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  き      



【ギーアン】

(俗語:TRPG)
伏見健二デザインのTRPG『ギア・アンティーク』シリーズの略称。
『ギア・アンティーク』は、ツクダホビーから発売され、後にゲーム・フィールドから再編・復刊されたスチームパンクRPG。魔法が実在しながらも、科学文明が台頭しつつある近代ヨーロッパ風の世界での冒険を扱う。ゲーム・フィールドから発売された『ギア・アンティーク~ルネッサンス~』では、まずキャラクターの一生を全て作成してから、実際のシナリオに使われる年代部分だけを抜き出すという独特のキャラクター作成法が注目された。
デザイナー伏見健二が発表した『ブルーフォレスト物語』とも背景世界を共有している。

関連:【青森】 【伏見健二】


【菊池たけし】

(人物)
きくち・たけし。TRPGデザイナー、ライター。有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチ副社長。
学生時代にツクダのボードSGにはまり、SG雑誌『シミュレイター』に掲載されたローズ・トゥ・ロードのリプレイ「七つの祭壇」(藤浪智之著)でRPGに目覚める。
その後、ホビージャパンのSG雑誌『タクティクス』でライターデビュー。同誌およびその後続である『RPGマガジン』で定期的に記事を執筆する。特にリプレイが人気で、リプレイ中で使用したオリジナルシステムが、後に『セブン=フォートレス』として商品化された。
現在も、自身のデザインしたシステムを含め多数のTRPGリプレイを執筆。(笑)を多用するハイテンションでストーリー性重視の作風で知られるが、一方でTRPGデザイナーとしては、ツクダSGからの趣味が強くでており、とにかく数値に拘ったパワーゲーム志向を求める傾向がある。
また、TRPG関係とは別に、長年、数多くの雑誌で読者参加企画ページを担当しており、読参黎明期を支えた人物の一人として数えられる。
代表作はTRPGでは『アリアンロッド』、『セブン=フォートレス』シリーズ、『ナイトウィザード』。
読者参加企画では、『ファージアスの邪皇帝』『女神天国』『超女王様伝説聖セント★プリンセス』『プレゼント・プリティ』など。
また、バンプレストの『真・魔装機神』のシナリオを担当している。

関連:【FEAR】 【小暮英麻】 【ドロンパ】 【矢薙直樹】


【黄潜】

(俗語:全般)
ホビーショップ『イエローサブマリン』の通称。社名である「イエローサブマリン」を直訳し、その後短縮させた形。

関連:【イエローサブマリン】


【期待値】

(用語:TRPG)
乱数が絡む条件下で、得られる結果の値とその出現率から算出される、結果が期待される値。
つまり一番出やすい"と思われている"値。
テーブルトークRPGでは、ダイスロールによる値の平均値を指す。
卓上ゲーム板では、しばしば「最頻値」と混同されて使われる。

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【義妹】

(板語)
(1)
それ一つあれば全ての人間が満足できると予言されている、架空概念としての「究極のRPG」。
いわゆる「最終小説」などに近い概念。
現在判明している情報では、
  • 世界中のあらゆるシステムの中で、コンベンションでもっとも向いたシステム構成
  • 海外製のゲームだがd20ではない完全オリジナル。
  • 世界観はグローランサと相性がいい。アメリカではこれの出現のおかげでHero Wars/Hero Questは完全にとどめをされることになる。
  • 実妹、義弟はサプリメントでしかプレイできないが未訳。
ということらしい。
語源は、「スタンダードTRPG議論スレ」の初代スレで、「もっとも優れたTRPGシステムは何になるのか」を熱く議論しているときに、
「義妹でもやるしかないだろう」
というギャルゲー板の妹スレからの誤爆が入ってきたことから。

(2)
上記(1)をきっかけに製作されたTRPG『Cute Sister TRPG』の通称。【CST】の項を参照せよ。

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【キャラクターシート】

(用語:TRPG)
キャラクタのデータを書き込むための用紙。ゲームで使用するデータ、名前や性別、出身地などの個人設定も書き込める。
キャラクタの顔イラストなどを描きこむ欄もあるため、PC作成時に「まずイラストから」というプレイヤーもいる。

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【キャラクター知識】

(用語:TRPG)
キャラクターが持っている(あるいは『持っていない』)知識の範囲。プレイヤーが持つ知識とイコールでないことに注意。
ある知識についてプレイヤーが知っていてもキャラクターが知らない場合、キャラクターはそれを知らないように振舞うよう要求されることがある。
 ただし、逆も然りでプレイヤーが知らなくても、キャラクターがその世界や職業として必要な技術や知識を有しているとする場合もある。
(例:プレイヤーが武器に詳しくなくても戦闘系職業なら見分けや使用法を知っているはず)

