第一話「被本塁打王-01」


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 第一話「三年A組ディケイド先生」


麻帆良学園、学園長室…そこでこの学園の学園長は、あるひとりの教員を呼び出していた。
「高畑先生、これをどう思うかね。」
「どう…と言われましてもね、修学旅行が近いこの時期に、新しい教員なんて…。」
「いや、ちがうんじゃよ、この書類…昨日ここで仕事しとったら、いきなりオーロラみたいのがあらわれて、机の上に置かれてたんじゃよ。
しかも魔法の反応は何もなしじゃ。」
「……?どういうことなんです?」
「この男…明日やってくる“門矢 士”という教師…得体が知れない、というわけじゃよ。」
「ふむ…わかりました、ネギ君にも気を付けるよう伝えておきます。」

そのころ、麻帆良学園都市…今の時間はちょうど下校時間となっており、学園に通う生徒達が一斉に下校していた。
「あ、アキラ、一緒に帰ろうかー。」
「うん。」
麻帆良学園中等部三年の和泉亜子と、大河内アキラもその中の一部だった。
「まき絵と裕奈は居残り練習するみたいやな。」
「二人ともがんばり屋だもんね…私達もがんばらなきゃ…。」
「うん…。」

そのとき二人は、背後に異形の怪物が忍び寄っていることに気付いていなかった。
「くけけけけ!くけけけけ!」
「ここは上玉が揃っている…いい魔化魍が育ちそうじゃ…!」
一方そのころ、麻帆良のとある場所に、光写真館が現れた。
「おお、どうやら新しい世界に着いたみたいだな。」
「そうですねぇ。」
写真館から出てきたユウスケと夏海は体をうんと伸ばし、新しい世界の空気を体全体で受け止めていた。
「ところで…今回の士君の姿はどうなっているんでしょう?」
「そうだよな!じつは結構楽しみだったりするんだよ!それ!」
士は世界を旅する度に、役割にあった格好をさせられていた、(例“クウガの世界”では警察官、“キバの世界”ではバイオリニストなど。)

「で、士、今回はどんな格好なんだ?」
そう言って二人は、士がいる方を見る。彼はメガネにスーツといった規則正しそうな格好をしていた。
「今回はなんでしょう?教師とか?」
「お、夏ミカンにしては鋭いな。」
「“にしては”ってなんですか!?」
士は夏海の言葉を無視し、ポケットから教員免許を取り出して二人に見せる。
「“麻帆良学園中等部教員 門矢 士”…今回はその学園で教師をするってことですかね?」
「多分な…。」
その時だった。
「あれー?ここ喫茶店だった筈なのに…。」
「せっかくコーヒー飲もうと思ったのに残念ですー。」
顔や身長がよく似た双子の姉妹が、光写真館の看板を見てがっくりと項垂れていた。そんな彼女達にユウスケと夏海が優しく声を掛ける。
「ん…?君達、この辺の子かい?」
「そうだけど…お兄さん達誰?」
「私達、ついさっきこの世界に来たんですけど…ここがどんな所か教えてくれませんか?」
「“世界”?何を言ってるですか?」
「夏ミカン、そんな質問の仕方じゃわかんねえだろ。」
「むっ…!」
「取り敢えず中でコーヒーでもどう?栄次郎さんのコーヒーはおいしいんだよ。」
「「わーい♪」」

「麻帆良学園都市…ですか。」
士達はその双子…鳴滝風香と史伽からこの世界についての話を聞いていた。
「そ!僕達はそこの中等部に通っているんだ。」
「コーヒー苦いです~…。」
「砂糖使うかい?ミルクもあるよ。」
「たく…ガキのクセにブラックで飲むなよ…てか中学生だったのか…てっきり小学生かと…。」
「あー!?ボク達を馬鹿にしたなー!?」
「ひどいですー!!」
「コラ士君!」
夏海は暴言を吐く士の首に、親指を突き刺した。

ぶすっ!

「ぐ…ぷっはははははははははは!!!!夏海てめえ!!なにし…はははははははは!!」
その夏海の必殺技“笑いのツボ”を目の当たりにし、風香と史伽は目を光らせた。
「すごーい!!」
「どうやったんですか!?」
「え?まずですね…。」
そう言って夏海はユウスケの襟首を掴んで自分のところに寄せた。
「え!?夏海ちゃn

ぶすっ!!

