北の地決戦編その2


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午後2時30分イワクリ神殿、自衛隊突入作戦まであと4時間半。

巨大なホールのような場所に突如純白の狼が姿を現した。
「ふぅ~危ねェ!危ねェ!って考え無しに走ってきたけどここ何所だァ?」
アマテラスとイッスンが辿り着いたホールはとにかく広かった、天井は遥か高く床もとてつもなく広い。
しかしこのホールは若干不思議な構造をしていた、まずホールの壁一面にびっしりとドアが取り付けられている事。
遺跡の中である筈なのに何故か照明が大量に取り付けられておりホールの中は眩しい程であった。
「坂を登りきるとこんな所に着くのかァ……前はこんな場所有ったっけか?」

「アマテラス!!」巨大なホールに不気味な声が響きアマテラスを呼んだ。
「その声は……キュウビ!!てめぇ!!刹那姉に何しやがった!!お前の仕業だろう!!何所に居る!!」
イッスンの問い掛けに答える様にアマテラスの目の前に巨大な狐が、九本の尾を持つ狐が姿を現した。
「ここだ……アマテラスあの娘は自ら身を落としたのだ暗黒面にな」キュウビから不気味な笑い声が漏れる。
「暗黒面に刹那姉自ら落ちた?……ふざけんな!!お前の言う事には騙されねェ!!」
「それはいいが……アマテラス勘違いしている様だから教えてやるがここは本丸ではない」
「……どういう……意味だ……」イッスンはキュウビの発言にいささか動揺していた。
「ここは囮よ、我が君主はもうここには居ない、居るのは私と……人間達」キュウビが気味の悪い声で吠える。
すると無数のドアから迷彩服に身を包み重火器を手にした男達が乱入してきた。
「人間……アマ公……100人は居るぞ……こいつ等一体……」
「ロシアの雇われ部隊だ……お前達目的はこいつだ!!抜かるなよ!!」キュウビはそう言い残し消えて行った。

闇の中ジャックスパロウは寝転がり気持ちよさそうにしていた。
「ここ結構居心地いいんだよな……ずっと居ようかな……」
「……こら!まだ居たのか?」闇の中からニコールが姿を現した、既に呆れ顔である。
「ここ結構居心地良いし。俺面倒臭いのもう御免だし。お前さん達とネギ坊主が潰し合うまではここに居る」
「……おいネギとは仲間……だよな?」さすがのニコールも釈然としない表情でジャックを見る。
「ああさっきまではな。だがもうやめたガキのお遊びに付き合って命を落としたくない」
「お前が巻き込んでおいてよく言う…まぁお前が居なくなればこちらとしても脅威が一つ減る」

ニコールは懐から何かを取り出し寝転がっているジャックに投げた「…あの玉か」
「そうだ、それで元の時代にブラックパール号ごと帰るんだな。そうすれば追いはしない」
「どうやって使うんだ?どうすれば元の時代に正確に戻れる?」
「最初は私が遠隔操作していたが……君のコンパスと同じさ、求める場所へと行く事を心に強く念じるのだ」
「それだけ?それだけか!?もっとこう……んん!!凄いのを期待していたんだが」
「真実は以外に単純で呆気の無い物だよ……さてここから出る時も一緒だ。強く思えばお前の好きな場所に降り立つ事ができる」
「そうか……この時代にある宝頂きたい」ジャックはようやく身体を起しニコールを見据える。
「ならば願え、そして手に入れるがいい『青鈍色の剣』を宝剣クシネトリカを」
「宝剣……クシネ……トリカ……俺を連れて行け」ジャックはそう言い残し闇に消えていった。

