第十五話


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「刹那殿!!!!」
ちょうど刹那が一本松にさしかかろうとした時ドナドナに呼び止められた。
「すずさんがさらわれたのは本当でござるか!?」
「はい…。」
「おのれ!おのれおのれおのれぇぇぇぇ!!!罪のないすずさんを連れ去るなんて…!刹那殿助けに行くでござる!」
二人が駆け出したその時、前方から大量の政府軍がやってきた。
「貴様等が宿場で暴れていた浪人だな!覚悟しろ!」
政府軍は一斉に刀を抜き襲い掛かってきた。対して刹那達も臆することもなく正面からぶつかって行った。

「どけぇぇー!すずさんを返すでござる!」
まさに鬼神の如き動きを見せるドナドナ。この二人の前では政府軍など雑魚同然。
「ええい!なにをしている!相手は二人だ!どんどんかかれぇぇい!!」
しかしたとえ雑魚といえど数は揃えている。徐々に体力が消耗していく二人に対し次々と新手が襲い掛かってくる。
最初こそ政府軍を圧倒していたものの少しずつ、だが確実に押され始めていた。
(…!!数が多すぎる!このままでは……!)

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「超さん、ちょっと刹那さん危ないんじゃないですか?」
研究室のモニターの前いる葉加瀬と超。モニターには刹那の戦闘場面が映し出されている。
「ん~、さすがに普通の体じゃ限界カ。このまま死んで本体に影響が出ても困るし…。」
考えながら超はカプセルで眠っている刹那に目をやる。時折苦しげに唸ったりしている。
(一応死なないようには出来てる筈だガ…万が一という事もあるネ……。)
「…仕方ない。少し手助けするとしようかナ。」
超はおもむろにキーボードを叩き始めた。
「間に合えばいいけどネ…。」

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状況は劣勢だった。あちこちに傷ができ体力、精神力をかなり消耗していた。
「キリがないでござる…!」
「ですが増援の数が減ってきています。あと少しです、頑張りましょう!」
刹那の言うとおりだった。最初は一人切れば三人援軍のペースが今では三人切ってようやく一人援軍来るまでになっていた。
ゴールが見えてくると楽になるのが人間の心理。勢いは徐々に刹那達に傾いていき、そして数十分後…

「はぁはぁ…これで…全部でござるな?」
「ふぅ…はい…恐らくは……。」
「よし…行くでござる!」
急ぎ屋敷に向かおうとしたその時敵の第二陣がやってきた。
「まだ援軍が…!」
徐々に集まってくる増援を見てドナドナは何かを考えていた。しばらくした後ドナドナは決意めいた表情で刹那を見た。
「刹那殿…。拙者はここで敵を喰い止めるので先に行ってて欲しいでござる。」
「な、何を言っ「刹那殿!!!!」

ドナドナが大声で刹那の言葉を遮る。そして一転して穏やかな表情で話し始める。
「大切な人を守れない。拙者にとってそれは死ぬより辛い事でござる。刹那殿にもこの気持ち分かるはずでござる。」
それを聞いて刹那の頭の中に木乃香の姿が思い浮かんだ。もし自分なら今のドナドナと同じ事をするだろう。
「何、拙者だって死ぬのは嫌でござる。だから必ず生き残る。心配せずに先を急ぐでござる。」
この人は自分と同じ。だから分かる。一度決めた事は曲げない頑固な所、大切な人の為ならどんな無茶もする所。
「……わかりました。ですが死なないでください。すずさんもあなたが死ぬ事は辛いはずですから。」
「承知したでござる。」
「…ではまた会いましょう。」

刹那が駆け出すと後ろからドナドナが叫んだ。
「刹那殿ー!すすさんを頼んだでござるー!!」
刹那は振り返ると自信に満ちた表情で小さく「はい」と答え、走り去って行った。
「…!!逃がすな!!殺せー!!」
数人の政府軍が刹那に襲い掛かろうとした時一羽の鷹が飛んできて政府軍の行く手を阻む。
「なんだこの鳥は!?」
「お前たちの相手は拙者でござる!!」


ドナドナのおかげで難なく政府軍の包囲網を突破できた刹那は、全速力で屋敷に向かった。
(ドナドナさん。あなたの覚悟、絶対に無駄にはしません。)
本物の侍魂を持った外国人の彼が託した思いを無駄にしないために。刹那は走る……。


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