上×山 時々 矢×山 のち・・・TRICKでエロパロまとめ
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上×山 時々 矢×山 のち・・・TRICKでエロパロまとめ
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2017-12-11T18:09:51+09:00
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間違いや訂正などありましたら、コメントをください。
不適切な書き込みは削除することがありますのでご了承ください。
- 「私の本命」の最後発見できて良かったっす。まだまだ先は長いですね。。 -- 管理人 (2006-09-08 00:05:19)
- 素敵なタイトルありがとうございました。>私の本命 &br()&br()管理お疲れ様です。&br()現スレはずっと見ていなかったので、これからまとめを読むことにします。 -- 前スレ243 (2006-09-09 21:27:05)
- あ、どうもお久しぶりです>前スレ243様 &br()ぜひまた投稿してください!入れ替わりラブラブ編とか・・・&br()前のを移植するのに何気に読み返していたんですけどいいですねえ-- 管理人 (2006-09-12 23:05:34)
- そろそろ次スレできるかなあ。メニューの作り方で悩みます。 -- 管理人 (2006-10-09 17:45:07)
- 新スレができましたので、パート2の保管お願いします -- みや (2007-08-29 21:05:32)
- お知らせありがとうございます。一応アーカイブ保存しましたので、手が空いたらぼちぼち追加します -- 管理人 (2007-09-01 19:26:43)
- 最近更新がないですねー。 &br()お忙しいと分かりつつも、過去ログが見られないのは悲しいです… -- お疲れさまです (2007-11-10 02:50:32)
- ほんとにすみません。次Part3スローペースですが更新します。 -- 管理人 (2007-11-21 23:38:25)
- お忙しい中、お疲れ様でした。いつもありがとうございます。大人っぽくなりましたね。 -- 名無しさん (2007-11-22 09:29:04)
- Pink Marrige Blue 1 -- 名無しさん (2007-12-14 19:39:36)
- ↑途中送信してしまいました、ごめんなさい。Pink Marrige Blue 1→2がリンクしていないみたいです。 -- 名無しさん (2007-12-14 19:42:12)
- ↑ありがとうございました。直しました<m(__)m> -- 管理人 (2007-12-15 09:10:15)
- クリスマスネタ1→2、リンクしてないです -- 名無しさん (2007-12-15 17:01:39)
- ↑直しました!ありがとうございます<m(__)m> -- 管理人 (2007-12-15 18:25:58)
- お疲れ様です、お忙しいにも関わらず気づいたらまとめられるその使命感と根気にいつも脱帽しています。無理なさらず今後もお暇な時にがんばってください。覗くのを楽しみにしています。メニュー、これも見やすいですね。 -- 名無しさん (2008-09-05 17:47:44)
- 管理人様おつかれさまです。いつもありがとうございます。ところで、すいません、QKZh6v4e9w さんのサイトを、以前ぐうぜん発見したのですが、ブックマークファイルをなくしてしまいました。どなたか御存じであればh抜きでURLをおしえてもらえませんか?(もしくは検索のヒントでも…。サイト自体はたぶん検索エンジン避けをされているのだと思います。) -- taro (2010-01-14 07:40:07)
- taroさん。same frame と ドラマタイトル(英字) ではどうですか。 -- 名無しさん (2010-01-28 13:15:48)
- 新スレ立ちました &br()【貧乳】TRICK・矢部謙三でエロパロ【巨根】part5 &br()http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1272800412/l50 -- 名無しさん (2010-05-03 13:51:57)
- ありがとうございます -- 管理人 (2010-07-02 13:25:22)
- まだ小説増えてほしいなあとか書きたいなあとか思いつつ、本スレも人大杉で書き込めないです。QKZh6v4e9wさんのサイト私も知りたいな~。検索で出ませんでした・・・。サイト名とか、登録してある二次創作エンジンとかご存知でしたら教えてください。 -- nn (2011-07-04 12:01:05)
- 管理人様お疲れ様です。ご存知かとは思いますが、QKZh6v4e9wさんのサイトが2012年12月に閉鎖されました。残念です。 -- ゆうな (2013-02-12 02:18:24)
- アーカイブの「以前のエロパロ」のリンク先がありませんでした。 -- ニコ (2013-03-01 11:15:36)
- 劇場版&新作SP3公開したので、スレも新たに6になってます -- まいまい (2014-02-20 21:02:49)
- しばらく更新できてなくてすみません・・・ありがとうございます。 -- 管理人 (2014-03-02 22:08:57)
- こまごま拾っています。 -- 管理人 (2014-03-05 22:39:06)
- 更新お疲れ様です。 &br() &br() &br()面倒になるかもしれませんが、 &br()おまけのお風呂でイチャイチャの分も姫始めSSのおまけとしてもらえませんでしょうか?(面倒なら別枠にしても構いません) &br() &br() &br()無理言ってすみません -- 6スレ58 (2014-03-06 06:52:29)
- >6スレ58さん 入れてみました1 -- 管理人 (2014-03-06 16:24:47)
- 管理人さんお疲れ様です。 &br() &br() &br()早速私のわがままを聞いていただき、 &br()まとめてくださってありがとうございます。 -- 6スレ58 (2014-03-06 21:20:56)
- いえいえ、お気軽にリクエストください! -- 管理人 (2014-03-07 12:29:19)
- 管理お疲れさまです!いつもありがとうございます -- 名無しさん (2014-05-14 21:00:48)
- 10月からBSでトリック再放送(しかも夜)!また何か書きたい気持ちとか新しく書く人が来てくれたらいいな -- 名無しさん (2015-10-02 08:49:27)
- 公式の供給がなくなるって寂しいですねえ…でもここがあってくれて嬉しいです -- 名無しさん (2017-12-11 18:09:51)
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メニュー総合
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[[現スレ目次>メニュー5]]
----
*Part6
(現在進行中)
-前の夜 by 216さん [[1>前の夜1]] [[2>前の夜2]]
-[[ややこしい事]] (矢×山)by 192さん
-姫初め by 58さん [[1>姫初め1]] [[2>姫初め2]] [[おまけ>バスルームより愛をこめて]]
-燃え盛る火の中で(非エロ)by 16さん
-[[三角関係]](非エロ)(矢・未・山) by 9さん
*Part5
(dat落ち・・・まとめ中)
-[[ついてない一日]] by 510さん
-[[秘密の遊び]] by 448さん
-カミヌーリ儀式 by 86さん(鈴×山)[[1>カミヌーリ儀式1]] [[2>カミヌーリ儀式2]]
-[[貞子]] by 59さん(非エロ)
*Part4
(dat落ち)
-[[長野にて]]&ref(mikan.gif,メニュー)
-[[眠れないので(仮)]]
-[[商店街で]](微エロ)
-[[新スレ祝い]](非エロ)
*Part3
-[[武家屋敷妄想]](微エロ)
-[[夏服]](微エロ)