午後3時イワクリ神殿、自衛隊突入まであと4時間

ネギ達の足取りは仲間を二人も同時に失ったショックでおぼつかない物であった。
ゆっくりと坂道を登るネギ、その後ろには声を殺して泣く木乃香とそんな木乃香の肩を抱き慰めている明日菜の姿があった。
「……この坂を上り切ればきっと刹那さんやジャックさん…皆に会えますよ!」
「ネギ……(ガキの癖に我慢しちゃって……一番寂しいのはアンタでしょ?)」
ゆっくりではあるが確かに地面を踏みしめ歩くネギ達そして坂を登り切り巨大な扉の前に着いた。
「着いた……?銃声?……中からだ!!」ネギは急いで扉に近寄り押すがビクともしない。
「く…っ!駄目だ……明日菜さん木乃香さん離れて!!この扉を吹き飛ばします!!」
「嘘でしょ!?……嘘じゃない…離れて木乃香!!」明日菜と木乃香はすぐさまネギから離れた。

「ラス・テル・マ・スキル・マギステル、ウェニアント・スピーリトゥス・アエリアーレス
 フルグリエンテース・クム・フルグラティオーニ・フレット・テンペスタース・アウストリーナ!!」
呪文を唱え終わるとネギの掌から巨大な暴風と雷が混ざり合うように飛び出た。
轟音を立て扉に直撃するネギ最大の攻撃呪文『雷の暴風』、巨大な扉は『雷の暴風』の直撃によってその巨体を軋ませていた。
やがて扉の軋む音は激しくより強くなりついには巨大な破裂音を上げ扉は砕け散った。

「行きましょう!!」ネギの掛け声と同時に巨大な穴が穿たれた扉を通りその向こう側へと歩を進めるネギ達。
「!?……これは」巨大な扉の向こう側はこれまた巨大なホールとなっていた、そしてそこには。
「死んでいるの?……ネギ…木乃香…こんな事って……」100以上の人間が血塗れになって倒れていた、そしてその中心に居たのは。
「アマテラスさん?」

「アマテラスさん……なんでこんな事に?……どうしたんですか?」
ネギはあまりの光景に絶句していた、何故こんな場所に人間が?それも大人数でそして自動小銃やグレネードなどの重装備で。
「安心しろネギ坊主……皆気絶しただけだァ……全員命に別状はねェ……もうここには『闇の君主』は居ない」
「!?何所に行ったんですか!!教えてください!!」
「ネギ坊主……おいら達はあいつと1回戦っている。だからどんな気を放つかも分かる……奴は麻帆良市に居る」
「!?麻……麻帆良に?…ここに来た意味は無いって事ですか?僕たちがしてきた事は無意味だったんですか?」

「……お前達は急いで引き返せェ……ここにはキュウビが居る、おいら達はそいつを討つ!!」
「僕も残ります!!僕も残ってアマテラスさんと戦います!!」
「そうよ!!あたしも残るわよ、この前みたいに一緒に戦いましょう!!あの狐野朗にあたし達の実力見せてやるわ!!」
「うちも残る!!せっちゃんを探さんといかんのや!!だからうちも残る」
「駄目だァ……ここは恐らく捨てられている、どうせ神殿ごとおいら達を殺す腹だァ」
「でも!!僕たちが居た方が……みんなで居た方が安全です!!」
「お前達を危険に晒せねェ!!頼む!!言う事を聞いてくれ!!」
「……アマテラスさん……お願いします…僕の大切な人を守らないといけないんです!!」
「……ネギ…お願いアマテラス、イッスン!!一緒に戦わせて」
「明日菜姉おいら達はおいら達が居ない間の麻帆良の守りを任せたいんだァ」
「でも!!……でもみんなは!!まだここにはたくさんの仲間が居るのよ!!」
「おいた達が責任を持って探す!!だからお前達は帰るんだァ!!そして大切な街を学校を守るんだァ!!それがお前達の役目だァ」

ジャックは気が付いたら闇の中ではなく広い部屋の中心に居た。
ジャック背後には祭壇のような物があり祭壇には剣が刺さっていた。
美しい文様を持つ柄と透き通るように美しい真っ直ぐ伸びた刃。
「これは……綺麗な剣だ、これが宝剣クシネトリカ…『青鈍色の剣か』…」
「その剣は私が貰う」声の聞こえた方へと身体を向けるジャックそこに居たのは
「刹那……なんでこんな所に居るんだ?ネギ達はどうした、置いてきたのか?」
「この剣が私の力を増してくれる…これがあればアマテラスを殺せる…お前もなジャック・スパロウ」
「……(感じが違う…今までとはぜんぜん違う。この殺気はこの歳で出せる物か?)」
「どうした黙ってしまって?この剣は私が頂く。もし黙ってこの場を去るなら寿命が少し延びるぞ?」

