美顔器CM


「うぅむ…」
テレビを見ながらうなる山田見て、上田は訝しく思い。
手に取ろうとしていた、みずみずしい蜜柑から目をはずし山田の見ているテレビを眺めた。
画面には今CMやドラマで引っ張りだこの人気女優が映っている。内容は美顔機のCMのようだった。
「なんだyou。ああいったプラチナ成分だとか、もっともらしいうたい文句の物で
美しくなれると思っているのか?」
「失礼ですね、上田さん。私くらいの超人気マジシャンにもなると美容くらいに気をつかうのは
あたりまえじゃありませんか。」
この手の物はいつだって流行りの成分があるのだ、なんとか成分が肌の角質の中まで浸透し
細胞レベルまで活性化させ肌を元から美しくさせるとかなんとか。


「…そうか。しかしこんなのが結構な値段がするんだよな。もっと身近に美しくなれる成分がある。
しかもタダだ!悦べ!美しい肌になれるぞ」
「上田、字が違う。タダなんて言葉にだませれませんよ…あっ分かった!
おおかた変なものを顔にかける気ですね、この変態!」
「分かっていないなyouは。それはマーキングに近い行為であって断じて変態ではない。
この行為によって女性ホルモンも活発になり上質たんぱく質も補給できて、一石二鳥ではないか」
蜜柑が目の前に飛んできた、ぼこんという音がして上田の頭に当たった。
向かいに座っている山田は怒りのためか、羞恥のためか分からないが真っ赤であった。

きれいなおねいさんはすきですか。
最終更新:2006年11月23日 17:35