「なっははははははははははははは!!!!なんでおれがはははははははは!!!」
「こうやって首に親指を突き刺すようにすればいいんですよ。」
「「どれどれ…。」」
そう言って風香と史伽は栄次郎の首に親指を突き立てた。

ぶすぶすっ!!

「うえへへへへへへ!!!なにするへへへへへへへへへ!!!」
「「おもしろい…!!」」
二人の目がいやな感じに光った。
「そうそう、お二人ともうまいですね。」

ぶすっ!

「なんで二回さはははははははははは!!!!」

ぶすっ!

「おい誰かこの三人を止めへへへへへへへへへへへへ!!!!!」

ぶすぶす!!

「もうやめひゃははははははは!!!」

一方その頃、光写真館の外では、士達の旅の同行コウモリ、キバーラが外から士達の様子を伺っていた。
「うふふ、楽しそうね…でもこの世界、一体なんなのかしら?ライダーもいないみたいだし…。」
「あの~、すみません~。」
そのとき、キバーラは何者かに声を掛けられた。
「ん?なによ…ってカエル?」
そこには丸っこいカエルのような生き物と、なんかうねうねした猫のような生き物がいた。
「すみませんが~、この辺に写真屋はあります~?履歴書用の写真撮りたいんですけど~。いい意味で。」
「いい意味でだみゃー。」
「いや、写真館はここだけど…就職すんの?カエルのくせに?」
「カエルなので!」

そんなこんなで次の日…麻帆良学園中等部、3年A組の教室の廊下…そこで士は学園の教員である高畑に校内を案内して貰っていた。
「ここが君が副担任として受け持つところだよ。」
「ふむ…大体わかった。」
そう言って士はそこらへんの景色を持っていたカメラに映していた。
「あの…一体なにを?」
「見りゃわかるだろ、ここの世界を撮っている、ああ、ここは物語だっけか?」
(なんだこの男…?)
高畑は士を不審に思いながらも、A組の教室の扉を少し開けて、中の様子を士に見せた。
「彼がA組の担任、ネギ・スプリングフィールド君だ、仲良くしてあげてくれ。」
「どれどれ…?」

「えーと皆さん!来週から僕達3-Aは…京都・奈良へ修学旅行へいくそーで…もう準備はすみましたかー!?」
「「「「「「はーーーい?」」」」」」
「アホ…。」
「小学生かこいつら…。」

「………子供だな。」
「うん、子供だよ。」
士は教壇に立っている少年…ネギ・スプリングフィールドを見て驚く。
「どう見ても小学生ぐらいにしか見えねえな。」
「まったくそのとおり、でも頭はいいんだよ。」
「ふむ…。」
士はネギの顔を見ながら、ある事を思い出していた。
(あのガキ…この前の夢に出てきた男とそっくりだな…。)
「あ!そうでした!今日はこのクラスに新しい副担任が来るんでした!!」
「えー!!!?」
ネギの突然の報告に、クラス一同は騒然となる。
「ちょっとネギ!聞いてないわよ!?」
「ほんまびっくりや~。」
「この時期にいきなりアルな!」
「謎の転校生ならぬ謎の新任教師ネ!」
「まさか私の情報網にも引っかからないなんて…。」
「ネギせんせー!その教師イケメンですかー!?」
「僕もよくわからないんですよ…とりあえず入ってくださーい!」
ネギの呼び出しで、士は高畑と共に教室の中に入った。
「あ!高畑先生…?」
「昨日ここに赴任してきた門矢士君だ、受け持つ教科は国語、みんな仲良くね。」
「ん、よろしく…。」
パシャ
士はお構いなしに生徒達の写真を撮っていた。
(な…なにあの先生…?)
(でもちょっとイケメンだよね。)
生徒達はそんな士を見て、コソコソと隣同士で話し合っていた。そのとき、
「「あー!!?」」
ある二人の生徒が士の姿を見て驚きの声を上げる。
「ん…?お前らは確か昨日光写真館に来た…。」
「風香と史伽だよ!」
「まさか士さんがここの先生だったなんて驚きですー!」
「おや?二人はあの先生が誰だか知っているでござるか?」
「えっとねー。」
すると教室の前方に座っていた金髪の生徒が立ちあがった。
「こらそこの双子!他の皆さんも!今は授業中ですわよ!すいません門矢先生…うちのクラスは少々アクが強くて…。」
「いや…別にいいぞ。」
そう言って士はその生徒をカメラに収めた。
「あら。」
とっさにその女子生徒はポーズを決めた。
「なにやってんのよ…。」