プレイヤー知識と同じく、よく口プロレスや論争の元になる。

関連:【プレイヤー知識】


【キャラクタープレイ】

(俗語:TRPG)
役者のように役を演じる行為、または、キャラクターになりきって台詞を言う行為。馬場秀和のマスターリング講座において定義・命名された。
「ロールプレイ」という言葉の曖昧さを明確にするため、演技やなりきりを「ゲームの駒に期待される役割分担としての『ロールプレイ』」と区別したもの。なお意志決定のため与えられた役(シナリオハンドアウトで与えられる導入や導入を起点としたPCの性格や行動・"依頼を断らない冒険者"・ゼノスケープにおけるアイズの人格など)を演じる、その役者になりきって台詞を言う行為も『ロールプレイ』であり、『キャラクタープレイ』とは与えられている役割から外れるような個人の演出をすることを指す。

関連:【馬場講座】 【ロールプレイ】


【キャラクターポイント】

(一般)
【GURPS】(【ガープス】)で自分で作成する【PC】に割り振るポイントのこと。このポイントの合計が多ければ多いほどそのPCは強いという目安になる。ポイントの単位は日本語版ではCP、原書ではpoints。各能力値の増加、有利な特徴、技能、特典には消費するCPが記載されており、それを割り振ってキャラクターを作成する。10未満の能力値や不利な特徴、くせ(癖)をキャラクターに与えると不利な点が増える代わりにその分だけCPを別の能力値や「有利な特徴」、<技能>、特典に割り振ることができる。第4版では平均的な人間のCPは25~50CP、25CPが子供やゾンビ程度で100CPを超えると英雄並の強力なPC、350CPでいわゆる人外の存在(妖怪)になり1000CPで神に最も近い状態になる。第3版では第4版の150CPが100CP程度に相当。GURPS Who's Whoによるとノートン皇帝は-4CP、アドルフ・ヒトラーは61CP、アーネスト・ヘミングウェイは147CPである。

関連:【GURPS】 【ガープス】 【スキル制】


【キャンペーン】

(用語:全般)
連続した複数回のセッションで、一つの長大なストーリーを構築する、もしくは追うプレイ。
成功させるためには、多大な時間と努力が必要とされる。

関連:【セッション】 【モノ・プレイ】


【行殺】

(俗語:PBM)
(1)
PBMの行動結果文章において、PCの出番が一行しかなく、しかも死亡シーンであること。
遊演体のネットゲーム93『夜桜忍法帖』のグランドマスターであった甲斐甲賀氏が得意としていた。
行殺される理由としては、そのPCの行動があまりに自己中心的であったり、他のPCの行動と絡めにくい行動などの理由が挙げられる。
遊演体のPBM業界撤退後、同社のスタッフが設立した美少女ソフトメーカー『ライアーソフト』の作品『行殺新選組』でも使われている。

(2)
PBMの行動結果文章において、PCの出番が一行しかなく扱いがぞんざいであること。PBMにおけるPCの扱いの変化と思い入れの深まりによってPCの死亡が珍しくなった結果、このような場合も広義的に「行殺」と呼ばれるようになった。

関連:


【清松みゆき】

(人物)
きよまつ・みゆき。ゲームデザイナー、翻訳家、小説家。グループSNEの古参メンバー。
ゲームデザインにおいては安定した数値バランスにこだわりを見せるため、理数系デザイナーに分類される。
ペンネームからしばしば誤解されるが、男性である…だが本人や周りも頻繁に名前ネタを使う。
代表作には、ゲームシステムでは『ソード・ワールドRPG』『央華封神RPG』など。リプレイ・小説では『ソード・ワールドリプレイ第三部(バブリーズ)』『ソード・ワールドノベル 混沌の大地』など。また、2001年以降のソード・ワールドリプレイの大半に、監修として関わっている。

関連:【Gスラ問題】 【グループSNE】 【シー問題】 【常識】


【ギリシア宗教発展の五段階】

(板語)
イギリスの古典学者マレー(1866‐1957)の著したギリシャ宗教の研究書。日本語訳は岩波文庫から発売されていた。
卓上ゲーム板では、TRPGなどの世界設定における宗教論議が過熱しすぎたときに、論議の不毛さを指摘して収めるための単語。

初出は「ソードワールド」スレに(ソスレ)おける「宗教を語りたければ『ギリシア宗教発展の五段階 』くらい読め」という煽り文。
ソスレは五大神(特にファリス)・邪神についての議論が激しく、しばしば現実の多神教を絡めた一大論戦に発展することも少なくなかったのである。

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【ギルマン】

(俗語/人物)
イラストレーター・漫画家の安達洋介を指す俗称。彼が『アリアンロッドRPG』のモンスター「ギルマン」のイラストを担当し、それを自画像の代わりとしても使っていることに由来する。

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【キングメーカー】

(全般)
勝者を決めるタイプのマルチゲーム(主にボードゲームやカードゲーム)において、敗者が自分の打った手でゲームを終わらせて他人の勝利を確定させること。
特に順位付けをするゲームで最下位に近いプレイヤーが逆転に結びつかない手を打ってターンなどを浪費させてゲームを終わらせることを言う。
また、そのような行為をするプレイヤーを指す。
麻雀で言うところの「アガラス」「ラス確」。非初心者がこれを行うと、ゲームを壊す迷惑行為と見なされたり、勝者との共謀を疑われたりする可能性がある。