-夢 by◆/YXR97Y6Hoさん [[1>夢1]] [[2>夢2]] &ref(mikan.gif,メニュー)
-[[ノンストップ教授]](微エロ)
-[[節分]] [[続・節分]](微エロ)
-[[セオリー>セオリー1]](微エロ)
-[[インセンス]](非エロ)
-[[小ネタ>すいません、エロないです。今までの流れに萌えたので・・・]](非エロ)
-[[ユーザー別がいい]](非エロ)
-[[文字の力]]
-[[ジャーミー君とハルさん]](ジ×ハ)
-[[めでたいなと]](非エロ)
*Part2
-[[All of you]] by 956さん
-[[改心の必要あり]] by 944さん
-[[問題]] by 938さん
-[[ツンデレ]](非エロ)by 921さん
-[[タナバタ]](非エロ)by 911さん
-混浴 by 774さん [[1>混浴]]
-ホワイトデー(リレー作品) [[1>ホワイトデー]] [[2>ホワイトデー2]]
-妄想ラスト(非エロ) [[1>妄想ラス]]
-only you by 654さん [[1>only you]]
-焼きもち by ◆dv1/DP6HGsさん [[1>焼きもち1]] [[2>焼きもち2]]
-二倍量 by 389 さん [[1>二倍量1]] [[2>二倍量2]] [[外>二倍量番外]]
-雑魚寝の夜 by 342さん [[1>雑魚寝の夜1]] [[2>雑魚寝の夜2]]
-きれいなおねいさん [[1>きれいなおねいさんは・・・]]
-紅白(非エロ)[[1>紅白]]
-星が降る by ◆QKZh6v4e9wさん [[1>星が降る1]] [[2>星が降る2]] [[3>星が降る3]] [[4>星が降る4]] [[5>星が降る5]] [[6>星が降る6]]
-呪文と石 by ◆QKZh6v4e9wさん [[1>呪文と石1]] [[2>呪文と石2]] [[3>呪文と石3]] [[4>呪文と石4]] [[5>呪文と石5]]
-けがに?(リレー作品)[[1>毛蟹]] [[2>毛蟹2]] [[3>毛蟹3]] [[4>毛蟹4]] [[おまけ>毛蟹5]]
-[[誕生日おめでとう]]
-ファナティックス by ◆QKZh6v4e9wさん [[1>ファナティック1]] [[2>ファナティック2]]
-ハロウィン [[1>ハロウィン]]
-pink marriage blue by ◆QKZh6v4e9wさん [[1>pink marriage blue1]] [[2>pink marriage blue2]] [[3>pink marriage blue3]] [[4>pink marriage blue4]]
-不可抗力(石×山) [[1>不可抗力]]&ref(mikan.gif,メニュー) [[(ちゃちゃ)上田の抵抗>(おまけ)俺のものだ!]]
-裁判員・山田奈緒子[[1>裁判員山田奈緒子]]*エロなし
-君もついに・・・ [[1>You]]
-嘘 by ◆QKZh6v4e9wさん[[1>嘘1]] [[2>嘘2]]
-繋がる by ◆QKZh6v4e9wさん[[1>繋がる1]] [[2>繋がる2]]
-[[即死回避小ネタ。]]
*Part1
-try・try・try by ◆QKZh6v4e9w さん [[1>try・try・try]]
-埋めネタ劇場・トリック1 by ◆QKZh6v4e9w [[1>埋めネタ劇場]]
-次郎号走る by ◆QKZh6v4e9w さん [[1>次郎号走る]] [[2>次郎号走る2]] [[3>次郎号走る3]]
-電話にさえ出なければ [[1>電話にさえ・・・1]] [[2>電話にさえ・・・2]]
-サディスティック・エクササイズ by わらび男(734)さん[[1>エクササイズ1]] [[2>エクササイズ2]]
-鎖 by ◆QKZh6v4e9w さん [[1>鎖1]] [[2>鎖2]] [[3>鎖3]] [[4>鎖4]]
-続・湯あたり by 800さん [[1>続湯あたり]]
-sweet hot spa by ◆QKZh6v4e9wさん [[1>sweet hot spa1]] [[2>sweet hot spa2]] [[3>sweet hot spa3]]
-緊縛 by 新人さん [[1>緊縛1]] [[2>緊縛2]] [[3>緊縛3]] [[4>緊縛4]]
-わらびもち by 734さん[[1>わらびもち]]
-愛あるせいかつ by ◆QKZh6v4e9wさん [[1>愛あるせいかつ1]]
-熱血貫通編 by ◆QKZh6v4e9wさん [[1>熱血貫通編1]] [[2>熱血貫通編2]]
-池田荘にて by ◆QKZh6v4e9wさん [[1>池田荘にて1]] [[2>池田荘にて2]]
-後日談風 by 280 ◆K4f74q9XQ6 さん [[1>後日談風1]] [[2>後日談風2]]
-カリボネレ○プ by 無職人さん [[1>カリボネレ○プ1]] [[2>カリボネレ○プ2]] [[3>カリボネレ○プ3]]
-石原の憂鬱 (石×山) by 無職人さん [[1>石原の憂鬱1]] [[2>石原の憂鬱2]] [[3>石原の憂鬱3]] [[4>石原の憂鬱4]]
-初挑戦 by 582さん [[1>初挑戦1]] [[2>初挑戦3]] [[3>初挑戦3]]
-跪いて足を舐めな by 347さん [[予>跪いて足を]] [[1>跪いて足を2]] [[2>跪いて足を3]] [[3>跪いて足を4]]
-ルームメイト脱却 by 347さん [[1>ルームメイト1]] [[2>ルームメイト2]] [[3>ルームメイト3]] [[4>ルームメイト4]] [[5>ルームメイト5]]
-シングルベッド by 無職人さん [[1>シングルベッド1]] [[2>シングルベッド2]] [[3>シングルベッド3]]
-水攻め後・・・by 37さん&ref(mikan.gif, メニュー) [[1>水攻め後]] [[2>水攻め後2]] [[3>水攻め後3]]
----
エロなし小ネタ
-[[上田のコメント]]
-[[もしもふたりが]]
-[[能登ちゃんテンプレ]]
-[[なか卵デート]](石×山)
-[[カミ]]
-[[インタビュー]] by 321さん
*初代スレ
-菊池愛[[1>菊池の恋]]&ref(mikan.gif,メニュー)(リレー作品:(エロ未遂)
-サイドストーリー(I) by 151さん [[1>SideStories]] [[2>SideStories2]] [[3>SideStories3]] [[4>SideStories4]] [[5>SideStories5]]
-私の本命 by 243さん [[1>本命]] [[2>本命2]] [[3>本命3]] [[4>本命4]] [[5>本命5]]
-ピラニア&ref(mikan.gif,メニュー) by 691 さん [[1>ピラニア1]] [[2>ピラニア2]] [[3>ピラニア3]] [[4>ピラニア4]] [[5>ピラニア5]]
-湯あたり&ref(mikan.gif,メニュー) by 267 さん [[1>湯あたり1]] [[2>湯あたり2]] [[3>湯あたり3]] [[4>湯あたり4]] [[5>湯あたり5]] [[6>湯あたり6]] [[7>湯あたり7]]
-覚悟 by 151 さん [[1>覚悟1]] [[2>覚悟2]] [[3>覚悟3]] [[4>覚悟4]] [[5>覚悟5]]
-入れ替わり(NOTラブラブ編)by 243 さん[[1>入れ替わり1]] [[2>入れ替わり2]] [[3>入れ替わり3]] [[4>入れ替わり4]] [[5>入れ替わり5]] [[6>入れ替わり6]] [[7>入れ替わり7]]
-秘密 by 267 さん[[1>秘密1]] [[2>秘密2]] [[3>秘密3]] [[4>秘密4]] [[5>秘密5]] [[6>秘密6]]
-「いんみだれ」 (矢×山)by 151さん [[1>いんみだれ1]] [[2>いんみだれ2]] [[3>いんみだれ3]]
-きっかけ by 243 さん [[1>きっかけ1]] [[2>きっかけ2]] [[3>きっかけ3]] [[4>きっかけ4]]
-理由 by 名無しさん達&151さん(リレー作品)[[1>理由1]] [[2>理由2]] [[3>理由3]] [[4>理由4]] [[5>理由5]] [[6>理由6]] [[7>理由7]] [[8>理由8]]
-なぜベストを尽くさないのか [[1>なぜべす]]