(うわあ、なんかすごい人がやってきたぞ…!)
そんな士を、ネギはちょっとタジタジになりながら見ていた。

その日の昼…士は昼食をどうするかあれこれ思案しながら廊下をうろうろしていた。
「さて、飯どうするかな…写真館にもどるか?」
「門矢先生―!」
そこに出席簿を持ったネギがやってきた。
「ん?どうした?えっと…カモネギ君だっけか。」
「ネギ・スプリングフィールドです!あの…一緒にお昼御飯どうですか!?色々教えたいことがありますので…。」
「ああ、別に構わないぞ。」

士はネギに連れられて、校舎の外にあるオープンカフェで彼と共に昼食を取っていた。
「ふーん、このクラス…変わった生徒が多いな。」
士はネギから出席簿を受け取り、3-Aの生徒達の顔を覚えていた。
「たくさんいますけど…ちゃんと覚えてくださいね。」
「うん、大体わかった、あの双子は大人の味で以外とテクニシャンなんだな。」
「え?うわわわわ!!!落書き書いてたの忘れてた!!」
ネギは慌てて士から出席簿を取り上げた。そんな時、士はネギにある素朴な疑問をぶつける。
「なあ、何でお前はその歳で先生やっているんだ?」
「えと…詳しいことは言えないんですけど、修行のためですかね。」
「修行…?」
「僕は元々ウエールズの学校に通っていたんですが、卒業した時にこの麻帆良で先生をやるようにと命じられたんです。」
「そりゃまた、とんでもない学校だな…。」
「ええ、でも僕は…父さんみたいな立派なまほ…人になりたいんです。だから辛いとは思っていません。」
「……。」
士はどこまでもまっすぐなネギの瞳に、半ば関心していた。
(どうも最近会うガキは…齢に似合わずしっかりした奴ばっかりだな…。)
そして今度は、ネギが士に質問する。
「門矢先生はどうして先生になったんですか?」
「別になりたくてなった訳じゃない、ここには旅の途中に立ち寄っただけだ。」
「旅…?」
パシャ!
「うわ!?」
士は持っていたカメラでネギを撮った。
「俺は自分のいるべき世界を探している……俺に撮られるべき世界を…。」
「おお~!なんかよくわからないけどかっこいいですね!!」
「ふっ…!もっと褒め称えろ!」
「楽しそうだね君達。」
すると二人の元に、高畑がやってきた。
「あ、タカミチ!どうしたの?」
「学園長が修学旅行についてちょっと話があるそうなんだよ。」
「どうやら俺は関係なさそうだな。」
そう言いながら士は席を立った。
「門矢先生?どこ行くんですか?」
「俺の授業は午前で終わっている。ホームルームまでここら辺の景色を撮っている。」
そして士は何処かへ去って行った。
「うーん、不思議な男だね。」
「……あれ!?もしかして僕が食事代全部払うの!?」

ネギと別れた士は、絶好の撮影ポイントを探しながら学園都市を散策していた。
「さて…どうするかな。」
「おーい、士ー!」
とそこに、トライチェイサーに乗ったユウスケがやってきた。
「ユウスケ…?こんなところでなにやってんだ?」
「ああ、散歩ついでにこの都市を見て回ってんだよ。にしてもお前の教師姿…ぷっ!似合わねえな!!」
「うるせー。」
そして士は、何気なくカメラのレンズを近くにあった観葉植物に向けた。するとレンズ越しに、見覚えのある少女が映り込んだ。
「あれは…。」
「ん?どうした士?」


ウチの名前は和泉亜子、麻帆良学園中等部三年生。サッカー部のマネージャーをしてはります。
どこにでもいるフツーの女の子、でも他の子よりちょっと髪と目の色が薄くて…それと背中のアレ。
そんな悪いところばかりがフツーじゃない、ちょっと不幸な女の子。
ついこの前も、卒業生の先輩に告白したけど見事に撃沈、何故ならウチは脇役だから。
それがウチ…和泉亜子というキャラクター。何も取り柄のない、ヒロインになれない女の子。