イワクリ神殿から5キロの距離、自衛隊の作戦本部が設置されていた。
「はいはい……なんですって!!こちらは敵の陽動?…くそっ!!はいはい分かりました」
電話を掛けただただ驚いているバウアーを見た自衛官が声を掛ける「どうかしました?」
「はいはい麻帆良市ですね……すぐに向かいます…」ジャックは携帯電話を切るとすぐに神殿とは逆方向に歩き始めた。
「どうしたんですか?こっちが陽動って…作戦の変更が?」自衛官はバウアーに状況説明を求めた。
「こちらは敵の陽動だ、麻帆良市に既にテログループのリーダーは潜伏している、こっちに居るとの情報はデマだったんだ」
「なんですって!!でもどうしてそんな事が分かるんですか?」
「麻帆良市に謎の生命体と所属不明の部隊が突如現れた、今麻帆良市は戦場と化している警察では歯が立たず自衛隊とアメリカ、イギリス、フランスの軍が協力をしてくれるそうだ」
「支援が着くのは何時ですか?アメリカやフランス軍が……」
「今から24時間以内に部隊を編成して日本に送るらしい。俺もテロの可能性有りとの事で現場で陣頭指揮を取る事になっている」
「そうですか……ここはどうするんですか?」
「今すぐグングニルで爆破しろとの命令だ。作戦開始時刻は午後4時、俺は今すぐに麻帆良市に向かう」


午後3時30分イワクリ神殿、グングニルによる攻撃まであと30分

相変わらず坂道を上り続ける古とジョン、だがジョンは天性の感からか異様な雰囲気を感じていた。
「……なんか嫌な予感がするな、そう思わないかクーフェイ」
「そうアルか?でも手が痛いアル~これで戦うのはちょっときついアル」
「お前等ァ!!」突然神殿に甲高い声が木霊し思わず身構えるジョンと古。
「待て待てェ!!おいら達だァ!!」ジョンと古の目の前に突如純白の狼が姿を現した。

「アマテラスか?どうしたんだこんな所で?ひょっとしてはぐれたのか?」
「違う!!とにかく説明している時間はねぇんだァ!!ここから早く出ろォ!!外で軍隊が何かしようとしてやがる!!」
「軍隊?何をしていた?そいつ等は一体何を?…何人だ?」
「日本人だァ多分自衛隊とかって奴らだが様子がおかしい…年中こっちを見てやがる」
「どういう事だ?…ここに何か仕掛ける気か?」ジョンが首を傾げているとイッスンが急かす様に言った。
「闇の君主はここには居ねェ!!どの道ここにはもう用がないんだァ!!ここには何もない!!」
「……あの男達は陽動か、だとすれば……よしクーフェイ戻るぞ」
「分かったアル…でもネギ達はどうしたアルか?ここに居るはずアル」
「少し前にここから出て行くよう言ったァ!!今頃は外に居るはずだァ!!」
「よし行くぞ!!クーフェイ」ジョンは古を伴って神殿の坂道を下り始めた。
「あとは……楓と龍宮かァ!!アマ公匂い辿って急げよォ!!」


