第二訓 人の悪口にはしっぺ返しが来るから気を付けろ

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「―ということじゃ」 「何が『―ということじゃ』だタコジジイィィィィ!!!」 「タコジジイィィィィ!!!」 「誰がタコジジイじゃァァァァ!!!」 「命の恩人に何やってんだアンタはァァァ!!」 ・・・今僕、ネギ・スプリングフィールドの目の前ではなんと言ったらいいのか分からない光景が広がっています。 今日の夜、学校の見回りをしていた僕は世界樹の方から光が見えたので言ってみると、そこには木で出来た戦車のようなものがあって、中にはお爺さんと20代後半ほどの人、僕より5,6歳ほど年上の人の3人の男の人に、 明日菜さんと同じぐらいの年の女の子が1人、あと豹と同じぐらいの大きさの白い犬の計4人と1匹が気絶していました。 僕はとりあえず20代後半ほどの人-後に聞いた名前は坂田銀時さん-がひどいケガをしていたので応急処置として治癒の魔法をかけた後、 一番初めに気が付いた僕より5,6歳ほど年上の人、志村新八さんに話しを聞きました。 でも新八さんは江戸がどうしたとか、よくわからないことを言っているので、とりあえず学園長に連絡をとって坂田さんの手当てをした後、 学園長と二人で他の三人、新八さんと女の子-神楽さん-とお爺さん-平賀源外さん-から話を聞いて、あと魔法で新八さんの記憶を除いてみたら、学園長は「彼らはワシらとは違う異世界から来たのじゃろ」と言いました。 もちろん言われた3人はとても混乱していましたが-神楽さんに至っては学園長に掴みかかっていました-、しばらくすると現状を受け入れたようでした。 その後もどうやって記憶を除いたのかということやどうやって銀時さんの怪我の治療をしたのかということから僕や学園長が魔法使いであることを知るとまた混乱していましたが -神楽さんに至ってはまた学園長に掴みかかっていました-、これについても異世界に来たことに比べればまだ分かることだと納得したようでした。 その後銀時さんが目覚めて少しした後学園長室でほかの3人と同じような説明をしたら―――冒頭のようなことになったわけです。 ・・・ところで神楽さんはさっき納得したのに何でまた学園長に掴みかかってるんでしょうか? 「と、とりあえず落ち着いてください、銀時さん!!」 「つーか神楽ちゃんまで何で掴みかかってんのォォォ!!!」 とりあえず新八さんといっしょに、銀時さんを半ば無理やり落ち着かせてしわってもらいました。ちなみに源外さんはやれやれという感じで僕たちを見ていました。 第二訓 人の悪口にはしっぺ返しが来るから気を付けろ 「しかしまだどこか信じられんのう、幕末に黒船ならぬ宇宙船が現れた世界など・・・」 「僕もです、宇宙人って本当にいたんですね」 「信じられないのはこっちだァァァ!!異世界に魔法使いだあ!?俺らはどこぞやの憂鬱な小説のキャラかっつーの!!世界を大いに盛り上げるための坂田銀時の団結成かっつーの!!」 「だが銀の字よ、お前体2箇所ばっか穴開いてたってのに、今じゃほとんど治っちまってるじゃねえか。こりゃ本当に魔法でも使ったとしか思えねえだろ」 と源外は言う。 そう言われてみて銀時は気が付いた。流山との戦いの中で彼は流山に体の2箇所を貫通される大怪我を負っていたにもかかわらず、今はほとんど傷は無い。これはネギが応急処置として治癒の魔法をかけた後、治しきれなかった部分を学園長の魔法によって治したためである。 「・・・まいったなーオイ」 事実を認めたのか、銀時は頭を抱えつつ言う。 「銀ちゃん、これから私たちどうするアルか?」 神楽が言う。 「そうですよ銀さん、僕らこの世界のことなんてよく分かりませんし、元の世界にに戻る方法も分かりませんし」 新八も言う。 「なあジーさん、何とかならねえかな」 とりあえず銀時は源外に聞いてみる。 「俺が知るかよ。機械修理か何かで稼げないかと思ったが、どうにもこっちの世界のことが分からないとどうしようもねえよ」 詰まる四人。そこに助けの手が差し伸べられる。 「むう、君らが良かったらここにおらんかの?」 