「ってウチ、なんで脳内でこんな自己紹介しとるんやろ?まあええか、早く教室もどろ。」
そう言って3-Aの生徒の一人、和泉亜子は大きな買い物袋を持って教室に向かっていた。
「はあ…じゃんけんに負けるなんて…やっぱウチは薄幸の少女やな…なんてな~!」
そんな彼女の背後から、近付く影があった。
「くけけけけ!くけけけけ!」
「ん?」
亜子は聞きなれない生き物の声を聞いて、声がした方を振り向く、すると突然、亜子の体に紐のようなものが巻き付いた。
「え!?なに!?なんや!?きゃー!」
そして亜子は、何者かによって物陰に引きずり込まれていった…。
「おっかしーな、さっきまでここにいたんだが…。」
その数秒後、士とユウスケは亜子の居たところにやってきていた。
「なんだよ士?気になる子でもいたのか?」
「いや…俺のクラスの生徒がいたんだ。今は授業中のはずだったんだが…。」
「あ!士先生です!」
「おーい!なにやってるのー?」
するとそこに鳴滝姉妹が買い物袋を手にやってきた。
「お前らこそなにやっている?今は授業中のはずじゃ…。」
「残念でした~!今は自習なんだよ。」
「だからってなんでこんなところに…?その買い物袋は?」
「えへへ~♪ナイショです♪」
「あ、門矢先生、なにしてはるんです?」
すると今度は亜子が士達の元にやってきた。
「あ、亜子、ちゃんとパーティーグッズ買ってきた?」
「うん!ばっちりやで。」
「パーティーグッズ…?何に使うんだ?」
「ナイショです♪…?門矢先生、その人は…?」
亜子は士のとなりにいた見知らぬ青年、ユウスケに気付いた。
「ああコイツ?ウチの居候。」
「冷たいこと言うなよ~!俺達友達だろ~?」ガシッ
「さわんな気色悪い!」
「仲ええんですね~♪」
(史伽!史伽!チャンスじゃないコレ?)
(チャンスって?あ!なるほど…。)
そう言って風香は亜子に気付かれないように史伽を肩車した。
一方士達はそんな彼女達に気付くことなく、会話を続けていた。
「へー、写真が趣味なんですか、カッコいいですね。」
「いやあ…それほどでも♪」
「ピンボケばっかだけどな。」

(抜き足…差し足…。)
(忍び足です…。)

(ん…?あいつら…?)
その時士とユウスケは亜子の背後に忍び寄る鳴滝姉妹に気付くが、なんとなく何をやろうとしているか分かったので敢えて黙っていた。
(ふふ…!こいつは見ものだ…!)
(お前もワルだなあ…。)
「なに?なにニヤニヤしてはるんですか?」
「喰らえ必殺!」
「みかんのお姉ちゃん直伝!笑いのツボ!」
そして史伽は親指を思いっきり亜子の首筋に突き立てた。
ぶすっ!
「!!!」
亜子は首を押さえてよろめいた後…。
「ふっ…!うえーん!」
「「!!!?」」
泣き出した。
「え!?ちょっとどうしたの亜子!?」
「い、痛かったですか!?ごめんなさいです!!」
「二人とも危ない!」
そのときユウスケが鳴滝姉妹に飛びついた。
「「きゃあ!?」」
「士!!」
「解っている!!」
士は変身用ベルト、“ディケイドライバー”を取り出し腹部に付け、腰に付けていた“ライドブッカー”から一枚のカードを取り出す。そしてディケイドライバーを変形させ、カードを二回人差し指で叩いた後。
「変身!!」
掛声と共にカードをディケイドライバーに入れる。
『カメンライドゥ!』
ディケイドライバーから無機質な音声が発っせられる。
次いでディケイドライバーのサイドハンドルを両手で押し込むと、中央部が回転した。
『ディケイド!!』
すると彼の周りに幾つもの白い影が現れ、次々と彼の体に重なり合っていく。
そして正面に赤い板のようなものがいくつも現れ、彼の顔に次々と突き刺さるように融合していった。
緑色の二つの大きな複眼と赤い装甲が輝き、変身を完了させる。
“仮面ライダーディケイド”がこの世界に降臨した瞬間だった。
「え!?ちょっとなにあれ!?」
「ツカサ先生が変身したです!!」
「二人とも、早く安全なところへ!」
ユウスケに言われ、鳴滝姉妹は安全なところまで逃げ、遠くから士達の様子を伺った。