午後3時40分イワクリ神殿、グングニル攻撃開始まであと20分

「にしても長い坂道でござるな……暗いし」
「そうだな……いつまで続くんだこの坂道…」
「お前等ァ!!」龍宮が声のする方向のライトを向けるとそこにはアマテラスが居た。
「どうしたんだアマテラス?お前も今到着か?」龍宮ライトを下ろしアマテラスに近付く。
「ネギ達とジョンはこっから脱出したァ!!ここには何も無い敵の罠だったんだァ」
「何!?証拠はあるのかアマテラス、いきなり言われてもな……どう思う?長瀬」
「確かにそうでござる拙者はお主が味方とはまだ信じていないでござる」
「はァ!?そんなこと言って場合じゃねぇんだよォ!!頼むおいら達を信じてくれ!!」
「……この様子だと本当か……分かったアマテラス私は信じよう……長瀬もそれでいいな」
「しかし!!こいつを全面的に信用するのは……外に罠が仕掛けられているかもしれないでござる!!」
「長瀬!!なら『私』を信じてくれ!!頼む!!外に出よう!!」
「……分かったお主の言葉……信じるでござる」そう言って楓と龍宮は神殿を後にした。
「……あと残っているのは刹那姉とジャックかァ……行くぞアマ公!!」


午後3時45分イワクリ神殿剣の間、グングニル攻撃まであと15分。

「……もう何十分も会話が無い。少し話さないか?」
剣の刺さった祭壇を挟み刹那とジャックは立っている。
「そうだな……だがお前に話す事など無い……お前はここで死ぬ私は生きる」

刹那はゆっくりと剣を抜く、それを見たジャックも渋々といった様子で剣を鞘から引き抜いていた。
「何で闇に落ちた……お前がそんな風になったらお嬢様が悲しむぞ」
「貴様に何が分かる……私達は女同士だ、いくら私が愛してもその愛が返ってくる事はない!!」
「俺には分かる!お前達は愛し合っている、確かな絆で結ばれている。お嬢様もお前の事を愛している」
「知った風な口を聞くな!!私は化物だ!!人間じゃないんだ!!私は化物だ!!醜い汚らわしい化物だ!!」
「あの子はお前をそんな風に思っていない!!お前の事を一人の刹那と言う人間として愛している」
「戯言を言うな!!お前などに何が分かる……化物の中でも異端視され里を追われた私の気持ちが分かるものか!!」
「ああ俺には分からない!!だが木乃香はお前の事をきっと理解してくれる!!」
「黙れ!!うるさい!貴様に何が分かる!!人間でもない化物にもなりきれない私の気持ちが分かるもんか!!」
「刹那!!お前はそんなに醜い存在だと思っているのか!?お前は俺が会った女の中でも一番綺麗だ」

ジャックの言葉を聞き刹那は羽を広げた「これでもか?」
「ああ綺麗だ……俺が見てきた中でもお前が一番綺麗だ……特に今のお前はさっきのお前よりも綺麗だ」
「嘘をつけ!!この姿を見て美しいだと?ふざけるな!!お前は私を馬鹿にしているのか!?」
「違う、本当に綺麗だ……まるで天使だ」ジャックは微笑みながら刹那を見つめた。
「天使だと……私が天使……本当に…見えるの?うれしい…でももう引き返せない」


午後3時50分イワクリ神殿剣の間門、グングニル攻撃開始まであと10分

アマテラスとイッスンは巨大な門の前に居た「ここに刹那姉とジャックの野朗が居る!!」
坂道の最上階巨大なホールのさらに上、そこに剣の間はあった。
下から続いていた坂道は上を目指すごとに広がり今やちょっとしたグランドほども有る。
「この向こうに……アマ公一閃でぶった切れ!!」イッスンがアマテラスに指示したその時。
「お止め!!我が相手になろうかアマテラス」キュウビがアマテラスの背後に姿を現した。
「てめェ……まだ邪魔する気かァ……アマ公!!もう容赦すんなよォ!!こいつを今すぐに倒す!!」
「できるかな?アマテラス」「やってみるさァ!!なぁアマ公!!」「ワン!!」