-初夜?by エイジさん他(リレー作品) [[1>初夜]]
-東大製秘薬 by 13 さん (菊×山)[[1>東大生秘薬]]
-即落ち防止 by ??さん (矢×山)[[1>即落ち防止]]
----
エロなし番外
-某飲み屋にて [[1>アニィ]]
-プライベート・ライアン [[1>ライアン]]
*ドラマサロン板の「ヤるぞ、上田」
-初めてネタ by 名無しさん [[1>初めて1]] [[2>初めて2]] [[3>初めて3]] [[4>初めて4]]
-クリスマスネタ by 名無しさん [[1>クリスマス1]] [[2>クリスマス2]] [[3>クリスマス3]]
-第二ラウンド by 名無しさん。 [[1>第二ラウンド1]] [[2>第二ラウンド2]] [[3>第二ラウンド3]]
-アダルトリック [[1>アダルトリック1]] [[2>アダルトリック2]] [[3>アダルトリック3]]
-不老不死(旧題お正月ネタ) by 初代名無しさん [[1>不老不死1]] [[2>不老不死2]] [[3>不老不死3]] [[4>不老不死4]] [[5>不老不死5]] [[6>不老不死6]] [[7>不老不死7]]
&qr(http://www16.atwiki.jp/lovetrick/)
[[BBS]]
[[トップページ]]
2014-03-07T18:47:21+09:00
1394185641
-
ついてない一日
https://w.atwiki.jp/lovetrick/pages/270.html
*ついてない一日 by 510さん
196 :名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 19:55:00 ID:wucoPkcH
俺もお言葉シールゲト
映画は最初の電話のところが好きだ
憎まれ口叩きながら、上田の電話がすごく嬉しそうな奈緒子かわいい
上田が部屋に来るのをちょっと期待したりして
そんな自分ににゃー!とかなってる奈緒子だったりしないかな
>それから7か月
510 :1:2011/01/10(月) 01:08:27 ID:4ZWY9i33
超今更なんだけど、>>196の書き込みに思わず妄想爆発して初めて書いてしまった
エロなしです。ごむんなさい
----
**1
「疲れた・・・」
奈緒子は部屋に入るなり、鞄を投げ出し畳にどさっと座りこんだ。
新しく決まったばかりのバイトは、今日あっさりクビになった。
いつものパン屋に行ったのに、今日に限ってパンの耳が余ってなかった。
おまけに帰り道で夕立にあって、傘なんて持っているわけもなく、服も髪もびしょ濡れになった。
そしてアパートに帰れば、-これはいつものことだが-大家さんとジャーミーくんに家賃を催促された。
あらゆる困難をくぐり抜け、漸く部屋に辿り着いたのだ。
・・・ついてない。
「パンチ、パーマ!」
せめてもの癒しを得ようとハムスターに呼び掛けてみるが、いつもせわしなく動き回っている小動物さえ
2匹丸まって仲良く眠り、反応しない。
「・・・・・・」
奈緒子は机に頭をもたげた。
外ではまだ雨が降り続いている。
----
**2
//511 :2:2011/01/10(月) 01:19:35 ID:4ZWY9i33
「あーあ・・・」
―ふと、頭の片隅にあの男の顔が浮かんだ。
そういえば。
ここのところ、会っていない気がする。
いつも突然部屋に現われては、勝手にお茶を入れたり洗濯物を取り込んでいたりする、でかいだけが取り柄のあの男。
前に会ったのは・・・1か月前?いや、もっと前か?
いつも面倒くさい事件を抱えて奈緒子の前に現れるくせに、ときどきこうしてぱったりと姿を見せなくなったりする。
別にいいけど。
会わないほうが、変な村に連れていかれて、変な事件に巻き込まれたりしなくてすむし。
でも。
私と会わない間、あのでかい男はどうしてるんだろう。
一応大学の先生だから、授業したり(そんなとこ想像できないけど)、
テストの採点をしたり、たまには学生と飲みに行ったりして、
女子学生におだてられてデレデレしたり―
私の知らない場所で。
私の知らない人と会って。
私の知らない顔で笑って―
----
**3
//512 :3:2011/01/10(月) 01:29:17 ID:4ZWY9i33
「って何で私がバカ上田のこと考えなきゃいけない!」
思わずがばっと跳ね起きて叫んだ。
別に上田がどこでどうしていようと関係ないじゃないか。
バカで臆病で巨根で童貞でゾウリムシの40男のことなんか―
ふいに、言いようのない悲しさがこみあげた。
上田は、会わない間、こんなふうに私のことを思い出したりするだろうか。
授業をしているとき。採点をしているとき。調べ物をしているとき。
家にひとりでいるとき。
わけもなく寂しくなったとき。
少しでも、会いたいなんて―・・・
「~~~に゛ゃーーーーっ!!」
急に恥ずかしくなって頭を振った。
違う。別に上田に会いたいとかじゃない。ただなんとなく頭に浮かんだだけで。
来てほしいとか、そんなことじゃない。来たって迷惑なだけだ。いつも。いつだって。
「ああもうバカ!バカ上田!」
「誰がバカだ」
----
//513 :4:2011/01/10(月) 01:42:23 ID:4ZWY9i33
**4
聞きなれた、しかし久しぶりに聞く低い声。
ぎょっとして振り向くと、上田が暖簾の間から顔を出して立っていた。
「う、上田!・・・さん」
上田は無言でずかずか上がりこむと、奈緒子の真横にどっかと腰を下ろした。
「あのな・・・いいか」
神妙な顔をして口を開く。
「はい?」
「俺を愛してはいけない」
「はい!?愛してませんけど」
なんだか前にも同じやりとりをしたような気がする。
「今、俺の名前を呼んでたじゃないか」
「バカ上田って言ったんです。悪口言ったんですよ」
「俺がいないのにか?つまりは俺のことを考えてたんだろうが」
「違うバカ!」
「バカバカ言うな!いいか、バカって言う奴がバカなんだぞ。大体、日本科学技術大学教授で
次期ノーベル賞候補の俺をバカ呼ばわりする君の―」
急に言葉が途切れた。
「・・・you、泣いて」
「泣いてない!」
上田が言い終わらないうちに遮った。
慌てて顔を下に向けて視線をそらしたが、顔がかあっと赤くなるのがわかる。
「おい」
もう顔を上げられない。
いつも鈍感で肝心なことに気づかないくせに、ほんのちょっと滲んだ涙に目ざとく気づくなんて。
----
//514 :5:2011/01/10(月) 01:48:57 ID:4ZWY9i33
**5
「・・・どうした」
どうもこうもない。
恥ずかしい。
消えたい。
ばかうえだ。
「・・・何だよ、びしょ濡れじゃないか」
今頃気づきやがって。普通もっと早く気づくだろ。
「おい・・・山田」
大きな手がおずおずと肩に触れた。
「どうした」
同じことを2回聞く。
「上田さん・・・ずるいですよ」
何もかもついてなくて、心細い日に来るなんて。
上田さんのことを思い出していた、その時に来るなんて。
「ずるい?・・・どこが」
「全部ですよ!ぜんぶ!」
顔を上げたら、思いがけず近くで目が合った。
両方の肩に手が置かれる。
「全然論理的じゃないな」
「うるさ・・・」
反論の言葉の途中で涙が零れた。
同時に、上半身をぐいっと引き寄せられて―
----
**6
//515 :6:2011/01/10(月) 01:58:24 ID:4ZWY9i33
「な」
何すんだバカ上田―
いつもだったらそう言っているだろう。
でも今は無理だった。
突き飛ばすタイミングを失って、奈緒子は上田の腕の中でじっとかたまっていた。
肩と背中に、上田の大きな手の感覚。
必然的に顔を押しつけた胸はかたくてあたたかくて―そして早鐘を打っている。
「な・・・ななななななななななな泣くんじゃない、you」
どもりすぎだろ。
「お・・・俺が。聞いてやる。・・・何でも」
ぎゅう、と強く抱きしめられる。
「だから・・・だから泣くな」
恥ずかしいこと言いやがって。
でも、そんな恥ずかしいことを言われて・・・なんか・・・嬉しくなってる私も・・・
相当恥ずかしい・・・かも。
やり場のなかった両手を上田の胸元に置く。
「上田さん」
「・・・ん?」
「私―」
会いたかったんです。上田さんに。
「なんなんだ。早く言えよ」
心配そうな、落ち着かない声。
「うん・・・」
言えるわけないじゃん、バカ。
そーっと顔を離して、上田を見上げた。
でかい目を見開いて、戸惑ったような緊張したような表情を浮かべている。