学園長が言う。 「「「「・・・え?」」」」 思わず4人そろって聞き返す。 「君らの記憶を見てみたが、君らの世界とワシらの文明レベルは一部を除いて大して違わんようじゃ。 ワシが判断するに君らがこちらの世界で暮らしてもそこまで不便することは無いと思うのじゃ。しかし君らはこの世界にワシら以外の知り合いはおらんじゃろう。だからこの麻帆良学園で生徒か教師か何かとしておらんかということじゃ」 「い、いいんですか!?」 新八が思わず大声を上げる。 「うむ、こうなったのも何かの運命じゃ。君もかまわんの、ネギ君」 と、隣で何か考え事をしているようなネギに話しかける。 「は、はい!!僕も何か出来るなら協力しますよ!!」 突然話しかけられて驚いたのか、ネギも思わず大声をあげる。 「オイオイいいのかジーさん、もしかしたら俺らは実は宇宙を叉に駆ける海賊王かもしれねーんだぞ」 銀時が冗談で言ってみるが、学園長は少し笑いとばして言う。 「そんなことはあらんよ若いの、新八君の記憶を見る限り君は自分の芯を通す人間のようだし、何よりワシにはわかるわい。 一見濁って見える君の目の中が本物の侍の目をしているのがの」 「ジーさん・・・」 銀時は少し考えると、口を開いた。 「あんがとよジーさん、アンタの提案受けさせてもらうわ。あんた一見ただのタコジジイだと思ったが本当はいいタコジジイだったんだな」 「世話になるアルよ、タコジジイ」 「だから誰がタコジジイじゃァァァァ!!!」 「アンタら結局タコジジイに落ち着くんかいィィィ!!!」 「お、落ち着いてください学園長!!」 とりあえずネギが学園長を抑えて、新八が銀時と神楽にツッコミを入れている間、源外は一つ疑問を抱いた。 「なあ近右衛門殿、俺らがここで世話になるとしても、俺らは何をすればいいんだ?」 「おお、そうじゃなあ。たしか源外殿は機械に長けておるらしいのお」 「ああ、確かに俺は江戸一番の発明家って呼ばれてたがよ。それがどうした?」 「ならば麻帆良大学の工学部におったらどうじゃ?あそこなら好きなだけ源外殿のしたい研究ができるぞ。もし良かったら源外殿専用の研究室も用意するがの」 「マジかい!そいつぁありがてえや!!」 思わず源外は膝を打つ。 「じゃあ新八君はどうするかの?もしよかったらここの高校に籍を用意するがの」 そう言われた新八は少し考え、答えた。 「あの、せっかくですが、もし良かったら警備員あたりの仕事はありませんでしょうか?」 「ふむ・・・別にかまわんがそれはまた何でじゃ?」 意外な新八の頼みを不思議に思い、学園長は尋ねる。 「いや、見ず知らずの僕たちを助けてくれた上に、ここでお世話してくださるのは、何か悪いと思いまして、もし僕に何か出来ることは無いかなと思いまして」 そんな新八の申し出に感心したのか、学園長は頷くと 「うむ、それならば用務員として何かいろいろとやってもらおうかの」 と答えた。 「ありがとうございます!」 と答える新八にうむ、というと学園長は神楽と銀時に目を向ける。 「さて、お嬢ちゃんと若いのじゃが、とりあえずお嬢ちゃんは麻帆良学園の女子中等部に入ってもらうがよいかの?」 「しかたない、お前の生徒になってやるヨ」 「なんで上の目線からなんだよアンタはァァァァァ!!!」 「で、クラスじゃが・・・」 「あ、あの・・・」 「ん、どうしたネギ坊主」 いつの間にかネギに対する呼び方を決めたのか、銀時が話しかける。 「学園長、もし良かったら神楽さんのクラスは僕のクラスにさせてもらいませんでしょうか?」 「むう、別にかまわんがのお。よいのかネギ君?」 学園長がネギに聞く。 「はい、今のところ中等部の先生の中で事情を知っているのは僕だけですし」 「うむ、確かに正論じゃな。嬢ちゃんは何か希望はあるかの?」 「別に異存は無いアルね。ただ食券を1年分欲しいアルよ」 「「止めろおォォォォ!!アンタが1年分の食券をもらったらこの学園の財政が破綻するゥゥゥゥゥゥ!!!!」」 すかさず銀時と新八の鋭いツッコミが入る。神楽の鉄の胃袋と無限の食欲のことを考えると食券1年分というのはいくらになるか想像につかないものであった。 