「刹那……お迎えが来たみたいだぞ。どっちに付くんだ?アマテラスか?それとも闇か?」
「決まっている……化物に相応しいのは闇だ……私は闇を行く」
「そうか」ジャックはそう言って刹那に近づいた、剣を構える刹那だがジャックの異様な雰囲気から剣を繰り出す事ができない。
そして刹那の目の前にジャックが立つ「なんだ……何がしたいジャック?お前は私の敵……」
刹那がそう言いかけた直後ジャックは刹那に口づけをした、包み込むように優しく。
暫しの間口付けを交わした後ジャックはゆっくり唇を離し刹那の顔を見つめる。
「な、何をするんだ!?」あまりに突拍子も無いジャックの行動に刹那は顔を紅く染ていた。
「俺が世界で一番美しいと思った女性にキスをした……それだけだ」ジャックは刹那に背を向け歩き始めた。
刹那は唇を押さえたまま暫しの間放心していた「……お前は不思議な男だな……ジャック・スパロウ」
「俺に夢中にならなかった女は居ない……お前もどうだ?」
「遠慮しておく……さて決着を付けようかキャプテン・ジャック・スパロウ」


午後3時55分自衛隊作戦基地、グングニル攻撃開始まであと5分

大勢の自衛官達が忙しく動く中一人の自衛官がイワクリ神殿を双眼鏡で見ていた。
「……よしそろそろグングニルの発射時間だ。着弾までの予想時間は?」
「約30秒です。着弾から超振動フィールド形成までは約1分、フィールド形成完了直後に分子構造破壊開始です」
「破壊完了までの時間は?それとロンギヌスの使用はどうなった?」
「破壊完了まで約1秒、ロンギヌスは麻帆良市での使用が決定され今から輸送される所です。今回の攻撃はグングニルのみです」
「ジャック・バウアーに頼まれた攻撃結果のレポートの準備は?」
「既に完了しています。それとこの基地はこのまま破棄。今すぐに移動を開始、本部に帰還しろとの事です」
「分かった……よし撤退命令を出せ!!レポートは私自ら取る、全員車に乗り込み撤退!!」
「了解しました!!撤退命令が出たぞ!!テントや資料は破棄。装備品だけ持って撤退開始!!」
「了解!!」自衛官達は一斉に叫び自分の手荷物を持って車に乗り込む。
「さて破壊の槍の威力見せてもらおう」

午後3時58分ブラックパール号グングニル攻撃開始まであと2分
杖による高速飛行でブラックパール号に着いたネギ「はぁはぁ……急いで二人を呼び寄せないと」
ネギはパクティオーカードを使い明日菜と木乃香をブラックパール号に召喚した。
「……ふぅ……ネギ遅い!!あたしどうなるかと思ったよ……」明日菜はその場に座り込み息を切らせている。
「ねぇネギ君!!せっちゃんは?せっちゃんは呼び出せんの?ねぇネギ君!!」
「ごめんなさい……試してはいるんですけど全然応答がなくて……」
ネギ達が甲板ひと息ついていると「……ネギ君!?みんなはどうしたんだ?」船内からウィルが現れた。
「ウィルさん!!僕にも良く分からなくって……何が何だか……みんなともはぐれちゃうし」
「何があったかのか説明してくれ!ゆっくり落ち着いて……」


午後3時58分イワクリ神殿外約300メートル、グングニル攻撃開始まであと2分

イワクリ神殿の外出口から約300メートルの地点をジョンと古は全速力で走っていた
「走れクーフェイ!!息が切れても走るんだ!!……自衛隊の連中が居ない」
「それがどうしたアルか?なんかまずいアルか?」
「軍隊が部隊を撤退させる状況は?」
「……お腹……痛くなったとか……お腹すいたとか?」
「お前バカだろ?」ジョンは呆れ顔で古を見る。
「あっ!!その言い草はひどいアル!!謝るアル!!私は馬鹿じゃないアル!!」
「いいか!?軍隊が撤退する理由は主に二つ。一つは部隊が壊滅寸前の時、もう一つは自軍の兵器の被害が自軍に及ぶ可能性のある時だ」
「つまりは?」
「どっちに転んでもやばいんだよ!!走れ!!とにかく走って、できる限り離れるぞ!!」

後方300メートル
イワクリ神殿から出て来たばかりの龍宮と楓は状況が飲み込めていなかった
「……居たでござる!!……なんであんなに必死に走っているのでござるか?」
「やばいんじゃないか?ここから離れないと……」
「……拙者達も走ろう!!」
「同感だ!!」龍宮と楓も全力で神殿から離れる


