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アルカディア翻訳会7月課題訳文     2008年7月19日       奥村義治
 
『天の川が“コブつき”の理由』(USA TODAY)
 
     銀河とは宇宙空間に星が集まった孤島である。どの銀河にも、円盤状の天の川が外に伸びたところにある私たちの太陽をふくめ、何千万個もの星がある。天の川は多くのほかの銀河と同じような形をしているが、50年間も説明がつかなかったひずみがあると、カリフォルニア大学バークレー校のエヴァン・レヴィンは言う。
「私たちの銀河系がある意味で偏っているということだけではない。本当は特殊な形をしているのだ」と、先の月曜日に米国天文学会で講演したレヴィンは言う。
 
     レヴィンの同僚レオ・ブリッツは、銀河系の形をフェドーラ帽の縁になぞらえる。銀河系の北側では、星やガスが銀河円盤から1万6千光年以上も膨らんでいる(1光年は約9.4兆km)。南の空では、約3200光年くぼんでいる。
ずっと昔の天文学者たちが考えたのは、月が地球に潮汐を起こすのとまったく同じように、一組の小さな通りがかりの銀河である大小マゼラン雲が、潮汐力により天の川を曲げて行ったということである。しかしこの二つの小さな銀河は、それほどの引力を持てるほど重くないので、天文学者たちはそれを原因から除外した。
 
     しかしそのひずみには、大小マゼラン雲が影響を与えているとレヴィンは言う。数十年前は、星や惑星を誕生させる通常のものより10倍も重い“ダークマター”のリングが銀河系を囲んでいることなど分からなかった。天文学者たちはダークマターが何であるかについて意見が分かれているが、微弱な光を発する外来の粒子の集まりであることでは多くの意見が一致している。
この二人の天文学者の分析によって判ったように、近傍の銀河がそのダークマターのリングに波紋を起こし、「ボートのようにかき分けて進む」とブリッツは言う。その結果、波紋の重力が銀河系を変形させる。
ほかの銀河でも同じようにひずんだ構造したものがあるとレヴィンは言う。
 
     わい小銀河やダークマターがどのように銀河を変形させるかが分かれば、そのような構造が宇宙でどのように起こるのかがわかり、星や惑星の起源についての初歩的な疑問に答えることができよう。
天の川のひずみは良く知られた現象であるとプリンストン大学の天文学者ロバート・チュプトンは言う。彼は銀河の天文地図を作成するスローン・デジタル・スカイ・サーベイの一員である。彼のチームは、銀河系に別のコブがあるあるのを発見したが、それは別のわい小銀河の遺骸である。でもそのコブ状の遺骸はもっとはるか外にある。