ヅラ

今日は風が強い。そういえば台風が近付いてるとか言っていたかな
「知恵先生。お疲れ様」
「あ、校長先生。お疲れ様です」
「それじゃ、私は先に帰りますから」
「あ、はいお疲れ様でした」
校長がドアを開ける。と同時に風が吹き込んでくる
パサッ
「あ・・・・」
「・・・・」
校長のヅラが・・・落ちた
いや、前々から薄々感づいてはいたことではあったのだが
いざこうなるとどう対応すればいいのか・・・
「こ、校長先生・・・」
校長はギクッと肩を震わせゆっくりと振り返る
「・・・・なにかな?知恵先生?」
「あ、いえ。お疲れ様でした」
そう言って私はわざとらしく背を向けた
ドアが閉まる音がした
振り返るとヅラは既になかった
      • あの程度の風で飛ぶのはまずいんじゃなかろうか
対応の仕方も考え物だし。自分で調べて買ってみようか
だがしかし「校長先生。このヅラは外れにくいですよっ☆」だなんて言えないし・・・
そうだ。今度もしヅラが外れるようなことがあったらそのときにでも渡そう。それなら不自然じゃないし

そして私は帰り道、途中で店に立ち寄って店員にオススメなどを聞いてヅラを買った
最終更新:2006年09月03日 18:36
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