「正体はもう解っているぞ“ワーム”!とっとと正体をみせろ!」
「くそ!まさかこんな方法で見破られるとは…!」
すると亜子の体はみるみると変化していき、この世の物とは思えない怪物になってしまった。
「きゃー!?」
「なんですかあれは!?」
「落ち着いて…大丈夫だから!」
「おらあ!」
士はその化け物…ワームに次々とパンチやキックなどの攻撃を加える。
「くけけけけけ!!」
対するワームも鞭のような触手で反撃する。
バーン!
「ぐあ!」
その攻撃によって、士は改装中で誰もいないビルの中まで吹き飛ばされる。
「くけけけけけ!!」
するとワームは脱皮するように、自分の殻を取り、成虫形態になった。
「ちっ!その形体は厄介だな…!」
『アタックライド!ブラスト!』
ライドブッカーをガンモードに変形させ、無数の銃弾をワームに放つ士。だがワームは目にも止まらぬ超高速の動きでそれをかわしていった。
「くそ!(バキ!)ぐわ!」
ワームの怒涛の攻撃に、何もできない士。
「くそ…!カードを…!」
そしてワームはひるむ士に襲いかかった。
バシュン!!
そのとき、どこからか光の矢が飛来し、ワームの肩を貫いた。
「グギャアアア!!?」
突然の奇襲に転げまわるワーム。
「こいつは…。」
ディケイドは光の矢が放たれた方向を見る、そこには緑色の装甲を纏った戦士…仮面ライダークウガ・ペガサスフォームがペガサスボウガンを手に佇んでいた。
「ユウスケか……めずらしいな。」
「まっ、たまには俺も活躍しなきゃな。てかお礼ぐらい言え!」
「おのれ…!」
ワームはダメージを受けた体を引き摺り逃げようとしていた。
「おい!ウチの生徒をどこにやった!?」
「誰が教えるか!」
ワームは高速移動で壁を突き破り、どこかへ逃げ去ってしまった。
「追うぞユウスケ!」
「わかった!」
そう言って二人は近くにあった自分達用のバイクに乗り込む。後ろにそれぞれ鳴滝姉妹を乗せながら。
「れっつごー!」
「なのですー!」
「って君達なにやってるの!?」
「ええい!降ろしてる暇なんてねえ!とっとと追いかけるぞ!」

そのころ魔、帆良学園都市内にある工事現場…そこで何者かに攫われた亜子は目を覚ました。
「ん…?ここは…?」
「おお、どうやら気付いたようじゃのう。」
「………。」
すると亜子の目の前に浴衣を着た見知らぬ男女が現れた。
「え!?アンタ等誰!?」
その時、亜子は自分の体が男の背中から出された触手に吊るされている事に気付く。
「え…!?な、なんやこれ!?」
「おうおう、生きがいい子娘じゃ…、この分だとお前の仲間もいい餌になってくれそうじゃ…。」
「え、餌!?」
「た、助けてくれ!!」
とそこに、士達にやられたワームが逃げ込んできた。
「うわ!?なんやあれ!?」
「どうした…?この子娘に擬態して沢山の女子を連れてくる手筈であろう?」
「そ…それが!ライダーに邪魔されて…!」
「鬼が…?奴が言っていた奴か。」
(ライダー?鬼?この人達なにゆうてんの?)

「お…俺はどうすれば!?」
「まったく…与えられた役目を果たせんとは…。」
「もうよい、我等が魔化魍の血肉となるがいい。」
「な、なんだと!?」
すると突然、そのワームは地面の中に引きずり込まれた。
「ぎゃああああああ!!!!?」
バリバリバリバリ……
「う…嘘…あの怪獣食われたん…!?」
「次はお主の番じゃぞ?」
「安心せえ…痛みは一瞬じゃ。」
「い…嫌あああ!!!」
そして亜子は、何かが潜んでいる地面へと放り投げられた。

ああ、ウチはやっぱり脇役なんや、この後訳の分からない怪物にあっけなく食い殺される、
被害者Aってクレジットされる存在なんやなぁ…。

そして彼女はギュッと目を瞑った。

ブオブオブオーン!!