午後3時59分自衛隊本部、グングニル攻撃開始まであと1分

自衛隊の将校達が作戦会議室に集まり一つのケースを見つめていた。
「5,4,3,2,1では作戦開始時刻となりましたのでグングニルの発射を致します」
自衛官の一人がケースを開く中は精密機械でびっしり埋め尽くされており赤いカバーによって守られているボタンが一つ有った。
ケースの中にあるカードリーダーにカードキーを差し込むとボタンを覆っていたカバーが外れた。
「この犠牲が……世界平和の為にならん事を」自衛官はそう言ってカバーによって守られていたボタンを押した。


午後4時00分イワクリ神殿、グングニル着弾まであと30秒

「うわっ!!」アマテラスの純白の身体がキュウビによって地面に叩き付けられた。
「ははははははははははははは!!人間共グングニルを使ったな!!これでお前達も終わりだ!!」
「グングニル?一体何の事だァ!!お前等……何をしたァ!?」イッスンがそう叫んだ直後、神殿に凄まじい衝撃が伝わった。
「ふん!!あと一分でここは消滅するぞ!!おとなしく逃げる事だなアマテラス!!」
「グルルルルル」アマテラスはその身体を起し背中に背負った剣を振りかざしキュウビに走り寄る。
キュウビも背中の剣を振りかざしアマテラスの剣にぶつけた、激しく鍔迫り合いをするアマテラスの剣とキュウビの剣。
二つの剣は擦れ合い火花が散っている、二つの剣は鍔迫り合いを重ねると徐々に刃が赤く焼け付いていった。
「ここでお前を倒す!!それがみんなの願いだァ!!おいら達はみんなの思いを果たす!!」
「ここで死んでもいいのか!?今更言っても、もう手遅れだがな!!」
「おいら達の思いはネギ坊主達が受け継いでくれる!!……だから皆の為にもここでお前を倒す!!来いキュウビ!!これが最後の戦いだァ!!」


午後4時00分イワクリ神殿剣の間、グングニル着弾分子構造破壊まであと1分

ジャックと刹那は素早い剣の押収をしていた、お互いの剣が狙うのは敵の急所のみまさに殺し合いである。
「聞こえたか?俺達がここで争っている場合じゃないようだぞ?」
「ジャックもう結果は出ている!!私はここでお前を倒し生きる!!」
「まだ分からないのか!!木乃香やネギ達まで死んじまう!早く助けに行かないとな」
「今からでは間に合わないそれにどうせネギ先生が死のうと私の知った事ではない!!」
「そこまで腐ったのか!?この馬鹿野朗!!お前の愛する女が死にそうな時に何諦めてんだよ!!」
「もう木乃香の事など興味ないわ!!私は私以外の人間は信じないと決めたのだ!!」
剣の押収と共に繰り返される言葉の押収だがそれも終わる時が来た。

「刹那!!くっ!!」ジャックが刹那を呼んだ瞬間ジャックの剣は弾き飛ばされていた。
「しまった……」刹那はジャックの喉元に剣を突きつける。
「これで終わりだ……楽しかった……ありがとうジャック……」刹那は剣を収めクシネトリカの刺さる祭壇へと向かった。
「もう……引き返せないのか刹那……終わりなのか?」
刹那はクシネトリカに手を掛け「……そうだ」そう言って祭壇から引き抜いた。
「さらばだジャック・スパロウ……二度と会えない……」刹那は俯き剣の間の門へと歩き出す。
「……いや刹那……また会えるさ」ジャックの言葉を聞いた刹那の顔は微笑んだようにも見えた。
刹那はクシネトリカを持ち剣の間から出て行った。

「刹那姉!!その剣はクシネトリカ!?」剣の間から出て来た刹那を見てイッスンは驚愕した。
「行こうキュウビ……さらばだアマテラス」そう言ってキュウビと刹那は消えていった、残されたのは……。
「ようワンコにチビ元気だったか?」ジャック・スパロウとアマテラス、イッスンであった。
「チビじゃねェ!!……悪かったなァ…巻き込んじまってェ」
「気にするな自分で蒔いた種だ……自分で刈れって事だろう」
アマテラスはジャックに近寄って行く「あんたボインは好きかァ?」
「ボイン?……大好きだ」