----
**7
//516 :7:2011/01/10(月) 02:11:48 ID:4ZWY9i33
「上田さんは・・・何しに来たんですか」
「んっ!?」
「何か理由があって来たんじゃないんですか、また変な事件とか」
「いや・・・俺はそんな・・・今日は―・・・って何で俺が逆に質問されてるんだ!今はyouの・・・」
「私は大丈夫です」
そう言って体を離した。
「大丈夫って、何があったかも聞いてな」
「上田さんが来たから―もう大丈夫ですよ」
「え」
上田の動揺した顔を見て、漸く気持ちが落ち着いた。
「おい。何だよ。どういう意味―」
あたふたしている上田を無視して立ち上がる。
「上田さん、シャワー貸してください」
「は!?」
「さっき雨に降られて・・・今日、銭湯も休みだし」
それを聞いた上田は途端にいつもの調子になる。
「はっ、何だよ、だからそんなびしょ濡れなのか。全く下らない理由で・・・
大体、外出するなら事前に天気予報を見ておくとか傘を携帯するとか、
youには身を守るための力がどこまでも欠如して」
「いいから早く行くぞ上田!」
----
**8
//517 :8:2011/01/10(月) 02:28:43 ID:4ZWY9i33
「で?なんで上田さんうちに来たんですか」
上田のマンションでシャワーを浴びて、ついでにトクウエ寿司を奢らせたあとでもう一度聞いてみた。
「・・・別に」
上田はテレビを見たまま無愛想に答える。
「どうせまた、自称霊能力者が現れたとか」
「いや・・・」
「またおだてられて変な依頼引き受けたんだろ」
「違う・・・」
「じゃあ何しに来たんだお前」
「・・・理由がないと駄目なのか」
「え」
「い・・・いいい一か月以上会ってなかったじゃないか」
早口でそう言うと、向こうをむいて不自然にリモコンを探しはじめた。
でも・・・上田め。
耳、真っ赤だぞ。
「上田さん、リモコンこっちですよ」
「うぉう!?」
「時代劇スペシャル見ましょう」
「そんなもの放送してないだろ」
「やってますよ。スカッとパーマネントTVで」
「・・・スカパーのことか?スカイパーフェクトTVだ!わざとやってるだろ」
「えへへへ!」
何もかもついてない日だった。
まあ・・・最後だけは、そうでもなかったかもしれないけど。
end
2014-03-07T18:44:33+09:00
1394185473
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ドラマ板
- [[逝くぞ、上田(ドラマ板)のログ>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20080902/d80cb7856db065edabc16d49671bf337]] (2008-09-02 02:23:47)
ドラマサロン板
- [[ヤるぞ!上田!!2(ドラマサロン)ログ>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20080902/86f8c13871c58b9e70ad1763e53b4e4b]] (2008-09-02 02:26:10)
- [TORIKU]で、出るのか!?上田!!3[DVD版][[三代目スレ>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20140307/ff04bd946d269f5bef234a0b7987acf3]] (2014-03-07 18:17:21)
エロパロ板
- [[TRICKでエロパロ >http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20061125/d259cac7e837c5bdbce6b66987981a29]] (2006-11-25 18:41:14)
- Part1[[【貧乳】TRICKでエロパロ【巨根】 >http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20061014/d6382a154f1787f3729a75c009b67e0b]] (2006-10-14 08:42:42)
- Part2[[【貧乳】TRICKでエロパロ【巨根】part.2>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20070901/d613603551c4cff9defb4f3a5f1394cd]] (2007-09-01 19:24:26)
//- [[Part3>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20071121/35b16049a282dc34255e04aada6b4121]] (2007-11-21 22:36:59)
- Part3[[Part3(どこかのログか?)>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20080829/ba5408937577ff455c93ec86fbbd6ffd]] (2008-08-29 01:42:44)
//- [[Part4>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20080829/af10953c007b16b9f28541fb105f2b20]] (2008-08-29 00:49:48)
- [[Part4ちょっと進んでた>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20090817/af10953c007b16b9f28541fb105f2b20]] (2009-08-17 02:28:12)
- [[Part5>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20100702/dd532f001a39094bf27b2cde822eccd9]] (2010-07-02 13:29:40)
- [[【貧乳】TRICK・矢部謙三でエロパロ【巨根】part5...>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20140303/df9444ac5cd980a58d83346c26c9b247]] (2014-03-03 11:28:19)
- [[【【巨根】TRICK・矢部謙三でエロパロ【貧乳】part6...>http://www16.atwiki.jp/lovetrick/archive/20140302/d91cdd0f2d189032a73c398f028a56d6]] (2014-03-02 22:20:24)
#archive_log()
2014-03-07T18:35:48+09:00
1394184948
-
変更履歴
https://w.atwiki.jp/lovetrick/pages/90.html
*変更履歴
=What's New?=
2014年3月6日 part6の『姫初め』編集。part6については「三角関係」「燃え盛る火の中で」「ややこしい事」「前の夜」までを作成。part5のログに着手。「秘密の遊び」「カミヌーリ儀式」をまとめる。(細かいものも多く、どこまで拾えばいいのか途方に暮れる)
2014年3月4日 part6からまとめを再開。5のログも手に入れる
2008年8月29日~9月1日 メニューとトップページの細かい部分に手を入れた。試験的にすべてのインデックスをメニューとして左側に設置してみる。
2008年8月28日 part3のdat落ちとPart4の存在に気がつく。part3は後回しでpart4のまとめをとりあえず作った。さらに勢いでpart3に着手・完了。非エロと微エロが大半だった。細かいなりきりネタに少し迷う。
2007年12月15日 part3に着手。スレの最初に投下された比較的短めの物をまとめる。しばさきこうまで・・・
2007年11月21日 part2 「改心の必要あり」「All of you」「問題」「ツンデレ」「タナバタ」「毛蟹小ネタ」を更新。これでpart2は完了。
ごめんなさい<m(__)m>
次はPart3に挑戦します・・・年内には!