その時、置かれていた機材をなぎ倒して、バイクに乗った二人の仮面ライダー(+鳴滝姉妹)が乱入してきた。
「「!!!?」」
「和泉!!」
ディケイドのままの士はバイクから降り、超人的な跳躍で亜子を空中でキャッチした。
「きゃあ!?」
そのとき、地面から巨大なクモのような化け物が現れる。
「キシャアアアアア!!!!」
「「うわー!なんですかあれ!?」」
「魔化魍!?なんでこんなところに!?」
「この世界は怪人のオンパレードだな…。」
士は亜子をお姫様抱っこしながら、巨大なクモの魔化魍を見て毒づく。
「あ、あの…貴方は?」
亜子は自分を助けてくれた謎の人物に名前を尋ねた。
「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ。」
「仮面…ライダー?」
士は亜子をいったん下ろし、浴衣の男女を睨みつける。
「お前ら…響鬼の世界の童子に姫か。」
「いかにも、異世界の鬼よ。」
「どうやら旗色が悪い…逃げるぞ。」
そう言ってその男女は異常な跳躍でどこかへ去って行った。
「ちっ!逃げられたか…。」
「士!それよりも…」ドカン!
「うおわ!!」
巨大蜘蛛に応戦していたユウスケは巨大な足で払われてしまう。
「シャアアア!!!」
「うわ!こっち見た!」
「しょうがねえ、相手してやるよ。」
そう言って士はライドブッカーからあるカードを取り出し、ディケイドライバーに装填する。
『カメンライドゥ!ファイズ!』
するとディケイドのボディに数本の光の線が走り、銀と黒のボディ…“仮面ライダー555”に変身する。
「姿が変わった!?」
「離れていろ!!」
そう言いながら555になった士は腰に付いていた銃、“ファイズフォン”を手に取り、銃弾を巨大蜘蛛に数発撃ちこんだ。
「シャアアア!!!」
「効いてねえな…なら!」
またも士はカードを取り出し、ベルトに装填する。
『アタックライドゥ!オートバジン!』
すると置いてあったディケイドのバイク…マシンディケイダーが変形し、銀色のロボット…オートバジンに変形した。
「すげー!」
「茶々丸さんっぽいですー!」
オートバジンは空中に飛翔し、巨大蜘蛛に砲撃を行う。
「グアアアア!!!」
暴れまわる巨大蜘蛛はそこらじゅうを手当たり次第破壊し始めた。
「次はこいつだ。」
『フォームライド!ファイズ!アクセル!』
フォームライドのカードを装填し、ファイズアクセルフォームに変身する士。
そして腕に付いていたリストウオッチ型ファイズアクセルのスタータースイッチを押す。
『スタートアップ』
そして一瞬でその場から居なくなった。
「きゃ!?ど、どこへ…!?」
亜子は急に姿を消した士を目で探す、すると巨大蜘蛛に高速の攻撃している黒い影を見つける。
「あ、あれが!?早!!」
「そらそらそら!!!」
「キシャアアア!!?」
アクセルフォームの高速の攻撃とオートバジンの攻撃にひるむ巨大蜘蛛。すると吹き飛ばされて気を失っていたユウスケが起き上がる。
「ちくしょー…二次創作でぐらい活躍させろ!超変身!」
その瞬間、クウガのベルトの中心が高速回転し、クウガのボディがマイティフォームの赤からドラゴンフォームの青に変化する。
「でやあああああ!!!!!」
そしてユウスケは跳躍して、拾った鉄パイプをドラゴンロッドに変化させ巨大蜘蛛の脳天に突き立てた。
「キシャアアア!!!!?」
「今だ士!!!」
「珍しいな…活躍しすぎると死亡フラグだぞ?」
「え!?うそぉ!?」
そう言いながら士はファイズ用のファイナルアタックライドカードをディケイドライバーに装填する。
『ファイナルアタックライドゥ!ファファファファイズ!!』
「はぁ!」
士は空高く跳び上がる、すると体に赤い円錐状の光が纏われた。士はそのまま巨大蜘蛛の口に向かって飛び蹴りをお見舞いする。
「ゲギャァアアアア!!!!」
士はそのまま巨大蜘蛛を貫通し、着地の瞬間巨大蜘蛛は大爆発を起こした。
「うおっとととと!!!!」
ユウスケは爆発に巻き込まれそうになりながらも、きちっと着地を決めた。
「やったな士!」パシン
士とユウスケは変身を解き、お互い向き合ってハイタッチする。
「ああ…でもなんでワームと魔化魍が同時に…?あ、わすれてた。」
士は思い出したようにへたりこんでいる亜子の元に駆け寄った。
「あ…あ…。」
「大丈夫か?えっと…和泉亜子だっけか、特徴的な奴が多すぎて逆に覚えやすかったぞ。」
「士…先生?一体これはなんなんですか…?」
「あとでゆっくり説明してやる、立てるか?」
「は、はあ…。」
亜子は立ち上がろうとしたが、足に力が入らず再びへたりこんでしまった。
「はあ…しょうがねえな。」
「へ?ちょっと?きゃあ!?」
士は亜子を持ち上げ背中に背負った。
「は…あの…///」
「気にすんな、普通の奴があんな光景見たらビビるだろ。」
「士…うらやましくないからな!」
「なに怒ってるんだよ…。」
その時。
「「すごーい!!」」
ドイーン☆
「ぐお!?」
士は突然鳴滝姉妹に飛びつかれ、亜子を背負ったまま大きくのけぞる。
「かっこいー!!!なにあれ!?なにあれ!?」
「変身したです!!二人ともヒーローみたいです!!」
「ば、バカやめろ!一人背負っているんだぞ!」
「なんで士だけ…やっぱすこし羨ましい…。」

