入れ替わり not ラブラブ編 by 243さん
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先程よりも少し長く、唇が触れている。
これだけで終わるのか?
油断していると、背筋にぞくっと寒気が走る。
奈緒子の指先が、耳と首の後ろを這っていた。
「…!ふ、んんっ」
声が洩れ、一瞬口が開いた隙に奈緒子は舌をねじ込んできた。
息をつく間もないほど、奈緒子は上田の口内を掻き回した。
静かな部屋に、卑猥な水音が響き渡る。
先程とは比べものにならないくらい官能的なキス。
頭の奥が溶けるように熱くなる。
「ん、ふ…あふっ」
上田は奈緒子の首に腕を回し、すがり付くようにキスをせがんだ。
自分から奈緒子の舌を追い回し、喉の奥から切なげな声をあげる。
耳、首筋、胸。
絶え間なく上田の全てを刺激するように、
奈緒子は指先を巡らせていた。
「ふ…!っん…はっ」
愛液が溢れだす秘部を、奈緒子はゆっくりと刺激する。
上田は本能のままに腰を揺らし、奈緒子の手を誘導した。
奈緒子はそれに応えるように、人指し指をそっと挿入する。
そこは指をきつく締め付け、ねだるように収縮を繰り返した。
しばらくして、ゆっくりと唇が離れた。
視界がぼんやりしたまま奈緒子を見上げる。
「…ねぇ、もっと欲しい?」
濡れた指先を舐めあげ、笑みを浮かべて尋ねる奈緒子に、
上田は朦朧としたままつい頷いていた。
奈緒子は汗だくになったシャツを脱ぎ、上田の額に軽く口付ける。
「優しくしますから、心配しないで」
奈緒子がどうにかコンドームを装着し終える頃、上田はやっと正気を取り戻した。
「…YOU、どこであんなテクを…」
「マジシャンですから♪
ほら入れますよ、もっと足広げて」
よくわからない理屈だが、深く追求するのはやめておいた。
奈緒子の言葉に従い、おずおずと足を開く。
奈緒子は確かめるように何度か指を入れ、ペニスをあてがった。
「んんっ…焦らすな、山田」
「ちょっと待ってくださいよ。…うまく入らない…
ここですよね、よし。ほっ!
…上田、この手不器用すぎるぞ」
「人のせいにするな!
もう我慢できない…上になる」
上田は両手を伸ばし、奈緒子の肩をつかんだ。
奈緒子は心配そうに上田の体を支え、上半身を起こしたまま仰向けになる。
「…大丈夫ですか?」
上田はペニスを支えて腰を落とそうとするが、
あまりにも巨大すぎるそれをなかなか銜え込めない。
試行錯誤の末に先端をなんとか入れることができたが、そこから進めなくなった。
「はぁっ、痛たたたっ…無理だ…これ以上は無理だ」
涙目で訴える上田を抱き締め、
奈緒子はなだめるように背中をぽんぽんと叩いた。
「大丈夫。怖くない、諦めるな。
頑張れ上田、ベストを尽くせ!」
それは上田を奮い立たせる魔法の呪文。
上田は目を見開き、大きく息を吸い込んだ。
「ベスト…うぉぉ!」
もう一度勇気を出して、上田は腰を落としていった。
痛みも恐怖も忘れようと、奈緒子にぎゅっとしがみつく。
「爪が痛いぞ上田…あ、入ってますよ!
…はっあ…もう少し!」
少しずつ浸入してはいるが、このままでは全部入りそうにない。
奈緒子は上田の腰をつかみ、思い切り突き上げた。
「おおぅ!!~痛い、山田…っ」
痛みと圧迫感で苦しくなり、上田は涙を流して奈緒子にすがった。
結合部から流れる血と愛液を見つめ、
奈緒子ももらい泣きで瞳を潤ませる。
「頑張ったな上田。偉いぞ♪」
奈緒子は嬉しそうにぐしゃぐしゃと上田の頭を撫でた。
体が揺れ、上田は逆に苦しんでいる。
「やめっ…動くな、痛い!
く、苦しい…俺は死ぬかもしれない…」
「はいはい、死なない死なない」
いやいやと首を振る上田の顔を押さえ、優しくキスをする。
小さな胸を揉みしだきながら、奈緒子は少しずつ腰を打ち付けた。
胸を触られているうちに痛みは薄れたが、まだ気持ちいいとは言えない。
「…あの、上田さんが動いてみてください」
上田は頷き、腰を上下させた。
上田が動くたびにペニスが締め付けられ、奈緒子は快感に悶えている。
「あ…上田さん、いい…」
目を閉じて気持ちよさそうに寝転んでいる奈緒子を見ているうちに、
段々と快楽を感じ始めた。
もっと気持ち良くなりたい、奈緒子に突いてほしい。
上田は強く速く腰を振る。
結合部からごぽっと音を立てて愛液が溢れた。
「…上田さん、気持ちいいの?」
奈緒子の問いには答えず、上田は一心不乱に腰を上下させる。
その動きに耐えられなくなり、奈緒子も強く突き上げた。
「あぁ…っ上田さん、いきそう…!」
その言葉で上田は動くのをやめ、奈緒子の胸に倒れこんだ。
奈緒子は射精寸前の苦しさに耐え、上田の背中に腕を回す。
「…どうしたんですか?大丈夫?」
「…突いてくれ。もっと深く」
最終更新:2006年09月16日 11:46