2007年5月6日 part2 「焼きもち」、「onlyyou」、「妄想ラスト」、「ホワイトデー」、「混浴」、「毛蟹の完結編(2,3)」収録(かなり久しぶりに復帰)
===記録紛失===
2006月11月2日 part2「Pink marriage Blue」「ハロウィン」「ファナティック」収録
2006年10月28日 part2「不可抗力」「裁判員・山田奈緒子」「君もついに」/ 昔のテレビサロン板のSS「不老不死(旧題:お正月編)収録
2006年10月25日 part2「嘘」
2006年10月21日 昔のテレビサロン板のSS「アダルトリック」/part2「繋がる」
お絵かき掲示板を設置
2006年10月18日 昔のテレビサロン板のSSのうち3篇を収録。トップページを整理
2006年10月13日 現スレの埋めネタ系を収録
新スレに合わせてメニュー変更
今後は逆時系列に並べることにする
2006年10月11日 トップページに新スレの案内を掲載
2006年10月7日 現スレ「次郎号走る」最終回
2006年10月5日 現スレ「次郎号走る」2回分
2006年10月1日 現スレ「能登ちゃん」三部作/「電話にさえ出なければ」
スレの終わりも近づいてきたけど、次スレ行くかなー。
2006年9月26日 現スレ「サディスティック・エクササイズ」
2006年9月22日 現スレ「鎖」
ここまできたら、一番最初のドラマサロン板にたったSSももってこようかな。。。
と思う今日このごろ
2006年9月21日 現スレ「続・湯あたり」 前スレの「湯あたり」にもリンク / 現スレ「緊縛」 デザインを変えてみる。一応追いついたので、今後はスレの進行に合わせる。
2006年9月19日 現スレ「初挑戦」落ちてたのに気づき入れる。
2006年9月17日 前スレ「湯あたり」移動完了 前スレ分終わり
2006年9月16日 前スレ「入れ替わり Not ラブラブ編」移動完了
2006年9月14日 前スレ「覚悟」移動完了
2006年9月12日 前スレ「秘密」移動完了/現スレ「sweet hot spa」
2006年9月9日 現スレ「わらびもち」
2006年9月8日 前スレのまとめてない部分終了
9月1日~9月8日(現スレのまとめと、過去スレの移植を進める)
2006年8月31日 まとめを再開
2014-03-07T12:33:48+09:00
1394163228
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メニュー5
https://w.atwiki.jp/lovetrick/pages/243.html
タイトルがない場合勝手につけました
断りがない限り、カプは上×山です。
*Part6
(現在進行中)
-前の夜 by 216さん [[1>前の夜1]] [[2>前の夜2]]
-[[ややこしい事]] (矢×山)by 192さん
-姫初め by 58さん [[1>姫初め1]] [[2>姫初め2]] [[後>バスルームより愛をこめて]]
-燃え盛る火の中で(非エロ)by 16さん
-[[三角関係]](非エロ)(矢・未・山) by 9さん
----
*Part5
(dat落ち・・・まとめ中)
-[[秘密の遊び]] by 448さん
-カミヌーリ儀式 by 86さん(鈴×山)[[1>カミヌーリ儀式1]] [[2>カミヌーリ儀式2]]
-[[貞子]]by 59さん(非エロ)
----
*Part4
(dat落ち)
-[[長野にて]]&ref(mikan.gif,メニュー)
-[[眠れないので(仮)]]
-[[商店街で]](微エロ)
-[[新スレ祝い]](非エロ)
----
*Part3
(dat落ち)
-[[武家屋敷妄想]](微エロ)
-[[夏服]](微エロ)
-夢 by◆/YXR97Y6Hoさん [[1>夢1]] [[2>夢2]] &ref(mikan.gif,メニュー)
-[[ノンストップ教授]](微エロ)
-[[節分]] [[続・節分]](微エロ)
-[[セオリー>セオリー1]](微エロ)
-[[インセンス]](非エロ)
-[[小ネタ>すいません、エロないです。今までの流れに萌えたので・・・]](非エロ)
-[[ユーザー別がいい]](非エロ)
-[[文字の力]]
-[[ジャーミー君とハルさん]](ジ×ハ)
-[[めでたいなと]](非エロ)
----
過去スレ目次
[[総合(テレビサロン~Part4)>メニュー総合]]
[[Part4>メニュー5]]
[[Part3>メニュー4]]
[[Part2>メニュー3]]
[[Part1>メニュー]]
[[初代>メニュー2]]
ご意見ご要望誤字脱字修正依頼
[[BBS]]
旧まとめサイト
[[旧>http://red.ribbon.to/~lovetrick/paro/paro.html]]
2014-03-07T12:26:57+09:00
1394162817
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秘密の遊び
https://w.atwiki.jp/lovetrick/pages/269.html
*秘密の遊び by 448さん
//448 :1/4:2010/11/28(日) 02:14:36 ID:g0ewEeNK
//人も居ないし劇3やむ落でコーフンしたまま前に書いたのを投下。
//超ソフトですが。
//ああ、生きててよかった。
----
少し前から始まった、上田さんと私の秘密の遊び。
矢部も知らない、もちろん部下のナントカって刑事だって知るはずもない。
*
いつもどおりの辺鄙な村での事件の誘い。
財宝だなんだとまんまと丸め込まれて、2週間もの長逗留。
霊能力者を名乗るインチキ野郎が戻ってくるのを村長の家の離れで待っている。
事件のとき、私と上田さんはいつも同じ部屋に泊まる。
もちろん真ん中にちゃんと仕切りを(上田が)作っているからプライバシーは保たれる。
今回も、次郎号のドアで作った急ごしらえの衝立を、二つの布団の間に置いてある。
----
//449 :2/4:2010/11/28(日) 02:14:58 ID:g0ewEeNK
夜中、違和感を感じて目が覚めた。
ちょっと寝相が悪い私は、次郎号のドアを押しのけ乗り越え、上田さんの布団の中に潜り込んでいた。
一夜村でも似たようなことがあったから、さすがにバツが悪くてそうっと自分の布団に戻ろうとした。
そうしたら、いきなり。
上田さんは寝ぼけて私を毛布ごと包むように抱きしめた。
その時はそれだけだった。
夜明け前、腕が緩んだところを見計らって私は自分の布団に慌てて転げ戻った。
頬が熱い。心臓がどきどきする。
うとうとまどろんで、朝起きたら、上田さんはいつもの自信過剰で嫌味な上田さんのままだった。