そんな彼等の様子を伺っている二つの人影があった。
(た…たまたま通りかかっただけなのに…とんでもないもの見ちまった…!)
(ミソラ…どうするノ…?)
(いやー…無関係気取る訳にもいかんでしょ、クラスメート食われかかってたし…。)
数十分後、学園に戻ってきた士達は廊下を歩いて教室に向かっていた。
「和泉、もう大丈夫なのか?」
「はい…心配かけてすみません…。」
「ところでさ?その買い物袋なに?」
ついてきたユウスケは亜子達が持っていた買い物袋について質問する。
「へへへー!もうすぐわかるよ!」
「お楽しみですー!」
そして3-Aの教室の前に着いた風香と史伽は、それぞれ教室の入り口の戸に手を掛けた。
「「せーのっ!」」
そして二人が思いっきり戸を開け放つとそこには…。
パーン!パーン!パーン!
「「「「「「「「「「門矢先生!!!ようこそ3-Aへ!!!!」」」」」」」」」」
クラッカーをもった3-Aの生徒や、ネギ達教員達が士達を出迎えた。
「これは…。」
「実はウチら先生の歓迎会をしようと色々準備しとったんです。」
「ホラ!この中お菓子で一杯だよ!」
「みんな!士先生連れて来たよ~!」
そして生徒達は士達に一斉に駆け寄ってきた。
「さー先生!こっちに座ってー!」
「美砂、アンタ彼氏いるのに…そういえば先生彼女いるの?」
「くぎみーもストレートだねー、狙ってんの?」
「バ、バカ言わないでよ桜子!!」
「あれ亜子?なんかボロボロじゃない?」
「ほんとだ…なにかあったの?」
「う、ううん、なんともないんよ。」
「それよりキャラメルコーン買って来てくれた~?私あれ大好き~!」
「おや、二人とも…何をそんなににやにやしてるでござるか?」
「えへへー♪」
「内緒です♪」
そんな傍から見たらモテモテの士を見て、ユウスケは彼に掴みかかった。
「おい士!女子校の先生だなんて聞いてねえぞ!羨ましい!」
「ふ…!日頃の行いの差だな!」
「ちず姉…誰だろあの人?」
「なに夏海ちゃん?一目ぼれ?」
「なんでそうなるの~!?」

「彼…もうこのクラスに溶け込んでいるね。」
少し離れたところで、高畑とネギは士の様子を伺っていた。
「そうですね、いい人ですし…僕も助かります。」
「ネギー!そんなところにいないでアンタも来なさーい!高畑先生もー?」
「アスナはホンマオヤジ趣味やな~。」
「ほらのどか!ネギ先生とくっつくチャンスよ!」
「ファイトなのですのどか」
「ふええええ…!?」

そのとき、ユウスケは少し笑っている士に気付く。
「?士、どうした?」
「いや…この世界も多分、俺の世界じゃない、だが…。」
士は3-Aの生徒達を見回す。
「これだけ居心地がいいと思った世界は初めてだ。」

そんな彼等の様子を、外から観察している中年の男の姿があった。
「なんなのだこの世界は…?ライダーがいないうえに、私の知らない力が存在しているみたいだが……まあいい、ディケイドを始末できればどこであろうとかまわんさ。」
「いい意味でー。」
「しちみ達場違いじゃないかみゃ?」
そして背後にオーロラのようなものが現れ、男+αは何処かへ消えてしまった。
ツールボックス

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