ネギ×ネウロ


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「なんだ…つまらない」
夜の病院のように静まり返った地下の倉庫。
少年は紅く染まった自分の手を見つめながらつまらなそうに言葉を書き捨てた。
「こんなに人がいるのに中身は揃って普通。人間っていうのはつまらない生き物だね」
扉が開かれ、光が部屋に侵入していく。
「失礼します。」
そこに立っていたのは長い髪を二つに結び、色気のない紫色の服を着た長身の女性
女性は無表情で少年の元へ歩み寄っていく。
女性が歩く度、床がピチャピチャと音をたてる。
少年は子供のような笑みを浮かべ女性の方を向いた。
「また派手にやりましたね、サイ。どうします?中身は」
「いや、いいよ。どうせ最初から期待してなかったし、箱はいいや。」
サイと呼ばれた少年はつまらなそうな表情を浮かべ、部屋の扉へと歩いていった。
「サイ」
それを無表情で呼び止める女性
「ああ、なにか盗まなきゃね。」
サイはこれ以上とないほどダルそうな表情をしながらあたりを物色し、
「盗んだ。あげる。」
そのまま女性に向かって放り投げた。
受け取って女性が見たものはなんの変哲もないディスクケース。
ビニールテープで何重にも巻かれ、危険とだけ書かれた見るからに怪しいものである。

「あ、そうそう。」
部屋を出ていく寸前、サイは一度だけ女性に振り向き、こう言った。
「宇宙人や超能力者の中身を見たら俺の中身も少しは分かるかもね。」
「でも宇宙人なんているはずない。」
「でも超能力者はいると思うんだよね。だって俺もそうだから。」

なぜサイは突然宇宙人だの超能力者だの電波なことを口にしたのか。
それは誰にも分からない
ただ女性にはサイが何を言いたいのか大体分かっていた。
「次、麻帆良行こうかな。ネウロも呼んで…」


サイ
monster robber X・i
人は皆彼をそう呼ぶ。
未知を表すX
不可視を表すi
それを繋げて
怪物強盗X・i(エックス・アイ)
略して怪盗X(サイ)
何にでも変異する細胞を持ち、日々進化し続ける存在。
その反面、進化する細胞のせいで本当の自分が分からなくなってしまった憐れな存在。
だから彼は物を盗む、人を゙箱゙にする
本当の自分を探し出すために…

「そーいえばさ」
扉の影から無邪気な笑顔を見せるサイ
「俺ここに何しにきたんだっけ?…まぁいいや、またね。」
サイが去ったあと、静まり返った地下倉庫でアイは独り無表情のまま立ち尽くしていた。

―同時刻、麻帆良学園研究室

鉄の焼ける匂いが部屋中に広がる。
葉加瀬ははんだごてを握り締め、ひたすらに作業をおこなっていた。
葉加瀬の目の前には部品がむき出しになった海中時計のようなものが置かれている。
その傍らには受話器片手にひたすらなにかを交渉している超
超の顔からどうやらかなり難航しているようだ
超が受話器を置くと、それに気付いた葉加瀬は作業を止め
「どうでしたか?」
と、心配そうに尋ねた。
「いや、おそらく手に入るヨ。ただ…」
どこか苦い顔を覗かせる超。
「なにか問題でも?」
「…い、いや。なんでもないヨ。」
超がなにかを隠していることは見るからに明らかだったが、葉加瀬はそれを触れることはしなかった。
「あ、葉加瀬!超さん!お願いがあるんだけど。」
突然研究室に入ってきたのは同じクラスメートである明石裕奈。
彼女は満面の笑みを浮かべ、こう言った。
「幽霊をやっつける兵器作って?」
2人はキョトンとした顔でお互いの顔を見合わせた。

―二日後
吾代忍はいま刑務所の面会室のパイプイスに独り腰を掛けている。
彼の表情はどこか堅い。
まるでこれから一生一代の大博打にうって出るギャンブラーのような、センター試験直前の現役生のような。

どちらかというと極度の緊張で固まってしまったような印象である。
吾代の前のドアが開かれ中から看守と女性が現れる
女性は吾代のほうを見ると、軽く微笑み
「初めまして。探偵さんからあなたの話はよく聞いています。」
そしてゆっくりとパイプイスに腰をかけた。
「あ、あんたがあのアヤ・エイジアか…。」
アヤ・エイジア 本名 逢沢綾
おそらく日本中で彼女を知らない人はいないであろう。
世界中の人を魅了する歌声を持ちながら、殺人を犯した憐れな歌姫。
もちろん吾代も知らないはずがない。
吾代の目はまるで神でも崇めるかのようにアヤをじっと見つめていた。
「あら?実際会って見てイメージが壊れた?」
「い、いい、いや。そんなことは…。」
「ふふ…面白い人ね。あなたのお名前は?」
「え…?は、はい。吾代忍です。」
「そう…、よろしく。」
アヤはニッコリと笑ってみせた。

なぜ吾代はこんなところにいるのかというと話はだいぶさかのぼる。

ネウロに半ば強引に呼び出された吾代は渋々事務所に出頭した。
そこには大事な操り人形が盗まれたというのに特に様子を見せず、いつも通り机に足をのせ偉そうに座っているネウロの姿。

「遅いぞ、奴隷二号」
「っ誰が奴隷二号だ!」
相変わらず態度のでかいS魔人に多少イラつき気味の吾代。
「…んで、探偵がどうしたって?」
「誘拐されたのだ。」
そう言うとネウロは一枚の黒い封筒を放り投げた。
その中の手紙にはこう書かれていた。
『ネウロ。桂木弥子は誘拐した。でもまだ壊してない。返して欲しかったら俺と戦ってよ。でも早くしないと壊しちゃうから。 X』
「…で、俺にどうしろって!」
「捜しに行け。」
「ふざけんな!俺には関係ねぇだろ!てめぇでなんとかしろ!」
手紙の最後に記されていたXの文字
おそらくこれは怪盗X(サイ)への挑戦状
いくらハイエナとあだ名され゙あっぢの世界から恐れられたといっても所詮は人間。
命が幾つあっても足りたもんじゃない。
「…はぁ。使えない下等生物め。」
ネウロは呆れた様子で懐から一枚のメモ用紙を取り出し、吾代に差し出した。
「なんだ…地図…っておわっ!」
突然吾代目掛けてなにかが飛んできた。
吾代はその飛来物を紙一重で避けると、飛んできた方向を思いっきり睨み付けた。
「おいクソ魔人!何のつもりだ!」
「いらんのか?なら返してもらうが」
飛んできた飛来品、それは以前ネウロに壊された吾代の愛車 BMW/XⅢの鍵だった。
ツールボックス

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