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【吟遊詩人マスター】

(俗語:TRPG)
(1)
プレイヤーキャラクターがいてもいなくてもストーリーの流れが変わらないようなシナリオを作るゲームマスターの蔑称。
プレイヤーキャラクターがシナリオで提示されたミッションに成功しようが失敗しようが、物語の流れは全く変わらないというのが特徴。多くの場合はGMのお気に入りのNPCがPCのお株を奪って活躍する。【当事者性】に重きを置く人間から特に嫌われるタイプのマスタリングである。
だが、商業作品として出版しているリプレイなどでも演出不足や誘導失敗(押し引きが弱い)などでたまにこういうことをやらかす場合がある。

こういったゲームマスターがよく俎上に登る「困ったちゃんスレ」では、吟遊詩人マスターを2つに分類している。
1つは谷底型吟遊で、シナリオはGMが決めたもの(谷底の一本道)に沿って進み、プレイヤーが何をしようとも開幕から終幕まで変わらないというもの。
もう1つは尾根型吟遊で、一件普通に見えるが、GMが想定しているシナリオから外れるプレイヤーを容赦なく抹殺・追放・拘禁する(尾根から突き落とす)というもの。

例えば、
「火吹き山のドラゴンが王女をさらった!英雄NPCが姫を助けにいったので、火吹き山中腹のドラゴンの眷属を始末しておいてね。」
という状況において、ドラゴンの強さや英雄NPCの美しさを延々と語り、眷属との戦いをおざなりに処理して「英雄NPCがドラゴンを倒し姫を助けて凱旋した」といった勲やロマンスを延々と描写すれば谷底型吟遊である。
そして、プレイヤーが出発前に英雄を褒め称えなかったり、より良い解法で眷属を一網打尽にしようとすると、岩なだれでプレイヤーが全員死ぬとか眷属がそれを察知して急襲するとかがあれば尾根型吟遊である。

(2)
狭義の意味で、(1)から発展(悪化)して「TRPGとは俺が作ったシナリオの独演会だ」と勘違いするようなゲームマスターへの蔑称。
TRPGにおいては「GMもPLも対等である」が、これはGMが過度にGMとしての強権を振るわないための安全弁である(極論、GMは王様も神様も敵役も自分一人でRPできるため)。
これを無視してどんどんGMが担当する役割を増やし、その結果NPCによる群像劇に終始してプレイヤーが一切介入する余地がなくなるとこうなる。
こういったシナリオ設計にGMの強権が組み込まれたシナリオは「箱庭系吟遊」と称され、当然ながら当事者性など欠片もないため多くは嫌われる。

さらに極端になると、GMが操る特定のNPC(一行または1人)がストーリーに頻出し、ほとんどプレイヤーと変わらないかあるいはそれ以上の活躍をさせることがある。
こうなるともはや完全な吟遊詩人GMであり、場合によってはそのNPCが本来プレイヤーが得るはずのヒロインを横取りしたり手柄や報酬を取り上げたりする。
悪質なものになるとGM自身の持ちキャラクターをNPCとして出し、GMだけが当事者性に浸りきっていつまでも帰ってこない…というのもあるらしい。

上の例で言えば、英雄NPCのロールプレイをゲームマスターが熱演し、道中の眷属は英雄NPCが一掃し、ドラゴンとの死闘を声高に描写し、救出した姫との甘いラブロマンスと王様の賛辞を、GMがプレイヤー抜きで表現するようなもの。
こうなるともうどこぞのライトノベルと変わらない。

(3)
プレイヤーに行動選択の自由を与えない「一本道シナリオ」を行うGMへの皮肉。

ただし、【自由度幻想】に警戒感がある立場の人間からは、「シナリオから外れた状況での面白さを提供する自信がGMにないならば、PCがシナリオを外れないように行動選択の自由を奪った方が良い」として、一本道シナリオを肯定する意見もある。
また、【当事者性】に重きを置く人間も、「PCが"活躍の機会を自ら捨てる”ような自由は与えてはいけない」として、PCが主人公として扱われる限りは一本道シナリオを肯定する傾向が強い。
このような肯定意見は1990年代のTRPGバブルの頃は少数派であった。これはTRPGの流れが一度断絶した【冬の時代】の後になって目立ってきたものである。それ以前のTRPGにはなかったタイプのゲームシステムやルール概念が生まれてきた影響が大きい。
そのため、世代によって考え方が大きく違う部分である。

ただし、一本道シナリオに肯定的な立場であっても、GMが提供する試練(戦闘など含む)にPCが失敗すればシナリオはバッドエンドになり、成功すればハッピーエンドになるという「ミッション成否の分岐」はなくてはならないとするのが一般的である。

関連:【当事者性】 【自由度幻想】




  き      

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最終更新:2016年05月16日 09:22