<1th down エースとシスター>

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「あ~疲れた…。」 ラフな格好にボーイッシュな髪型の少女は溜息混じりに呟いた。彼女の名は春日美空。 好きなものは短距離走、いたずら。嫌いなものは神父のお話し、じっとしてること。 麻帆良学園女子中等部3-Aの生徒で陸上部所属のシスターである。 「文句言ワナイ…。」 美空に肩車をしてもらっている色黒の少女はボソボソと喋った。彼女の名はココネ。 麻帆良学園初等部に所属しているらしく、彼女もまたシスターである。 二人は現在東京にいる。何故かというと二人は仕事で来ていた。実は彼女達は魔法生徒である。 魔法協会の東京支部に資料を届けるという簡単な任務を任されたのだ。 「まったく…シャークティーも人使い荒いっスよ。自分で行けばいいのに…。」 任務も無事終わりとりあえずブラブラと歩きながら愚痴を吐く美空。 「それにしても凄い人ごみっスねぇ…見てるだけで疲れる…。」 「モット静カナトコガイイ…。」 麻帆良とは違う雰囲気になれない二人。ココネの意見に美空も同意し移動する事にした。 しばらく歩いていると河川敷に出た。人も少なく大分静かな所だった。 「ん~ここならのんびりと…お!ねぇ、ちょっとあそこ見て来ていい?」 美空が指差した先には小さなスポーツ用品店があった。ココネが黙って頷くのを確認すると美空は店に向かった。 「丁度新しいランニングシューズが欲しかったんだ~。コレなんか…。」 美空が店内を物色しているとココネがシャツの裾を引っ張ってきた。 「どうしたのココネ?」 「アレ…アヤシイ…。」 ココネの視線の先、そこには挙動不審の明らかに怪しい男が品物の前をうろついている。 もしや万引きか?そう思った時に男は商品を鞄に詰め込み急いで店を出た。 「ちょ、マジっスか!?ココネはここで待ってて!」 突然の事に美空も慌てて追いかけようと店を出ようとするが……。 「「うわあ!!」」 店から出ようとした時入ってきた少年と正面からぶつかってしまった。 「あいたたた…だ、大丈夫ですか!?ホントスイマセン!!」 鼻を押さえながら物凄い勢いで謝罪をする少年。かなりの小心者のようだ。ジャージ姿に何故かガムテープで“主務”と書かれている。 「ああ…大丈夫ってそれ所じゃねっス!!」 「な、何かあったんですか?」 「万引きっスよ、万引き!!じゃあ私はこれで…あー!もうあんな所に!!」 「あ!待ってください!僕も行きます!」 少年も美空の後を急いで追いかけた。 「よし!大分近づいてきた!」 「あの男ですか!?」 「うおっと!!びっくりした~。君速いね…。」 全速力で走っていた美空にいつの間にか隣まで追いついてきた少年。 いくら自分がアーティファクトを使ってないとはいえ自分と同じくらいの人がいるとは思いもしなかった。 「ねえ、君名前何て言うの?私は春日美空!」 「こ、小早川瀬那です…。君も速いね。(女の子だったんだ…。髪が短いから男の子かと思った…。)」 追いかけながらお互い軽い自己紹介をしてると万引き犯が路地を曲がった。 「逃がさない…ってマジっスか?」 おそらく神社のだろうか?目の前には気が遠くなる程の段数の階段があった。犯人はお構いなしに登っていく。 (魔法でパパっと終わらせたいけど一般人がいるからな~。めんどくさいけど自力で行くか…。) 二人もスピードを落とすことなく軽快に登っていく。 「ハアハア…糞!しつこいなあ!あの二人!」 「ちょっとアンタ!待ちなさい!」 「あ!危ない!!」 瀬那が見たもの、それは美空の足元の階段。ヒビだらけで今にも崩れそうだった。 ――ガラッ! 「へ?」 気付いたときには遅かった。案の定足元の階段が崩れバランスを崩してしまい後ろに倒れそうになる。 (ヤバッ!障壁を…!) 「うわああああ!!」 (…!?瀬那君!?) 瀬那は咄嗟に美空を受け止めるも、勢いでそのまま転げ落ちてしまった。 「よし!これで逃げ切れるぜ!」 万引き犯は転げ落ちていく二人を見て勝ち誇った笑みを浮かべる。その時だった…! ――スカーン!! 「ぐがっ!…うおっと、とととと…うわあああああああああ!!」 どこからともなく空き缶が投げられ見事万引き犯に命中した。そしてそのまま犯人も転げ落ちていった。 「いたたた…。瀬那君大丈夫!?」 「あ、何とか…ぐっ!!」 笑顔で答えようとするがすぐに足首を押さえて蹲ってしまった。 「まさか足やっちゃったの!?」 「ちょ、ちょっと捻っただけですよ…。あ!そうだ万引き犯!!」 自分たちの目的を思い出し階段を振り向くと犯人が転げ落ちてきた。 ――ドサッ! 「「あ、万引き犯…。」」 ピクリとも動かない、おそらくのびているのだろう。その犯人に一人の男が近付いていき犯人の上に腰掛けた。 「タ~ッチダウ~ン。YaーHaー!」 「ヒル魔さん!?」 「ったく…買出しが遅せーから探してみれば…この糞チビ!」 「え…っと…誰っスか?」

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