神話の練習帳

D&D第4版のPCは作成時点で「駆け出しの冒険者」ではなく「英雄」です
ただ漠然と冒険をしているはずがありません
というかGMのこの先のシナリオ作成に協力するためになんとかしましょう


この通りに全部作ってしまうと物語が終わってしまうので、ロシア魔法民話の31の機能から前半部分だけ抜き出してみます

登場人物
  • 主人公
 PC自身です
  • 対象者
 敵対者にさらわれたり、何らかの危害を加えられる存在です
  • 敵対者
 加害行為をする存在です
  • 贈与者
 アイテム・情報・能力を与えてくれる存在です
  • 依頼者
 主人公に依頼する人物です

これらの役割は同一人物が重複して受け持っている場合もあります
対象者が依頼をしてくる
依頼者が贈与者を兼ねる
など

次は物語の機能です

1.不在
 「主人公」や「対象者」がなんらかの理由で一人になります
 単に旅だっただけの場合もあれば死亡する場合もあります 
2.禁止
 「主人公」または「対象者」に「禁止」を課せられます
3.違反
 「主人公」または「対象者」が「禁止」を破ります
4.情報の要求
 「主人公」または「対象者」に「敵対者」が情報を要求します
5.情報流出
 「主人公」または「対象者」が「敵対者」に情報を流出します
 「敵対者」はこの情報を手段や目的として「策略」を仕掛けるわけです
6.策略
 「主人公」または「対象者」に「敵対者」が策略を仕掛けます
7.幇助
 「主人公」または「対象者」は結果として「敵対者」に協力します
 「策略」の手段として利用されるわけです
8.加害あるいは欠如
 「敵対者」によって被害を受けたり
 あるいは単に「主人公」や「対象者」に何かが欠如します
9.派遣
 「主人公」は「依頼者」から「加害」や「欠如」を解決するように依頼されます
10.任務の受諾
 「主人公」が任務を引き受けます
11.出発
 出発します
12.先立つ働きかけ
 ここからはPCのパワーや初期装備になにか理由付けをしたい人向けです
 「贈与者」が贈与するに足りる人物かどうか「主人公」を試します
13.反応
 「主人公」がそれに対してリアクションします
14.獲得
 その結果「主人公」は「贈与者」から何かを得ます

これらはすべて必要なわけではありません

例えばメルシリスの場合は以下の通りです
[欠如]貴族の家に生まれたが兄がいるため家督の相続ができません
 このまま家に残っても制限された自由といずれは政略結婚が待っているだけです
[派遣]本当の自由を獲得し、その上他人に理不尽を強いるためには独立して権力構造のトップに立つ必要があります
 兄を殺して相続順位を上げるという選択肢もありましたが、兄よりも実力があることを示して屈服させるほうが気分がいいので別な手段を選びました
[出発]目的が決定したので旅立ちます
 冒険者として困った人を助けて恩を売りつつ後でいうことを聞かせたり
 名前を売って権力者に近づいていくことにします
最終更新:2011年09月03日 02:21