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「『嵐』その⑥」(2007/05/10 (木) 20:16:22) の最新版変更点
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―――もし、自分の住む街に、人知を超えた秘密結社が存在して、
何人もの住人が行方不明になっているという事実(こと)を、
何かで知ってしまったら、あなた方ならどうするか?
『逃げる』か?
……それは正解ではない。でも、間違いではない。
自分の命を大事にする精神は大切だ。
『怯える』か?
……これだって正解ではない。しかし、間違いともいえない。
絶対的な恐怖を前にしたとき、誰だって人間はブルっちまうだろう。
あるいは……
『知らんぷり』をするか?
……これもやはり正解ではない。だが、やはり間違いのはずもない。
自分の勝手知ったる日常生活にしずまるというのも大切だろう。
―――しかし、彼らは違った。
人知を超えた秘密結社、それとは違う。だが同じく、人知の及ばない『悪』に――
彼らは『黄金の精神』を持って――
―――『立ち向かって』いったのだ。
――そして、ここでもまたひとり―――
彼は『ジョースターの血統』でも、ともに戦った訳でもない。
ほんの十数時間、道であって会話しただけだ。 しかし、だが彼にも『黄金の精神』は宿っていた。
――あるいは生まれもった勇敢さか、生きる上でこびりついた『対応』か
どれにしても彼はそれに『立ち向かう』ために、『嵐』に身を晒した。
ジョジョの奇妙なネギま!
『嵐』その⑥
――――――――――――――――――
吹きつける強い風と雨の中に僕は身を出した。
もう恐れはない。 ……いや、やっぱり少し恐いな。
でも、『立ち向かう』って決めたんだ。
目の前の奴は、これまでの人たちより、恐くて、気味が悪くて、つかめない。
でも―――戦う。
僕はエヴァンジェリンさん達に助けてもらった。
――あれは、僕を守るために起きたこと。
でも、茶々丸さんが目の前で殺された。
エヴァンジェリンさんだって痛めつけられた。
僕を守ることなんかのために、2人にはこうなってほしくなかった。
明日菜さんが、僕を守らせてって言った。
でも、ごめんなさい。
その代わり後できちんと話します。
だから、僕1人で―――
「……師匠、大丈夫、ですか……」
「すまんな……ぼーや。……この様だ。
さっさと逃げるがいい、なに、直ぐに追いつく」
「……師匠、2分我慢して下さい。……そうしたら木乃香さん達を呼びます」
言い切り、ローブを体にかけると、目の前の敵へと拳を向ける。
傷の具合が良くない。あれじゃあ2分も待たせられない。速めにカタをつけなくては―――
「――ラス・テル・マ・スキル・マギステル」
「来たれ雷精、風の精!!」
「雷を纏いて、吹きすさべ南洋の風」
――唱えるは始動キー、そして手にある最強の呪文
それは標的を薙払う雷を纏った破壊の風の暴力。
「雷の暴風!!!」