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素線量に関するメモ

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素線量に関するメモ


(計算が合わないまま)

素線量についてのディスカッション
http://togetter.com/li/206489

放射線障害防止基本専門部会 低線量放射線影響分科会 議事次第/速記録.
低線量放射線リスクの科学的基盤-現状と課題‐
http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/senmon/shidai/shogai/shogai019/siryo3.pdf

素線量は標的の大きさ及び荷電粒子のLETで規定され、例えば直径8μmの細胞核※1をCo60ガンマ線(コンプトン電子の平均LET=0.58keV/μm)が通過した場合素線量は平均で2mGy,最大約3mGyから0まで分布する。細胞核に平均1個のヒットが得られる条件で受ける線量は約1mGyである(5MeVのα線では約150mGy)。このように細胞核が平均1個のヒットを受ける線量をボーダーラインとしてそれ以下の線量を低線量と呼ぶということが提案されている。すなわちγ線では1mGy以下、α線では150mGy以下がマイクロドシメトリの視点から見た低線量ということになる。”

※1
細胞が60兆個だとすると全容積は
2.7×10^(-10) ×60×10^13
=162000 (ml)
比重1で
≒160 (kg)
となってしまう。
直径8μmの細胞核とは平均値を言ってるのではなくて、
for exampleである。

UNSCEAR原文
http://www.unscear.org/docs/reports/annexg.pdf
For 60Co gamma rays,
for example, and a spherical cell or nucleus (taken to be the
sensitive target) assumed to be 8 μm in diameter, there will
be, on average, one track per nucleus when the averaged
absorbed dose is about 1 mGy [B31, B32].


直径8μmの細胞核 完全球体に近似すると
体積=(4×10^(-4))^3×(4/3)π (ml)
=2.7×10^(-10) (ml)
=2.7×10^(-13) (Kg)

平均LET=0.58keV/μm
直径8μmで、
細胞内通過平均行程は約4μm※2

※2
細胞を完全球体に近似すると平均行程は
不定積分
∫(2r*cosθ)×(2πr*sinθ)dθ/∫2πr*sinθdθ
=2r×∫cosθ*sinθdθ/∫sinθdθ
=2r×[-(1/4)cos2θ]/[-cosθ]
定積分θ:0⇒π/2
=2r×((1/4)+(1/4))/1
=2r×(1/2)

よって吸収エネルギーは、細胞1個につき
0.58×4=2.32(keV)=2.32×10^3×1.60×10^(-19) (J)
=3.71×10^(-16) (J)

これは、細胞1個の重量である 2.7×10^(-13) (Kg)につきだから、
1Kgあたりでは
3.71×10^(-16) (J)/(2.7×10^(-13)(kg))
= 1.4×10^(-3)(J/Kg=Gy)
≒1mGy


全身の細胞全体の吸収エネルギー
3.71×10^(-16) (J)×60×10^13 (個)
=0.222(J)

体重160Kgで割れば
0.222(J)/160 (kg)
=1.4×10^(-3) (J/Kg)
=1.4mGy

=====================
体重100kgだとすると全身平均で1mGy(1mJ/Kg)浴びれば100mJ。
これが、60兆個の細胞での吸収エネルギーだとすると
細胞1個当たり、1.67×10^(-15)J(1)

一方
細胞を直径8μmの球体と仮定すると
平均通過行程距離は4μm。
よってLet値が0.58keV/μmだとすれば、
細胞1個に与えるエネルギーは、
5800×4=23200eV
これをジュールに換算すれば、
23200×1.60×10^(-19)
=3.7×10^(-15)J (2)

(1)と2はオーダーでは合う。
Letの計算のしかたが今一不明。

いずれにしても
ガンマ線1本のエネルギーを細胞1個に全部付与するという意味ではないらしい。
Co60のガンマ線エネルギーは1.17 MeVと1.33 MeVだから、
23200/(1.33*10^6)=0.017
その線エネルギーの2%程を細胞1個に与えるということか。


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