自衛隊本部に衛星モニターによるイワクリ神殿の映像が映し出されていた。
グングニルの着弾点から徐々に魔力の空間が広がり魔力の空間が広がりきった瞬間イワクリ神殿は。
「イワクリ神殿消滅を確認……残留物体……確認できません」
「成功だな、犠牲は伴ったかも知れんが脅威の一つが取り除かれた」
「麻帆良市の現在の状況ですが……麻帆良市は依然戦場いえ地獄のようです」
「グングニルのシステム安定が確認された……後は向こうに任せるしかない」


午後4時01分イワクリ神殿600メートル先

ジョン、古、楓、龍宮はイワクリ神殿の消滅を間近で見ていた。
「なんだったんだ今の爆発は!?あそこに居たら助からなかった」
「ジョン……これからあんたの感は全面的に信じる事にするアル」
「どうする……あの中には刹那やジャックが居るんだろう?」
「いやあの……あの攻撃に巻き込まれたのならば生きている可能性はゼロでござる」
「刹那……ジャック……嘘だと言って欲しいアル」古は目に涙を溜めている。
「とりあえずブラックパール号に引き返そう……話はそれからだ」


午後4時10分麻帆良学園、学園長室

学園長は火の手の上がる街を窓から眺めていた、するとタカミチが学園長室の扉を開いた
「学園長……敵の進行は止まりません……襲われるのも時間の問題です」
「魔法界も事態を重く受け止め特別に人間の部隊との共同作戦の許可が出た」
「つまりは戦うのですね?……何故こんな事に」タカミチは頭を抱えてうなだれた。
「ここでぐずぐずしていても仕方がない、今いる魔法先生や魔法生徒を総動員して敵の撃破に当たる。
 本国からの支援が来るまでは最低でも3日、3日は何としても我等だけで耐えねばならん」
「敵の部隊の中心は妖怪らしいです……僕たちが一週間前に戦った妖怪たち、それをも凌ぐ強さ」
「最早遅いか……人類は滅びるしかないのかのぅ……なんとも言えん気持ちじゃわい」


午後5時30分ブラックパール号

ブラックパール号にはジャックと刹那、アマテラス、イッスンを除くメンバーが集まった。
ジョン達は自分達が見た光景をありのままに話した。
驚愕するネギと明日菜そして「嘘や……せっちゃんが死んだなんて……嘘やぁぁぁぁぁぁ!!」泣き崩れる木乃香の姿があった。
「刹那さんが……死んだ?アマテラスさんもジャックさんも…イッスンさんも死んだ?そんな……」

崩れ落ちるネギそんな時木乃香の携帯電話が鳴り響いた、泣きながらも携帯電話を取る木乃香「……おじいちゃん?」
「どうかしたんですか?」ネギの問い掛けに木乃香は「帰ってきちゃ駄目ってどういう事?」
「木乃香さんどうしたんですか?」再度問いかけるネギ。
「ネギ君?居るよ……ネギ君に代わってっておじいちゃんが」木乃香はそう言ってネギに携帯を渡す。
「はい学園長……僕です……えっ!?戦争が?……そういう事ですか!!……麻帆良が妖怪達に?」

明日菜はネギの顔が青ざめてゆくの見て「どうかしたのネギ?戦争って?」
「分かりましたええ…ええ船で引き返します…分かりました…着くのは明日の今頃になるでしょう、はいはいでは」
「どうしたのネギ?何があったの?麻帆良で何があったの?」明日菜が俯いたままのネギに聞く。
「妖怪達が麻帆良に戦争を仕掛けてきて魔法使いを総動員して戦っているらしいんです」
「麻帆良で……戦争?」明日菜を始めその場に居る全員が困惑の表情を浮かべる。
「ウィルさん!!すぐに船を出してください!!全力で麻帆良に戻って戦います!!」
そう言ったネギの表情は既に決意に満ちていた。