そしていつも通り。
事件の捜査をして、ボケたり突っ込んだりして、村の珍味を食べて、温泉に入って、夜が来る。
次郎号のドアは倒れたまま。
私は上田さんの布団の中にゴロゴロと転がっていく。
もちろん、寝相が悪いせい。
上田さんが私を優しく抱きしめる。
今日は二人の間に毛布はない。
眠っているはずの私たち二人の心臓の鼓動は、同じくらい速い。
----
//450 :3/4:2010/11/28(日) 02:15:35 ID:g0ewEeNK
霊能力者を名乗る人物はまだやって来ない。
昼間は上田さんが超常現象の突飛な解釈をして私に馬鹿にされたり、
私はインチキ霊能力者が見せたトリックを鮮やかに村人に明かしてみせたりしている。
月明かりは思いの外明るい。
ささやかな後ろめたさを隠すように障子戸を閉め、電気を消し、床に延べられた布団に入る。
柱のボンボン時計がひとつ打つ、それが遊びの開始の合図。
私が上田さんの布団へ行く。
上田さんは私に触れる。
しんしんと深い夜の音がする。
大きな上田さんの身体。
暖かくていい匂いがする。
暗いから、何もわからない。
唇が触れ合ってもわからない。
優しく上田さんの指が私の素肌を辿る。
でも、私は気づかない。
だって私は眠っているし、上田さんは寝ぼけているだけ。
朝起きれば、いつもどおりの私たち。
貧乳、巨根と罵り合い、矢部たちが呆れてツッコミを入れる。
----
//451 :4/4:2010/11/28(日) 02:16:31 ID:g0ewEeNK
本当は私が起きているのを知っている上田さん。
本当は上田さんが寝ぼけてないのを知っている私。
ずるくて、臆病な私たち。
*
夜ごとエスカレートする行為、それでも一線を超えることはない。
きっともうすぐこの遊びは終わる。
事件が解決すればまたお互い、普段どおりの生活に戻っていく。
きっと今夜も漏れる吐息を押し殺し、慈しむような愛撫に喜ぶ身体を戒める。
私の閉じた瞼から一筋伝う雫を、上田さんの舌が優しくなぞる。
私と上田さんだけの、誰も知らない、秘密の遊び。
おわり
2014-03-07T12:21:53+09:00
1394162513
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カミヌーリ儀式2
https://w.atwiki.jp/lovetrick/pages/268.html
*カミヌーリ儀式(鈴×山)
//96 :89:2010/05/19(水) 19:35:56 ID:BBV8feeb
//続きを書いてみた。
>鈴木×山田のレイープ風味なので、苦手な方はスルーしてつかぁさい。
----
「!!」
不意に鈴木の体が奈緒子から離れる。
鈴木の唇からは、一筋の血が流れている。
奈緒子が噛みついたのだ。
「とんだじゃじゃ馬だな。」
未だ左手では奈緒子の手首を拘束したまま、
鈴木は右手で血を拭いながら冷たい声で言い放つ。
「早く離せ!離さないと…!」
「離さないと…どうだと言うんだ?……仕方がない。」
そう言うと、鈴木はポケットからなにやら液体の入った小瓶を取り出し中身を口に含むと、
やおら奈緒子の口を塞ぎ、そのまま口移しで流しこんだ。
「ん!…な、何を…げほっげほっ…飲ませた。」
「なに、儀式をスムーズに行うために必要なモノだ。君が大人しく私に身を任せていれば良いものを」
「ふざ…け…る……な……」
液体を飲まされた奈緒子の抗議の言葉は、すでに呂律がまわっていない。
その様子を見た鈴木がニヤリと笑う。
----
//97 :89:2010/05/19(水) 20:10:40 ID:BBV8feeb
「カリボネたっぷり 燃えろ 燃えろ」
おどけた口調で、鈴木は奈緒子の手首の戒めを解いたが、
奈緒子には逃げ出す素振りもない。
体が…熱い
ダルい…
それに何だか…ドキドキする
奈緒子は熱に浮かされ、その場に座りこんでしまった。
「では、改めて」
鈴木はそう言うと、奈緒子の体を床に押し倒した。
「離せ!どけっ!」
必死に鈴木の体を遠ざけようと試みるが、薬がまわってきた奈緒子には
すでにそんな力は残っていない。
「ん… ふっ…」
鈴木の舌が、再び奈緒子の口内を侵す。
そして手は、奈緒子の胸へとおりて行く。
「ん…あぁ…」
与えられる胸への刺激に、塞がれた口から思わず声が漏れる。
「サイズは、カミヌーリの血筋に間違いないようだな。」
「…な!うるしー!」
不意にコンプレックスを指摘され、思わず反論してしまう。
「おや、まだそんな元気があったとは。では、さっさと済ませるとするか。」
言うが早いか、鈴木は奈緒子の服に手をかけると、ブラジャーもろとも一気にたくしあげた。
奈緒子の胸が、暗い小屋の冷たい大気に晒される。
----
//98 :89:2010/05/19(水) 20:45:55 ID:BBV8feeb
「イヤだ…お願いします。…もう、やめて…助けて…」
胸を執拗に愛撫され、先端をなぶられながら、奈緒子は弱々しく懇願するが、
その声は鈴木には届かない。もちろん、上田にも。
「ん……あぁ…はぁ……んんっ!」
奈緒子の目から、涙がとめどなく溢れる。
「感度は悪くないようだな。それとも、本当の霊能力者になれるのがそんなに嬉しいか?」
嬉し涙のはずはないのに、鈴木は奈緒子の心を逆撫でする様な言葉を投げかける。
「ち、違う!…ん…それに、この世に霊能力なんて…」
なおも反論しようとする奈緒子の頬に、鈴木はペロリと舌を這わせて涙を舐めとる。
「しょっぱいな…。では口直しに甘いモノを頂こうか」
鈴木の体が奈緒子の足の間に入り込み、足を開かせる。
「いやぁ!」
鈴木の意図を察した奈緒子は、何とか足を閉じようと体をよじるが
かえってロングスカートがめくれ上がり、足が露わになってしまった。
「いい匂いだ。」
鈴木は、薄い布で覆われた奈緒子の花園に顔を近づけて囁く。
下着がずらされ、鈴木の指が、まだ誰の侵入も許した事のない奈緒子の中に入っていく。
「ふぁ…やぁ…あぁ…ん」
ぐちゅぐちゅと淫らな水音を響かせながら、指の動きにあわせて奈緒子の口から嬌声が漏れる。
----
//100 :89:2010/05/19(水) 21:57:34 ID:BBV8feeb
//>>99
//今回は上田ナシです、スマソ。
「思った通り、甘いな」
鈴木は奈緒子から溢れ出した蜜で光る自分の指を、
奈緒子に見せつけながら舐めとっていく。
「もう、これ以上は…お願い、やめて下さい。」
「何をバカな事を。ここまで来て止められる訳が無いだろう。カリボネも効いている様だし、
何より止められない事は、お前の体が一番良く知っているじゃないか?」
途端、奈緒子の中に無骨な指が2本押し込まれる。
「いっ…痛い!痛い!やぁぁ!」
「こんなに蜜を溢れさせているのにか?