「しょうがないアル。じゃあ半年分に譲歩してやるヨ」 「聞いたことねーよそんな傲慢な譲歩!!そもそも譲歩する方じゃねーだろアンタ!!」 「で、若いの、おぬしにはネギ君のクラスの副担任をしてもらおうかの」 「「「オイィィィィィィ!!!!!」」」 すかさず3人の突っ込みが入る。 「他の3人には希望を聞いといて俺の時は何も無しかコラァァァァァァァ!!!!」 「学園長さん止めておいた方がいいですよ悪いことは言いませんから!!!銀さんは無気力で卑猥で金に汚くて、何よりこんな死んだ魚みたいな目をしてるんですよ!!世界で最も教育者って職業からかけ離れた人間ですよ!」 「銀ちゃんが先生になるぐらいなら定春が先生になった方がまだましアル!!銀ちゃんみたいのが教室に入ってきたら即刻警察消防保健所その他諸々に通報されるアルよ!!」 「お前らどういう意味だコラァァァァァァァ!!!」 といったツッコミ(新八と神楽の銀時に対するツッコミに対する銀時のカウンターを含む)が続出する。しかし学園長は笑みを浮かべ、切り返す。 「大丈夫じゃよ新八君に神楽ちゃんや。今はまだ春休みじゃし時間もある、心配せんでもこの若いのは教師に慣れるじゃろ。ネギ君はどうじゃ?この若いのが副担任に来るのに不満かの?」 「え、は、はい、いや僕は銀時さんが別に副担任になることに不満なんて・・・」 「じゃあ決定じゃの。若いの、おぬしを麻帆良学園中等部3-Aの副担任に任命するぞい」 と銀時に告げる。 「ちょっと待てオイィィィィィ!!!!何?俺の意思や意見とかは無視!? 俺にも一応人並みの権利とかがあるんですけど別に何もしないで学園内をぶらぶらしてるんじゃなくて何か新八みたいに警備員をやったりもしよかったら購買か何かで働いたりもしようかなーとか思ってたりするんですけどそういう意見や主張は無視!?」 と銀時が声を上げる。 「大体おぬしさっきワシのことをずっとタコジジイよばわりしてたじゃろ!それで権利は喪失したわ!!」 「何だそりゃ神楽だってさっきからタコジジイ呼ばわりしてたじゃねーかこのタコジジイ!!!」 「だから誰がタコジジイじゃァァァァ!!!」 「アンタらいい加減にしろォォォォォ!!!」 この言い合いが30分ほど続いた後、結局最終的に銀時はネギが担任を務める麻帆良学園中等部3-Aの副担任に、新八は麻帆良学園の用務員に、神楽は麻帆良学園中等部3-Aの一員に、源外は麻帆良大学工学部の非常勤講師となることに落ち着いた。 あと定春に関しては銀時たちが責任を持って買うことを条件に専用の犬小屋を作ってもらうことに決定した。 ちなみにこの間神楽は机の上にあった煎餅を勝手に食べ、源外は銀時と近右衛門の口げんかをやれやれという感じで眺め、ネギは本日いろんなことがありすぎたことに疲れてうとうとしていた。 「ああ、大切なことを言い忘れていたわい」 一応これからのことが決定し、銀時一行が一応の本日の宿である職員寮の一部屋にとまるために行こうとした時、学園長が声をかけた。 「何だタ・・・ジーさん」 「今タコジジイって言おうとしたじゃろ!!まあええわい、実は魔法に関することなんじゃがな」 「ああ、大方魔法を他人にバラすなって辺りのことだろ」 銀時の返事に学園長は頷く。 「そうじゃ。よくわかったのう」 「そりゃそうだろ、普通に考えてこういったことは隠すことだろ?」 「うむ。その代わりこちらも君らが異世界の人間ということは秘密にしておくからの。ネギ君、職員寮まで送ってやりなさい」 「はい、学園長」 そう言って銀時一行とネギは職員寮に向かって行った。 「・・・ふう」 一人になった部屋の中、学園長は今日のことを考えた。自分たちとは違う異世界。今でもその存在は信じられても、未だどこか実感が湧かなかった。 しかし彼らが真っ直ぐな芯を持つ、「侍」の心を持った人々であることは自分にも分かった。彼らならばここにいても大丈夫であろうと確信がある。 そこまで考えると、学園長は机から鏡を取り出した。 「・・・・・・ワシ、そんなにタコに似とるかの?」

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