午後6時30分、総理官邸

政府の高官達が総理官邸に集まり現在の状況について話し合っていた。
「で麻帆良市をどうする気ですか?ロンギヌスで消し去るのが手っ取り早い」
「何を言っている!?いいか?そんな事してみろ!それこそ自衛隊の秘密兵器がどうとかマスコミが騒ぎ出すぞ」
「だがこのまま手を拱いて見ている訳にも行きません!!我々の軍事力を持ってしてもあの集団には敵いません」
「妖怪たちの戦闘能力は兵士100人分に相当すると言っても嘘ではないでしょう、強力な妖怪ともなれば通常兵器は効きません」
「だがここで各国との関係悪化するのは避けたい……どうしたものかな……」
「とりあえずはアメリカ、フランス、イギリスの協力を受けましょう」
「そういえばあの工作員は……ほらあの……」
「ジャック・バウアーかな?彼ならあと数時間で着くだろう、前線での指揮を取ってもらう」
「そうか……彼の実力は本物なのか?いささか信用しがたい…」
「彼の経歴はまさに汚点なし素晴らしい物です、カウンター・テロリスト・ユニット、CTUも今回特例として協力してくれるようです」
「CTUか……あそこはエリートの中のエリートが集まる場所と聞く。潜入、破壊工作、制圧全てがトップクラスのプロ集団だ」
「CTUとアメリカ、フランス、イギリス軍と魔法使いの連中も協力するそうだ……さてこの連合軍が妖怪達に歯が立つのかどうか……」
「最初は魔法使いでもぶつけて様子を見ては如何かな?所詮は訳の分からん頭のおかしい連中の集まり、死のうが生きようがどういう事はない」
「今のお言葉はさすがに耳に余りますぞ?魔法使いは重要な強力な戦力だ、活用しない手はない」
「とりあえずは総理ご決断を」
「連合軍の制圧か」
「ロンギヌスによる爆破作戦か」
「……………………連合軍による制圧作戦だ、麻帆良学園長に連絡を取ってくれ」


午後9時00分ブラックパール号

「くっ!凄い風だ!!なんて荒々しいんだ!」ウィルはネギの起す風で舵を取るのがやっとであった。
「急がなきゃ!!……僕がアマテラスさんの分まで戦うんだ!!みんなを守るんだ」
船内では明日菜と木乃香が休んでいたほかのメンバーは皆船の操作をしている。
「木乃香元気を出して、きっと刹那さんは生きているよ……もうすぐ会えるよ!」
「うん……ありがとうな…明日菜でも……もうせっちゃんは居ないんや……もう帰ってこんのや」
「木乃香……(刹那さん…きっと…帰って来るよね?)」


午後9時10分、空

「はいはい……陣頭指揮は私が取ります。ええ何とかやってみます」
「ジャック・バウアーさん何か召し上がりますか?」
「ああ……カロリーメ○トあるか?」
「今お持ちします」
「……さて少し眠るか」


午後9時50分総理官邸

「今や戦争だ、人間と妖怪の、この地球の支配者を決める戦争だ」
「総理我々はこの先どんな道へと進んでゆくのでしょうか?」
「どの道……どう転んだにせよ双方に大きな犠牲が出る、それは止める事ができない」
「この選択は合っているのでしょうか?我々の選択は果たして真実へと続く道なのでしょうか?」
「分からんよこればっかりは私にも分からん……だが滅ぶのがどちらにせよ地球にとっては些細な事だな」
「?どういう事ですか……総理時間です、我々の運命は…総理の手に委ねられました」
「自衛隊に襲撃命令を出せ!!妖怪共を灰にしろ!!」
「了解しました」
「これでよいのか?もう私には分からない滅ぶのは人間か妖怪か……それとも双方か。
 誰に分からない、だが我々は進むしかないのだな。この道が正しいと信じて、戦うしか選択は残されていない」

パイレーツ・ネギ・カリビアン―終―
ツールボックス

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