今や国内TCG界での一大ジャンルとなった美少女TCGの先駆けとなった作品で、他の美少女TCGとは異なり「版権モノを基本的にはベースにしていない」という特徴があります。
TCGは「トレーディングカードゲーム」の略語ですが、トレカとも略されるトレーディングカードが元になった名前です。様々な題材の写真やイラストがプリントされた観賞用のカードがジャンルごとに何百枚と作られ、収集家の間で売買/交換(トレード)で流通したのがトレーディングカードですが、「マジック:ザ・ギャザリング」はカードゲームの商品として初めてこの形態を媒体に利用したのです。TCGでもやはり、カードはそれぞれ希少性が異なり、それに応じて価値が異なりと、カードをトレードする市場が成立しています。
ボードゲーム(+カードゲーム)
この名前自体は、「ゲーム盤」や「カード」といった、使う道具から定義される総称的な性質が強いジャンル名です。将棋やチェス、麻雀、トランプもボードゲーム・カードゲームの一種です。といっても大都会で主に遊ばれるボードゲームは、これらの伝統的なゲーム、また人生ゲームやUNOといったものでもなく、「ドイツゲーム」「ユーロゲーム」と呼ばれる一連のゲームを指しています。
ここ2、30年ほどの間に、ドイツを中心としてヨーロッパでボードゲーム文化が急速に発展してきました。そこで作られたゲームに、それまでに存在したゲームと違う一定のスタイルが見受けられたので、この文化の発祥地であり今や世界最大のボードゲーム市場を持つドイツの名を冠して「ドイツゲーム」と呼ばれたのです。この文化はドイツ外にも広く受け入れられ、市場も説明書の言語も、またデザイナーもヨーロッパ全域に広がっているので、それを反映して「ユーロゲーム」と呼ばれることもあります。
ドイツ以外にも広く受け入れられたということからも分かるように、ユーロゲームにはあまり言語を問わない性質があります。もともと家庭で大人と子供が一緒に遊べることを指向しているからとも言われていますが、ルールがあまり複雑でなく、またゲーム中に文章を読まなくてもいいのです。
ヒット作品としては「カタンの開拓者」や「スコットランドヤード」の名が挙げられますが、これらが日本でもそこそこ知られているでしょうか。ごく最近(2010年時点)で言いますと、「ドミニオン」シリーズなどがブームになっています。また我が国でも、ドイツゲームの影響を受けたボードゲームが小規模ながら作られています。
- 最近よく遊ばれているタイトル:「ドミニオン」シリーズ、カタンの開拓者、シャドウハンターズ、ディアマント、ブラフ、スリードラゴンアンティ等々
(Originated from nirva=laeva, 2010/10/19.)