指を2本もくわえ込んでいるのにか?」
鈴木は笑みを浮かべ、奈緒子の中を蹂躙しながら話しかける。
しかし、今の奈緒子は、その言葉にただ首を振って否定するしか出来ない。
口からは、意志とは逆の、淫らな声しか出ない。
「それではいよいよ、お前を本物の霊能力者にしてやろう」
芝居がかった口調で話しながら、鈴木はおもむろにズボンを下ろし、自身を解放する。
そそり立つソレは、上田のモノに比べたら見劣りするが、充分に大きい。
奈緒子の下着は完全に取り払われ、秘部が晒される。
「上田さん…上田さん…」
絶望の中、それでもなお奈緒子はうわごとの様に上田の名を呼ぶ。
そんな奈緒子の姿を一瞥すると、鈴木は「バンサンケツマ!」の言葉と共に、一気に奈緒子を貫いた。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!」
指とは比べものにならない圧迫感と、そして破瓜の痛みが、
今まで薬で熱に浮かされれいた体を覚醒させる。
そして、奈緒子の頭の中で何かがはじけた。
「痛い!痛い!抜いて!お願い!抜いて!」
しかし鈴木は奈緒子の叫びには耳を貸さず、腰を動かし続ける。
2人を繋ぐ部分からは、愛液に混じって血が流れ落ちる。
「痛い!助けて!上田さん!上田さん!上田さん!」
奈緒子の悲痛な叫びが小屋に響く。
「無駄だ。お前たちは所詮相容れぬ者同士。学者と霊能力が
一緒に生きていく事はできないんだよ。」
そう吐き捨てる様に言う鈴木の言葉には、どこかに憂いも帯びていた。
しかしその自身の憂いを打ち消すように、鈴木はさらに激しく奈緒子を突き動かし、
奈緒子は悲鳴と共に、意識を手放した。
----
//101 :89:2010/05/19(水) 22:02:53 ID:BBV8feeb
鈴木は、意識を失った奈緒子を尚も犯し続けたが、
先ほどまでの激しさはなく、まるで愛おしむような行為になっていた。
すると、不意に背中に手が回された。
驚いて奈緒子を見ると、いつの間にか目を覚ましている。
「なんだ、目を覚ましたのか」
ならば…とばかりに再び腰の動きを早めるが、奈緒子の様子がおかしい。
鈴木がいぶかしんでいると、奈緒子が口を開いた。
「……先生……」
「!!佐和子?!」
肯定も否定もせず、ただ奈緒子の腕が優しく鈴木を抱きしめる。
「佐和子……佐和子……」
鈴木はそのまま、奈緒子の中で果てた。
しばらく2人は抱き合ったまま、漸く奈緒子が口を開く。
「やっと…私の声が届いた…」
「佐和子、私は…」なおも言葉を発しようとする鈴木の唇に、そっと奈緒子の唇が触れる。
そして慈愛に満ちた微笑みを、鈴木に向けた。
「先生は悪く無いです。たがら私…待ってますね。」
そう告げると、奈緒子は再び意識を失った。
「佐和子!佐和子!行かないでくれ!佐和子!」
奈緒子の悲鳴が響いていた小屋に、今度は鈴木の声が響きわたった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
奈緒子が次に目を覚ました時、鈴木は涙を流しながら奈緒子を抱きしめていた。
乱れた着衣は整えられている。
なんでこの人が泣いてるの?
私にあんな事しておいて…
泣きたいのはこっちなのに…
そんな事を思いつつも、奈緒子は自分の中に、何故か鈴木への温かい感情が芽生えているのを感じていた。
それは……カリボネのせいなんかじゃない…
それは…きっと…
2014-03-07T12:08:30+09:00
1394161710
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カミヌーリ儀式1
https://w.atwiki.jp/lovetrick/pages/267.html
*カミヌーリ儀式 by 86さん (鈴木×山田)
>映画ネタバレ&カミヌーリの勝手な設定アリです。
//86 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 23:45:45 ID:b9neRJFG
「扉を閉めなさい」
鈴木の言葉に促され、奈緒子は素直に小屋の扉を閉めた。
「お前は、本物の霊能力者だ」
「えっ?」
「お前には、カミヌーリの血が流れている。」
カミヌーリ。
再びその名前を聞くことになろうとは。
奈緒子の動揺を見抜いたように、鈴木はなおも言葉を続ける。
「知っているか?カミヌーリは、マグワーイの儀式を経て、さらに
強力な霊能力を身につけることができるという。」
「何バカな事言っているんですか。この世に霊能力なんて存在しません」
冷たい眼の鈴木が口の端を上げて笑う。
「さて、その強がりがどこまで持つか。」
・・・ぞくっ
奈緒子の背筋に冷たいモノが伝う。
----
//89 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 23:48:49 ID:b9neRJFG
「お前はまだ、マグワーイの儀式をしていないようだな。私なら、
お前の本当の力を引き出させてやるぞ。」
そういうと鈴木は椅子から立ち上がり、奈緒子に近づいてくる。
奈緒子が本能的に危険を感じ距離を取ろうと後ずさった瞬間、鈴木の手が
奈緒子の手首を捉えた。
「っや!いたっ!」
咄嗟に鈴木の手を外そうと伸ばしたもう一方の奈緒子の手首も、いとも簡単に掴まれ、奈緒子は手首をそのまま頭上に持ち上げられ
小屋の壁に押し付けられてしまった。
「何を・・・する気だ。」
自由を奪われても、なおも鈴木をまっすぐに見据える奈緒子に、
鈴木は冷たく答える。
「何を?決まっているだろう。 君を本物の霊能力者にするんだよ」
その言葉を言うが早いか、鈴木は奈緒子の唇をふさぐ。
「んん!」
口移しなんて、唇が触れるだけの優しいものじゃない。
鈴木の舌は、奈緒子の口内を構わずに犯していく。
散々奈緒子の口内を蹂躙し、漸く鈴木の唇が離れ、今度は
奈緒子の首筋や耳に舌を這わせていく。
「いやだ!やめろ!」
もちろん奈緒子の懇願など受け入れられるはずもない。
「いや・・・・たすけ・・・・上田!・・・上田さん!
・・・ひん!・・・ひ・・・んん!・・・」
上田への特別な暗号を叫ぶ声は、再び鈴木によって塞がれる。
[[>>next>カミヌーリ儀式2]]
2014-03-07T12:07:49+09:00
1394161669
-
姫初め2
https://w.atwiki.jp/lovetrick/pages/261.html
*姫初め
[[<Prev>姫初め1]]
**4
//61 :姫初めSS・4/6:2014/01/02(木) 00:38:16.03 ID:RWYX9YW1
―――ムカつく。
さっきから密着している腰の辺りに、少しずつ主張している巨根も。
決して認めたくはないが、ほんの少しだけそれを期待している自分自身にも。
そんな複雑な気持ちの私をよそに、上田はゆっくり内腿を撫でていた手を、一番敏感なところへと忍ばせてきた。
「…ふっ…」
「慣れてきたとは言え、良く濡らさないとな…YOUだって、気持ち良くなりたいだろ?」
「そんな、訳…ない…っ」
下着越しに軽く指で撫でられてるだけで、少しずつ追い立てられていく。
もどかしい思いはするものの、それと気付かせるのも、ましてや、言葉にすることも負けた気がして、頑なに上田の方に顔を向けようとはしなかった。
「まあいい。この天才上田次郎、YOUの好きなところは分かってるからな…フハハハ!」
それ「天才」じゃなくて、回をこなしてるうちに覚えただけじゃん!
と心の中で突っ込んでるうちに、今度は下着の横から直に指が触れる。
「…!」
「おう、熱いな…」
何やらくすぐるような仕草で指を動かしていたが、じれたように
「おいYOU、ちょっと腰上げるんだ」
「え…」
数センチだけソファから腰を浮かせた途端、上田は私の華麗なマジックにも劣らぬ早業で下着を下ろす。
「!?」
軽く混乱する私をよそに、上田の武骨な長い指が侵入してきた。
「んぁ…っ」
「いい反応だ…」
上田は満足げに呟いて、もう一本指を増やす。
「君は、ひねくれ者だからな…ここを、こうされるのがいいんだろう?」
私の中で上田さんの指がぐるりと回されて、ある一点を指の腹で撫でられると、魚のようにびくりと跳ねた。
「…ぃ…あっ…!は…ぅんっ…」
テレビからの音声と、お互いの吐息や衣擦れの音の他に、時折何やら粘着質な音が混じってくる。それが、自分から発せられてるものだと気付いた瞬間、羞恥で顔から火が出そうになる。
「…今、締まったな」
「な、にがっ…」
「ふっ、カマトトぶりやがって。ここ、俺の指が入ってるところ…だ」
----
//62 :姫初めSS・5/6:2014/01/02(木) 00:39:23.37 ID:RWYX9YW1
**5
言うなり、わざと音を立てるように指を大きく動かす。
「や…だ、これぇっ…」
上田は抗議の声を封じるように、耳を舐める。
「ひっ…」
「なあ…YOU、そろそろ…いいか…?」
聞かれる前からずっと腰に当たってはいたが、わざと惚けてみる。
「な、何が…?」
「いい加減、素直になれよ…この、じゃじゃ馬娘が!」
「―――――!!」
胸を触っていた手で乳首を、中を触っていた手の空いていた指で突起を、それぞれ強めに摘まれて、そのあまりに強烈な刺激に頭の中が真っ白になって―――イってしまった。
ソファにもたれて、まだ息が整わない私を尻目に、上田はいそいそとズボンのファスナーを下ろす。
「…入れるぞ」
ソファに腰掛けたまま、下着ごと半分だけズボンを下ろした間抜けな体勢で、くったりしている私を後ろから抱えるとスカートをたくし上げ、ソファにいた姿勢のまま、ゆっくりと挿入してきた。
「…ぁ、あ…ぅんんっ…!」
「ぅ…おい…っ…YOU…もっと、力抜け…保たないっ…だろ…」
じわじわと私の中を侵す、上田さんの熱さからはもう抗えない。
とても楽しみにしていたはずの「暴れん坊将軍スペシャル」のテレビ画面を虚ろに見つめ、全く内容の入って来ない音声を聴く。
ああ…上様の立ち回りだ…と
穿たれながらぼんやりと考えていると、上田がこんなことを言いだした。
「え、液晶、テレビにっ、なったのが、少々、惜しいな…」
「?…な、ぜ…?」
「ブラウン管、だと、君のっ、姿が映るじゃ、ないかっ」
快楽に溺れかけ、朦朧とした頭が、映るはずのない私と上田さんとの行為を大画面テレビに映す。
古典的マンガ表現のごとく、頭から湯気が出そうなくらい恥ずかしくてテレビから顔を背けると、上田さんの唇が触れた。
「YOU…そんなに、締めるな…っ」
「し、締めて、なんかぁっ…」
「……まただ」
そう呟いて、再び唇が触れる。今度は、唇に。
触れるだけのキスからだんだん深く、そして唇の隙間から舌をねじ入れ、口の中までも侵す。
「んっ…うぅ、ふ…」
―――何かが、身体の内側からせり上がって来る。
上田さんも限界が近づいてるらしく、喘ぐ速度が速くなり、どちらのものか分からない汗が混じり合う。
「はあっ…はあっ、………奈緒子…っ、奈緒子…!」
こんな時だから、いつも気付いていないと思ってるだろうが、そんなに何度も熱く名前を呼ばないで欲しい。
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//63 :姫初めSS・6/6:2014/01/02(木) 00:42:20.47 ID:RWYX9YW1
そんなに求められてるのかと、勘違いしそうになってしまうじゃないか―――
「…くぅ…も、う、出す…ぞ…っ!」
内側からせり上がるものが一気に身体を貫いて、頭のてっぺんまで来た時―――
「…あ、ぁああ――――!!」
私の中の上田さんから一際熱いものを放たれ、お互いほぼ同じくして果てた。
「………上田さん」
「ん…?」
「そろそろ…離して欲しいんですけど」
少し息が整った頃、上田さんは私を抱きかかえたまま、私の肩に顔をうずめていた。
「まだいいじゃないか」
「というか…結局、TV途中から見られなかったし」
「………」
「いいから早く抜け!このタコ!」
上田は半ば渋々私をかかえた手を緩めたので、私はゆっくりと腰を浮かせ、抜こうと試みた。
「んぅっ…」
胎内から熱い楔が引き抜かれる感覚に、ぶるりと小さく震える。
半分程引き抜いた時、上田が私のセーターを下着ごと捲り上げ、視界を奪った。
「うにゃーっ!何すんだ!おい、上田!」
「悪いな、YOU」
自分のセーターと格闘し、身を捩らせる。
「ちょっ…!また、中、ピクンって…」
「おおぅ…そんなに動かすんじゃない」
上田は私の視界を奪った服を全て剥ぎ取ると、しっかりと腰をつかんでぐるりと反転させ、向かい合わせの状態にさせる。
「冗談、です…よね…?」
「どうせなら、このままあと2、3回挑戦しようじゃないか」
「ば、バカっ…!せめて、付けてしないと…!」
「大丈夫だ。YOUのバイオリズムは熟知して、妊娠し難い日を選んでるし…それでも万が一の場合は、責任は取らせてもらうと、YOUのお母さんに確認済みだ」
きっぱりと言いきった上田に、思わず意識が遠のきかける。どちらにしても、なんてことを…
「…あとで、腹いっぱい寿司食わせてやる」
「……トクウエ以外認めませんよ」
「任せろ。俺は生まれてからずっと、約束は破ったことはない」
もう突っ込むのも疲れて、上田さんの首に腕を回したのだった―――
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[[おまけ>バスルームより愛をこめて]]
2014-03-06T16:21:01+09:00
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